
今の私の生活は、ニュージーランドが原点です。
ビジネス起業のヒントも、ノウハウも、生活も、いろんなルーツがNZにあります。
そこにもココにも、NZが隠れているといっていいと思います。
しかし、もう3年帰っていません。
そろそろ、心のストックがなくなってきました。
いろんなことが日本的・アジア的発想になってきている自分を感じます。
それはあまり良い傾向とは言えませんし、いずれ自滅するでしょう。
私の仕事には日常的に英語が欠かせません。我流なので正確ではないうえ、アジア系の方たちとの熾烈なビジネス駆け引きに使用するばかりです。翻弄されつつだんだんと心が壊れて引きずられるままに彼らの拝金主義に取り込まれそうになっていることを感じます。これは大学でも学んできたビジネス「三方良し」の精神にも反します。
ただでさえ怪しくておかしな私の我流オセアニア英語?もまた、より一層おかしくなってきました。金銭駆け引きではない日常会話やジョークがポンポンと出てこないし、耳が悪くなっている。自分でもわかるのです。
英語で笑えない自分がいます。これはいけない。
そろそろあの陽気な空気に揉まれないと!
田舎町のパブで地元のおっさんたちにさんざんイジられながら、べろんべろんに酔いたい気分でいっぱい。
あまり野心的ではない私はNZ的エコな発想と、何も無いところから面白いことを生みだすアイデア、そして日本古来の「三方良し」の精神をもって今の仕事をマイナスから(倒産から)引き上げてきました。
私の幸せはNZがルーツであり、NZに住む友人たちであり、常に支えられていると思っています。
私の心にはいつもウェスタリー(西風)が吹いている。
でも、最近はそれが弱まっている。

今年は久しぶりに帰ろうと思います。
7週間かけてじっくり自転車を走らせ、西風に身を任せ、南緯45度の暴風に翻弄され、坂道にキュウキュウにされてこようと思うのです。
長い旅は自転車で。
この、一歩一歩が大事。
流れ落ちる汗、吹いている風、容赦ない日差し。
全身で大地を受け止め、風を感じ、前に向かって歩む。
苔のにおい、家畜のにおい、磯のかおり、アザラシのふん。よちよち歩きで道路に出てきたペンギンと鉢合わせ、牛に追いかけられ、農夫のおっさんに「いい天気だね!」と声をかけられる。
化石燃料はいらない、私の足。私の一歩。
この一歩一歩が、とてもいとおしく思います。