超音波実験写真 Ultrasonic experiment photo スライドショー
新しい超音波(測定・解析・制御)技術
1.はじめに
超音波の伝搬にはたくさんの条件があり、それぞれの影響が複雑に関連している。
その中に、影響の大きさに比べ研究が少ない事項が、水槽と液循環である。
この条件を超音波伝搬状態との関係について検討し、
これまでにない新しい超音波システムを製作した。
現在、この超音波システムを使用して、超音波の伝搬状態を測定・制御している。
その結果、目的とする超音波伝搬状態に対して適正な制御が可能な、
超音波専用水槽と液循環装置による超音波システムが実現した。
2.何が問題か?
現在、超音波は幅広く利用されているが、多数の問題がある。
最大の問題は、適切な測定方法がないために
超音波利用(伝搬)に関する適切な状態が明確になっていないことである。
偶然(対象物、冶具、環境、気候の変化 等)に左右されているのが実状である。
この問題を、
機械設計・装置開発の経験に基づいた「超音波の測定技術」と
制御システム開発の経験を利用した「統計数理による解析技術」を
組み合わせることで解決し、対象に最適な超音波の実用的な技術を開発した。
3.どのようにして解決するのか?
<新しい超音波システム技術>
3-1:超音波伝搬状態の測定による、目的に対する適正な超音波利用技術
<超音波伝搬状態の測定>
圧電素子とデジタルオシロスコープを使用して
統計処理(時系列データの多変量自己回帰モデル解析)により
超音波の伝搬状態・利用効率を測定する。
3-2:超音波専用水槽の設計・製造技術
音響特性(音響インピーダンス)と水槽構造のバランスを適正に設計する
溶接や加工に対して超音波の減衰要因を小さくする製造方法を採用する
3-3:液循環技術
超音波専用水槽の利用により、超音波の音圧と周波数の制御が可能になる
制御は液循環(配管位置、液の流れ、流量、流速分布)により実現できる
間接容器を利用した、カスケード(オーバーフロー)構造や
ヒータの使用による温度分布に対しても
液循環の設定と制御により超音波の効率や伝搬状態をコントロール出来る
以上の技術を基礎として
目的に合わせた、超音波の利用状態(変化:非線形現象・・・)が実現する
4.どうして新しい超音波システムなのか?
超音波システムの特徴
機械設計技術(材料力学、流体力学、熱力学、加工工学、振動工学、・・)
制御設計技術(自動制御工学、システム工学、統計学、プログラミング・・)
上記により、
現状では検出・解決が難しい
超音波伝搬状態の最適化問題を解決する
5.システムの例
6.まとめ
技術の進化とともに、新しい応用や組み合わせの可能性が大きく広がっている
特に、異質なジャンルや根本的な学問(数学や哲学)を取り入れることで、
今後ますます超音波という技術は飛躍すると感じる
超音波の可能性を考え、超音波技術への偏った考え方を捨て、
自由な超音波に対する発想により、新たな利用を検討していきたいと考えている
有限会社 共伸テクニカル 超音波事業部
技術提携
板金加工技術と表面処理技術の組み合わせにより
オーダーメードによる超音波専用水槽の設計製造に対応します
超音波システム装置は
有限会社 共伸テクニカル様との技術提携により実現しています
http://www.kyo-tec.com/index.html
超音波専用水槽の設計・製造技術を開発
http://ultrasonic-labo.com/blog?paged=4
超音波による「金属部品のエッジ処理」技術を開発
http://ultrasonic-labo.com/?p=2894
超音波装置(洗浄機・・)の最適化技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=2697