至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

そば玄 せきざわ。

2007年01月24日 | 喰。
小布施に来たついでに、名店と噂される蕎麦屋、せきざわへ。


長野の夜は早い。
17時半だというのに駅からのびる街灯の少ない道はどっぷりと闇に包まれ、人っこ一人通る気配がない。

辛うじて灯る鎮守の灯火や信号の明かりを頼りに歩きながら、改めて都心の光の量を思い知らされた。

小布施の隣駅、都住からのびる道を信濃くだもの街道に向かって真っすぐ歩いてくると、正面に橙色の明かりに照らされて浮かび上がるように一軒の家屋があらわれる。

それが目指すせきざわである。


蕎麦の自家栽培を旨とし、手刈り天日干しを実践するというこの店に入ると、ご夫妻の「いらっしゃいましぃ」という声に迎えられる。

店内は木のぬくもりにあふれた作りで、奥には薪ストーブの火が盛んに起こっているのが見える。


まずはお蕎麦の前に軽く一杯。
日本酒と天麩羅、それに本日のおすすめをお願いする。

…。

軽く食べるはずだったのだが、お願いした料理はどれも品数が多く驚く。

天麩羅は、人参、サツマイモ、舞茸、蓮根、むかご(!)。
あと山菜の天麩羅がついていたのだが、うっかり名前を聞くのを忘れてしまった。
美醸会の懇親会でときどき天麩羅として供されるヒドケに大きさは違えど葉の形が似ていたので、あるいはその仲間かもしれない。


本日のおすすめは、一品料理の盛り合わせといった感じ。

焼き葱の味噌和え、アンキモ、煮福豆、蕎麦味噌、等々。

味付けは店主の人柄が偲ばれる上品さ。アンキモ以外は地のものを使っているのではないかと思うが、まぁ確証はない。


日本酒良寛をすすりながらこれらの料理を頂き、いよいよ蕎麦。
っつーか蕎麦の前に少し喰いすぎたかも…。


なんかいつもながらウダウダ長くなったので、蕎麦は次の記事でアップします。

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