としのブログ

大工の とし の日々の出来事

頂いた砥石

2016-03-27 18:20:25 | 日記
千葉での練習会で頂いた砥石です。

乾いた状態


と、濡らした状態。


そして砥石の裏側。


頂いた時には砥面が荒れていたせいかそれほど硬くない石かと思いましたが、
自宅で面を出して研いでみるとかなりの硬さ!



特に中央部の模様が出ている所が刃当たりが硬く感じます。
新品に近い(笑)アトマで多めに砥泥を出して研ぎ始めたのがこちら。



とても細かく感じますが、砥泥を出さないで研ぐと地金によってはガリっと(笑)。
研いでみたのは、



小熊さんのキ運寿。
恒例の拡大です。

切れ刃





この刃、昨年左手に突き刺さった時にしばし油も塗らずに放置してあったせいか?元々か?



ピンホール状のサビがあちこちに。
当然のように切れ刃は揃いません。
だもんで刃を変えて、深雪に。



こちらは快調!
部分的ですけど、



苦戦続きの木曾檜でやっと片手!
部分的ですが(笑)。



嬉しいんで写真多めです。



でもなんだか艶が無いんだよなあ。
3ミクロンへの道のりは長いねえ。

とある集い 二日目

2016-03-25 21:07:20 | 日記
さて、二日目です。

こういった記録狙いの削りでは室内の湿度が非常に重要になるようです。
だもんで、皆さん昨夜の内や早朝に研ぎなおした刃で我先に削りだします。

そんな中、この人は順調に良い削り。



削った材料の艶も、



ぴか一なのです。



今回の薄削りは高山大会を見据えてのかなり厳しい方式。
削り材は同一材で、馴らし3回、試技3会まで。
その中で削り材の先・中・元の3か所を計測。
最薄個所よりも3か所の合計数値が少ないことが優先だったようです。



新潟の二枚目棟梁や、



こちらの世界では有名なあの方、



前回の大会では2位の成績のこの方たちに交じっての刺激満点の削りです。

結果のほうは、



左から薄い人の順番ですが、



なんと!予選トップ通過!
この結果が出る前はすべて天然での仕上げでしたが、
あまりにも一桁が遠いのでこの削りの時はGCのパウダーを使った研ぎでした。
この後も仕上げを天然に戻すも一桁には届かずで、この成績は正に奇跡の一発!
案外こういう引きの強さは持ってます(笑)。



ちなみにこの材、二日目の午後に一桁出したのは一人だけ。
こんなに薄く見えても一桁には届かない難しい材でした。

予選を終えて、上位4名での決勝戦にも参加させていただきましたが、



愛知の親方とKさん、(Kさん、写真無くてごめん!)



名人建具屋さん、ほんとに上手かった。
屑持ちのさらに屑持ちの、



この人のプレッシャーに負けたわけではないのですが、
僕の決勝での成績は13.21.15ミクロンという中間部で出してはいけない数値を叩き出し、
3位タイという記録に。
結果は満足出来るものではありませんが、こういう場に立てただけでも非常に意義がありました。

今回の決勝メンバー


賞品として砥石を頂きました。
こちらは近日中にブログネタにさせていただきます。

今回の記事で写真を載せさせて頂いた方、ご気分を害しましたらお手数ですがご連絡ください。
画像差し替え等、早急に対処します。

とある集い 一日目

2016-03-22 21:10:25 | 削ろう会
削ろう会高山大会の事もそろそろ頭に浮かぶようになった3月の下旬ですが、
僕の薄削りの師匠と勝手に呼ばせていただいている9boxさん主催の練習会が千葉県某所で行われました。
パダワンの自分も当然押しかけて、各地から参集したマスタークラスの技を盗むのであります。

最初に度肝を抜かれたのは、



大鉋、



大鉋!



大大鉋!の数々!
尺鉋と思えない、



この刃口。



僕の寸八より狭い、



この刃口!

こういった場では真剣な削りのスタートの前に割合長い道具談義が恒例ですが、



鉋友の刃を丸裸にしてみたり、



自慢の逸品を見たり見せたり。

砥石だって、



奥殿だそうですが、(訂正 持ち主様から、たぶん大平、とお知らせいただきました)



隣は寸八なんですよ。
研いでいいよと言われても、これに刃を当てる勇気は僕には有りませんぜ。

そして屋外では、



ケヤキ、檜、杉の丸太を、



ハツル、



ハツル!

ヨキの後に登場するチョウナも



圧巻の品ぞろえ。



切れ刃に注目ですが、荒道具と思われがちなチョウナの刃もマスタークラスになるとこの輝き。
僕も先日のチョウナを持参して、研ぎ方から使い方までたっぷり指導を受けてきましたよ。

本業?の薄削りでは、



愛知のマスター、安定してウッスイです。
あちらでも大鉋は流行って?いるようで、



こんなキレイに削っております。

そんなこんなで一日目は終了。
皆さん薄削りのほうは暖機運転くらいの温度の上がり方でした。

夜のお楽しみは、



初めていただくドン・ペリニョン。(これでいいのか?)



おいしいお酒と楽しい話で成田の夜は更けていくのであります。

新しいのと古いの

2016-03-18 23:21:08 | 日記
週末の練習会に向けて、道具の仕立てのラストスパート?です。
先ずは今回色々と指導をしてもらおうと思っているチョウナ。

刃こぼれしていた頂き物の古~いやつを、



何とかここまで。
両端が仕上げ砥に載ってないのが惜しいのですが、



刃毀れは落とせたので今回はこれでカンベンしてもらいます。



とりあえず端以外は刃は付いてるようです。

そして小僧の時に買ったまま放置しすぎて深~いサビが出ちゃった比較的新しいチョウナ。



刃の中央と片方の端にピンホールの残りがあるんだけど、



残りは現場の休み時間にとっておきます。



一先ずこんなんで大丈夫でしょうか?

それから砥石。
シャプトンの家庭用のシリーズ。
砥石層が5ミリのヤツですが、



最近よく使うようになった1500番がご臨終。
5000番は保管が悪くてヒビだらけで研いだ刃にも傷が入るので、



今度は黒幕シリーズで新調しました。
表面の色が随分違うな~、と思ったら研ぎ感もずいぶん違うのね。
古いほうの砥当たりの柔らかさは劣化のせいもあるだろうけど、やっぱり黒幕は砥面がしっかりしてますな。
刃への当たりは少々きついけど、1500番の研ぎ感、気に入りました。

現場では

2016-03-15 21:59:56 | 日記
今月初めに上棟をした現場ではフローリングの張り込みが続いてます。
材料は、



こんな断面の91ミリ幅、乱尺の表面材は厚張りのチーク。



メチャクチャ捗りませんが、苦労する分仕上がりは奇麗。
で、休憩中には床板以外のモノもチャキーンと切断。



いつも本気で研いだ他の鉋よりも薄く削れる長台のこれを、



チャキーン!
してみると、



小口にはまだ乾燥しきっていないウレタン樹脂が。
完全硬化はずいぶん時間がかかるようですねえ。

作業場に持ち帰って面取りも済ませて、



試し削り。



鉋屑はみじめですが、やっぱりこの刃切れるみたい。
早いとこ裏金も調整して現場で活躍してもらおう。
が、現場鉋はいっぱいあるんで薄削り用のお楽しみ鉋でもいいかな?