フィールドワーク通信

広島を拠点にフィールドワーク。カンボジア、インドネシア、市民まちづくり

子連れでカンボジア、カンボジアでワイン051227

2006-02-03 19:03:17 | カンボジア通信
カンボジアへの家族旅行である。3歳と1歳の子どもを連れての家族旅行だ。もともとの発案は、数年前からあった。子どもの航空料金が大人料金になる前に、海外旅行を一度しておこうという話があった。ちゃんと調べたわけではないが、3歳が区切りになると思っていた。だから3歳までであれば、子どもの航空料金は無料あるいは格安になるであろうと。今回の企画の発端はそんなところからである。もう一端としては、やはり私の新しいフィールドであるカンボジアを家族に見せておきたかったという理由がある。調査のスタイルとして、休暇期間が一番長くとれる夏に1ヶ月程度海外に調査にでるのが通例となっている。ここ2年はカンボジアに入れ込んでいるが、家族がそのカンボジアを知っているのと知らないのとでは、家庭的には大きな違いがある。

今回の家族旅行を企画して初めて知ったが、3歳という区切りは間違いであった。今回連れて行く3歳の子どもには、既に大人の7割近い航空料金が課せられている。その分、シートも一つ与えられるわけであるが、3歳の子どもに対して7割の料金を払うことに釈然のいかないものを感じるのは、ある意味まともな感覚だと思う。1歳に対しては1割程度なのに対して、大きな違いである。

朝6時40分に出発し、カンボジアについたのは、現地時間で夕方6時、日本時間でいうと8時、ゆうに13時間以上の時間がかかったことになる。飛行時間自体はそれほどでもない。ベトナムまで5時間、ベトナムからカンボジアまで1時間の、計6時間である。とはいえ13時間の旅行は大人にとっても疲れるものである。子どもはなおさらであろう。

今回はじめての子ども連れの海外であるが、とにかく通常以上にいちいち時間がかかる。移動にしてもなんにしても、必ずしも、すすすっと移動できるわけではないので、余裕を見ておく必要が部分部分で出てくる。

子連れ旅にとって大きな問題は、移動手段と食事である。

初日は飛行機と空港からホテルへの移動。飛行機で、気圧の関係で耳が痛くなって泣く子どもをしばしばみかけるが、特に今回はそうした問題はなかった。ホテルへは、白石と持田が迎えに来てくれていた。タクシー一台でホテルまで移動した。7ドル。

タクシーを使えれば、子どもがいても特に問題はない。信号が少ないので道路が常に混雑しているといった問題はあるが、一応車の中なので、事故が起こっても、怪我をする危険性は低い。特にプノンペン市内では、混雑によりスピードをそうそう出せないので、大事故につながることは少ない。

しかしタクシーはカンボジアにおける一般的な輸送手段とはいいがたい。首都プノンペンにおいても、まちなかでタクシーを見かけることは稀である。一般的には、モトドップかトゥクトゥクである。モトドップは、バイクの後ろに乗る形式で、プノンペン市内では2000リエルが相場であろう。後ろに2人乗ることは普通で、3人乗ったり、子どもを乗せて4人とか5人とかというケースもある。トゥクトゥクは、4人乗りで屋根付きの移動手段で、バイクで屋台を引く形式である。モトドップほど一般的ではないが、主要な通りやまちかどではしばしば見ることができる。特に子どもを連れての移動の場合、モトドップにどう乗るかは課題だと思う。
初日はラッフルズにチェックインし、時間が遅かったこともあり、ホテル内のレストランで白石、持田ともども食事をとった。ビュッフェ形式で一人20ドル。ワインを2本飲んだので、200ドルの支払いであった。なかなか驚異的である。ワインが日本並みの値段である。1本目はメドックの第1級のワインであったが50ドル程度であった。2本目は酔いもまわってきたし、ワインリスト内の最低ランクを選んだ。それでも30ドル、新世界のシラーズであった。1本目は、それなりのワインであったが、味が開く前に全部飲んでしまったので、もったいなかった。それに比べ2本目は、酔っ払って味がすでにわからなくなっている中で、さっぱりスパイシーな味わいがなかなか飲みやすかった。

夏の調査の時は、びびりながらのラッフルズであったが、今回はのっけから豪勢である。日本からカンボジアに来たその日であることが大きい。我々はまだカンボジアをなんら体験していない。ラッフルズはそれだけ異空間である。フランスコロニアルの建築空間、白人のコンシェルジェに宿泊客はすべて西洋人。まちなかの喧騒が嘘のように、静かで落ち着いた時間が流れている。バイタクの500リエルや1000リエルを値切る感覚と、50ドルのワインとは相容れない。

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