恥ずかしい話だが、私はこの時初めて砥部焼が磁器であることを知った。
砥部焼は粘土から作り上げるのではなく、
砥部町の山から産出される石(陶石)を粉にして水で練って土にし、
粘土板を作り、空気を抜いて形を作っている。
また石膏の型に、濃度の濃い泥水のような土を流して作っていくものもある。
砥部焼きについて詳しいことは下記のHPに書かれている。
http://www.tobeyaki.co.jp/about.html
ろくろを使ってミルクピッチャーを作っている。
石膏の型に流し込み花瓶を作っている。
昔使われていた登り窯。
磁器は均一に温度が上がらなければならないので、
火がかかるのを避けるため、磁器の囲いをしてから焼かれていた。
登り窯の中。
夏でもひんやりしていた。この目で登り窯を見ることができ、感激!
絵は、ひとつひとつ人の手で丁寧に描かれている。
おそろいに見えても、世界にたった一つしかない物って素晴らしい!!
絵付けの場所は、遠目から見学させていただいた。
色は白地に藍が定番だが、最近は緑や赤、パステル調もあったりと面白い。
また、模様も窯によって特徴がある。
私が見学した梅山窯は、唐草模様が特徴である。
藍のみの絵付けは、1200度位のガス窯で焼きあげ完成であるが、
赤や緑で絵付けをする場合は、メインの藍の柄が焼かれた上から絵付けをし、
その後700度ほどの電気窯で焼き上げていく。
目にも鮮やかな模様や温かみのあるかたちが現れるのは、
多くの手と何度もの工程が必要になるわけである。
暑い中大変な作業であるが、何もないところから作り上げていく物づくりは、
やりがいもあり、とても楽しいものに違いない。
汗だくになって作業をしている方たちに、みどりの爽やかな風が吹いた。
そんな懐かしい誇りに思う故郷の姿だった。
来年はぜひ女性の窯元も見学してみたいと思う。
興味のある窯元さんは「きよし窯」
http://ww81.tiki.ne.jp/~kiyoshigama/index.html
そして「東窯」だ。
http://www.geocities.jp/alyne_o/top.html
HPを見て砥部焼を身近に感じていただければ幸せだ。
遠くにいて故郷の素晴らしさを改めて感じている今日この頃である。