超音波システム研究所

超音波の新しい利用に関するブログです

抽象数学における、スペクトル系列を利用した、超音波制御技術

2024-09-10 19:51:41 | 超音波システム研究所2011
***<<考え方について>>***

超音波システム研究所は、
超音波の非線形性に関する現象を含めた状態を、
抽象数学(圏論)における
Monoid(モノイドの圏)モデルとして、開発しました。



このアイデアに基づいて、
 超音波制御を行う、具体的な方法を
 結び目理論のスペクトル系列として、開発しました。

超音波現象に適応させた制御方法は、
 音圧測定データを
 自己回帰モデルでフィードバック解析することで、
 キャビテーションと音響流のダイナミックな変化を実現します。
これまでの事例・実績から
 非線形現象の分類技術(高調波、低調化)として発展させました。

論理モデルにより
 効果的な超音波の伝搬(利用)状態を
 以下のような
 4つのタイプに分類してダイナミックに制御します。
 1:キャビテーション主体型
 2:音響流主体型
 3:ミックス型
 4:変動型

上記の論理的な分類を、これまでの測定データ解析結果から
(時間経過とともに変化する超音波現象の)現実的な対応方法として
3つの変動型タイプに分類してダイナミックに制御します。

上記の各タイプについて、安定性、変化の状態、・・詳細な分析・調整により、
目的と効果に対する、効率のよい、各種条件の設定が可能になりました。

特に、洗浄に関しては、汚れの特性やバラツキに関する情報が得られにくいため
このような分類・解析をベースに実験確認することで
 効果的な超音波制御が、実現します。

この分類・制御の本質的なアイデアは、
 超音波によるキャビテーション(共振現象)の特徴を、
 抽象代数学の「導来関手」の核(Kernel)に適応させるということと、
 非線形現象(高調波の発生・変化、音響流の発生・変化)の特徴を、
 Monoid(モノイドの圏)モデルに適応させるということです。



複雑な超音波伝搬現象の変化を
 結び目図式から得られるスペクトル系列として表現することで
 時間経過で変わっていく、不安定な超音波の(共振・非線形現象)状態を
 目的に合わせて、コントロールできるようになりました。

抽象的ですが
超音波の伝搬状態を計測解析するなかで
キャビテーションと音響流に関する的確な解析により
キャビテーションを主体とした超音波の効果・・を
効果的にコントロールできる事例が増えたことから、公表することにしました。

なお、超音波システム研究所の「非線形制御技術」は、
 この方法による、
 具体的な技術(流水式超音波、超音波シャワー)として対応しています。

応用技術として
 非線形現象の発生状態に関する研究開発を進めています。
 「超音波利用の最も大きな効果が、非線形状態の変化にある」
  という考え方が、さらに一歩進んだと考えています。

<< 超音波のMonoid(モノイドの圏)モデル >>

基本的な超音波発振による現象全体をRing(環の圏)として、
キャビテーション・・による(発振周波数を主体とした)現象を
 「アーベル群の圏」
非線形現象(音響流・・)による(高調波の変化を主体とした)現象を
 「Monoid(0元をもつ乗法の一元体)」
とするモデルを開発しました。

<< 超音波の三角化されたカテゴリーモデルによる制御 >>

キャビテーションと音響流による現象について
三角化された加法的カテゴリーモデルにより
制御パラメータ(流れ・表面弾性波、出力・パワー、周波数・発振)を
スペクトル系列のコホモロジーで、最適化します。



***<<実用的な対応について>>***

これまでの音圧データの測定解析結果から
 効果的な利用方法を
 以下のような
 4つの制御に分類することができました。

 1:スイープ発振とパルス発振の組み合わせ制御(線形型:推奨タイプ)
 2:2種類のスイープ発振とパルス発振の組み合わせ制御(非線形型)
 3:3種類のスイープ発振とパルス発振の組み合わせ制御(ミックス型)
 4:上記の組み合わせによるダイナミック制御(変動型)

現実として、<線形型、非線形型、ミックス型>は、
長期的に安定して実現することは難しく
変動型として、スイープ発振条件により、以下のような
 3つの制御タイプで、実用化することができます。
 1:線形変動制御型
 2:非線形変動制御型
 3:ミックス変動制御型(ダイナミック変動型)

 上記の各タイプに基づいた装置開発・制御設定・検査・・・
 超音波技術の応用に関して成功事例が多数あります。






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