としのブログ

大工の とし の日々の出来事

今度は物置

2016-11-23 22:16:35 | 日記
すっかり現場日記になっているとしのブログ。
鉋は大丈夫なのか?

先週末からいつもの新築現場を離れて地元の公民館の物置の造り替えです。
20年くらい前に作られたと思われる物置がこちら。



ボロボロのフェンスが邪魔なのはわかるけど、すんげー作り。



屋根の波板は3尺おきに横垂木があるだけ。
でも一昨年の70センチ越えの積雪で潰れなかったんだいね。
建物側の母屋は本体の出庇の上に下駄を履かせて置いてあるだけという。(汗)

で、作り直しです。



とりあえず今日は外壁(在庫品の窯業サイディング)張りまで終わったけど、暗くなったんで写真は後ほど。



今度は床もあるでよ。
予算がひじょ~に少ないので、突貫&チープな造りですが、僕の仕事はこんなんばっかり。(笑)
時間をかけてジックリする仕事が舞い込んできても精神的に出来なくなりそう。
まあでも、こんな大工も必要ですよね?

あ、構造部分はホゾつけてアリ切ってきちんと刻んでますよ。
いちおうね。(笑)

規矩術出来ないよ

2016-11-19 17:09:11 | 日記
上棟した新築現場ですが、設計士さんの意向で化粧の火打ちを入れることになりました。

材料のほうは方杖で使ったのと同じ杉の人工乾燥の構造材。



人工乾燥の中でも高温なのでしょうか?シラタが黄色くなってる。



兎に角いっぱい砥ぎ直しながら僕の出来る限りで仕上げます。
(仕上がったことにします。(笑))

で、この火打ちなんですが、



上がってます。
当然真上から見ると梁・桁に対して45度。



平の勾配は3寸勾配に設定です。
梁・桁の内面から火打ちの芯が600行って180上がる設定。
この場合火打ちが墨木に相当するように思って墨をつけると、

側面は裏目一尺に対して3寸で良いと思いますが、上端(癖をとっていない)の墨は?
山勾配を取っていないので、玄の返し勾配とは違うような気がしたんですが、ほぼ合っちゃった。
結局よく解らないので一本余分に木取りして現場で現物合わせ。(恥)
差し金使いの勉強はどうも苦手で、少し普通の仕事から外れるとサッパリでした。(泣)

今回の建物は二階にロフトが出来るんですが、



頑張って削り仕上げた見付の梁に割れが入ってしもうた。
裏になるほうが割れると読んだんですが、これまた修業が足りなかったようです。

ロフトに上がる化粧になる母屋ですがこれは大工の遊び心で、



追っかけ台栓継。
たぶん施主は気づかないだろけどね。



目地のトコロ、逃げすぎたねえ。
やっぱり5mの材料を取って一本でやったほうが良かったかも。

おまけシリーズ

にゃんこのせいで開けっ放しにしている寝室のドア。
さすがに寒いので、



あ、施工中の写真忘れた。(笑)



完成。
なんか良い蝶番ないかな~、って探していたら普通にペット用の後付出入り口があんのね。
やっと寝室のドアが閉められるよ。

ものづくりスタジアム

2016-11-12 19:56:09 | 日記
先週の事ですが、自宅から10分程の所でものづくりスタジアムなるイベントが行われていました。
詳細はこちら
http://www2.gunmanet.ne.jp/g-vada/monosuta2016/panf.pdf

久しぶりにお休みが取れたので行ってきましたよ。
お目当てはこの方の講演。



現代の名工、群馬では有名な宮大工の萩原さん。
この日の講演の名目は「道具で魅せる大工の技」



講演の前からスンゴイ道具たちが並んでいますよ。



五寸鉋はおそらく碓氷さんですかねえ。



中山と思われる大判砥石の原石も。
オイシソ~。

話の内容は当然素人向けなので難しいことは無しでしたが、素人向けならではの体験も。
で、やっぱりあるよ鉋削り体験。
ホントは自分が引いてみたかったんですが、



娘がやりたいって。
司会のお姉さんに、「鉋削りははじめて?」って聞かれて、何回もやったことあるって。(笑)



他の人は「初めてやった、感動した」って言ってるのにトリのうちの子、空気を読むほどお利口さんではないみたい。(笑)

他にもイロイロな体験が楽しめてひじょうに有意義な時間が過ごせました。

おまけ



ユンボの試乗体験で下のチビが「父ちゃんこれ買って」、だって。(笑)

ようやく上棟

2016-11-08 20:37:31 | 日記
ご無沙汰しておりました。
10年ぶり位になるのか?小ぶりながらも住宅一棟のキザミに追われてブログの更新を出来ずにいた、としです。(笑)

久々の手刻み物件は先週末に無事上棟。



細かなミス(羽子板ボルトの穴が無かったり、繋ぎ梁のメスのキザミを忘れてたり)は割と多く(汗)あったものの、
どうにもならないミスは無くて、きちんと建物になりましたよ。(ほっ・・・)



見ての通り小さな建物ですが、今時の剛床仕様で作ると結構な部材の数があるのね。



述べ床は23坪弱ですが、墨付けキザミにちょうど20人工。
基礎工事が大幅に伸びなければかな~りヤバい状況でした。(笑)

今回の施主は同級生のペンキ屋さん。
だもんで、土台周りは在庫処分のキシラデコール塗り。



なんか勿体ないような?

構造のほうは、親方の処に居たときは刻んだことのなかった、



メチの付いた鎌を刻んでみたり、写真は後ほどですが、化粧の母屋を追っかけ台栓継にしてみたり、
自分なりに頑張ったのよん。

この建物は化粧の母屋に化粧の方杖が六ヶ所程掛かるんですが、



穴あけは皆さんどうしてるのでしょうか?
これといった加工設備もないので、



今回はウマに桟木を打ってクランプしての、ドリルスタンド。



もいっちょウマを持ってきて、まさにウマ乗り。(笑)

化粧の柱や束、梁も少しだけどありまして、杉のKDを削りながら、これブログのネタになるなあ、
なんて思ったんだけど忙しすぎて写真は無いのです。

おまけ



やっぱりキザミ仕事はゴミがいっぱい出るねえ。
こんなの買っちゃいました。(笑)