歌猫Blog跡地

漫画「鋼の錬金術師」と荒川弘について語るブログ。更新終了しました。

ガンガン感想その2

2010年04月14日 | ◆小ネタとか突っ込みとかつぶやきとか
ガンガン感想その2
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引き続きエドの場面を語ります!


先々月、先月、今月号でたぶん26巻になる。たぶん7月発売。8月発売。

荒川弘先生は今までほとんど、見開きいっぱいコマ割り無しの絵を使ってこなかった。少年漫画ではけっこう、ばーんと1枚絵!ってあるんだけど、鋼はクセルクセス錬成陣のときも右側ナナメのコマがある。

それが、26巻では3度も見開きがある。
まず、先々月、アメストリス国土錬成陣が発動してお父様が地上の扉を開けた場面。
次に先月、ブラッドレイVSスカーの、決着がつく場面。
そして今月、エドVSプライドの、決着場面だ。

増ページで連載の勢いを増すだけでなく、単行本においても、ばっと見開きを3つもいれることで、迫力を増している。

しかもインパクトとしては、ブラッドレイVSスカーは弱めに、エドのシーンはよりインパクト強く描いている。
このインパクトの差はページの白黒配分による。ブラッドレイの場面はその前のページのベタ・ホワイトバランスとの差をつけていない。
つまり単行本を通して読むと、見開きインパクトが中・低・高!となって、否応にも盛り上がる形になっている。

その高!が、主人公だ。


今月の見開きインパクトの力は、ものすごい。
それは前4ページにわたり(ページめくり2回にわたり)主線が筆の極太で描かれているから。
そしてめくって、あのページだ。

プライドの破片の緻密な細かさが、静寂を際立たせる。

漫画の線は、音だ。
ごうごう、と、ぐわんぐわん、と、賢者の石の叫び声が怒涛のように押し寄せる4ページ。
そして、静寂の見開き。いや、キーンと、遠くで余韻が鳴っている。

崩れていくプライドの容れ物。
よみがえるエドの息遣い。
現実に戻り、手のひらをひらき、そこに、プライドの本性と、エドの台詞・・・。

なんという構成!!
なんという構成だよ!!!


先日、友人と30分だけ会ったとき(うち25分は鋼の話でうち20分は私がしゃべってた。すまん。)、友人は「でもあの地上の扉以上のインパクトある絵を出さなきゃいけないんだよ?」と言った。
私は余裕の顔で「次はエドとアルで静かな方の感動だもん、雰囲気違うから大丈夫!」とか答えた。
嘘だった。
バトルでなお、それ以上のインパクトだった!!


じゃあこの先に必ず訪れる、エドとアルの場面は、さらにこれ以上のインパクト?そんなの可能?

可能だとも!!
それは見開きではないかもしれない。バン!というインパクトではなく、びりびりとか、じわじわとか、ぎゅうううう!のインパクトかもしれない。
けれど、ページめくりと白黒配分とコマ割り。このシンプルな武器で、漫画だけの武器で、私の想像を越える絵を描いてくれると、私は信じて疑わない!!



今月のエドの場面、本当によかった。
明日もさらに語ります。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りんご)
2010-04-17 08:05:49
私もハガレンの可能性を信じてます!
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コメントありがとうございます (歌猫)
2010-04-19 04:14:06
りんご様こんにちは!
ええ、鋼の可能性は無限大ですよね!!
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