あれから 6
小さくなっている
何もしらず 何も見えず 聞こえず
ただ 小さくなっている
逃げ場なく 進むべくところも無い
ただ 時間が経過する
過去なく 今なく 未来なく
ただ ただ 小さくなっている
彗日星
吾 彗日星の如く
彗日星の様に
・・・・・・私しは彗星だ
実態が無いから、理解しようがない
分らないばかりに 恐れてしまふ
私はいつも鬼ばかり
人の一生 かくれんぼ
私はいつも 鬼ばかり
赤い夕日に 照らされて
もういいかい まあだだよ
もういいかい まあだだよ
彼は 見るからに 誠実そのものだった
ただ 體全体に漂う暗さが 気になった
・
冷たい血がながれている すごくゆっくりと流れている
淋しい目をしている 可哀想な顔をしている
暗い目をしている 元気のない顔をしている
血が騒がない 心が踊らない
何故
みな 懸命である
・・・・
何のため 誰のために
・・・ あれから 7 『 幻 』 に 続く