4年に一度、世界最大のスポーツの祭典オリンピック。
待ちに待った北京五輪もアッというまに終焉を迎えてしまいました。
今日は、今回の五輪で私が最も記憶に残った選手の記録を書いておきたいと思います。
みなさんは、この選手をご存知ですか?
オリンピック柔道女子63kg級で2大会連続オール1本勝ちを収め、見事 金メダルに輝いた谷本歩実選手です。
近年、各国の民族格闘技が 日本の『柔道』 を 世界の『JUDO』 へと変化させつつある中、
日本 本来の 『一本』 を取る柔道を見せてくれた彼女の軌跡をご覧頂きたいと思います。
準決勝までは寝技で手堅く勝ち進み、いよいよ決勝戦の始まりです!
相手は今大会で1番の強豪。ジュニア時代からのライバルで最近の対戦成績では分の悪いリュシ・ドコス選手(仏)
勝負前の凛とした表情。静の内に潜む動。
序盤は比較的穏やか。谷本選手が積極的に攻め、ドコス選手がそれを受ける格好。
そして、その時はあまりに早く訪れます。開始1分30秒あまり。
谷本選手が場外ぎわで相手選手に大内刈りで攻め込まれたように見えたその瞬間。
素早くそれを返しての内股!鮮やかな一本勝ち!!! VTRを見て、照
最高の舞台で最高の相手を破った喜びの瞬間。
ドコス選手はボー然。。。 しばらくの間 動けません。
勝者、谷本!!! 勝って より深く頭を下げる。
ご両親も大喜び。
コーチと抱き合う谷本選手。
鬼コーチの目にも涙。
優勝者サイン。 これはレア物ですよね。
優勝インタビュー。
「私は一本勝ちにこだわり、一本を目指す柔道を目標にして来ました。勝てたのは両親、妹、先生のおかげです!
ありがとうございました!日本の子供達にも私の後に続いて欲しいです。」
金メダル授与。
笑顔で観客の祝福に応えます。 本当におめでとう!!!
国旗掲揚。 この大勝利の陰に妹・育実さんの叱咤激励があったことを忘れてはいけません。
日の丸が1番高いところに揚がります。
国歌 君が代が流れ、改めて喜びを噛みしめます。
メダリスト記念撮影。
試合後、谷本選手は「1番大好きな選手と戦えて、試合中 嬉しくて思わず笑みがこぼれた」とコメント。
対する、ドコス選手は「谷本が1番強かった」と彼女を称えた。
『オリンピックは強い者が勝つんじゃない。勝った者が強いのだ!』と誰かが言っていたのを思い出した。
4年後 世界は、さらに 『JUDO』化 が進んでいることだろう。
日本古来の柔道では金メダルは難しいのかもしれない。
しかし世界の流れに柔軟に対応しつつも、
心では漢字の 『柔道』 を忘れずに、日本柔道が更なる進化を遂げることを願ってやまない。