雑記帳

日常の楽しみや感動を写真や絵で表現したい

平成三十年

2010-05-16 08:49:25 | 

時間が空いたとき、本を読むことが多いのですが・・・
目的のない読書なので楽しく且つ読んで良かったくらいの感想なので
作者に申し訳ないような気になることがあります。


先日、新聞記者が編集手帳で「平成三十年」という堺屋太一さんの本を紹介していて
何だかその本を読んでみたくなり借りてきました。

     堺屋太一「平成三十年」

近い将来ですから、身に詰まされそうな話です。

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また、最近感動した本は有吉佐和子さんの「一の糸」

     有吉佐和子「一の糸」

男、女の生きざまにしっかりと芯棒が通っていて読後感は何ともすがすがしい感動なのです。

徳兵衛が言う「三の糸が切れたら二の糸で代わって弾ける。・・・・
そやけども一の糸が切れた時には、三味線弾きはその場で舌噛んでしななならんのや」

主人公、茜の母が言う「和雄さん(徳兵衛の長男)が亡くなられたのは茜の不始末なので
ございましょうか。もしあなたがそうお考えなら、私どもに一言もございませんから
お詫びを致させました上で茜は去らして頂きます。私が東京へ連れて戻ります」

なんともこうした言の葉にビリビリッときてしまうのです。


男の芸一筋に打ち込む心意気とそれを影で支えながら奮闘する女の生きる姿の美しさは
誰も感動するのではないでしょうか。