若葉か街に 急に萌えだした
ある日私が 知らないうちに
あなたのことで 今はこの胸が
いっぱいだから わからなかったの
愛はよろこび それとも涙
誰も知らない ことなのね
若葉が風と ささやく街を
愛を心に 私はゆくの
天地真理 「若葉のささやき」
爽やかなるもの
・・と、そう想った
そして
此を聴くと
元気に成った
昭和48年(1973年)
19才の私
爽やかなりき
遠くの浮雲
見つめるよりも
近くの私を
見つめてね
平日の水曜日
新淀川左岸水辺から対岸風景を撮影していた私
振向かば、斯の光景
後ろ姿は何を物語る
据付けられたカメラの先に夫
コンクリートの壁に向ひて何をするや
たぶん、私と同年代であらう
きっと彼は、己に 夢中なのであらう
そして
その様子を見つめる妻
彼女は今、何想う・・・
私は
哀愁漂う 彼女の後ろ姿に
吾が妻を見た
彼の夢中なる姿は、まさしく私
吾が妻も亦
独りよがりの私を
こうして
眺めているのであらう
・・・と