佐賀
「 嗚呼 神埼をとおり過ぎてゆく ・・・・ 」
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佐賀 も これで見おさめ
感傷に浸る間も無く 偶々入って来た特急電車に乗った
さらば もう 来ることはない
きみ恋し
死ぬまでに 一度会はむと
言ひやらば
君もかすかに うなづくらむか
時として
君を思へば
安かりし 心にはかに騒ぐかなしさ
わかれ来て 年を重ねて
年ごとに 恋しくなれる
君にしあるかな
忘れな草
長き文 ながきふみ
三年のうちに三度来ぬ みとせのうちにみたびきぬ
我の書きしは四度にかあらむ われのかきしはよたびにかあらむ
・・・ 見果てぬ夢・叶わぬ想ひ