としのブログ

大工の とし の日々の出来事

やっと

2015-05-31 21:16:46 | 日記
先週はかなり平常業務と違うスケジュール。
前回のイースリ―鋼の削りの結果もアップ出来ないままでした。
で、結論から言うとあの研ぎは切れなかった(泣)。
引いてみたのはこの方の作業場にて。



写真はi-diさんの切れる鉋で、削っているのは とし の新しい檜。
だいぶいい感じに水分が入っているでしょ。
この時の とし は長台の御神火が一番切れてるという悲しい状態。
自分以外の人が引くとこの檜で部分的に6!まで行ってました。



新しい方の米ヒバも皆さんに講評いただき、納めるべき場所に納めときました(笑)。
軟らかすぎて薄削りの数値が出ないんじゃ?と思っていましたが、
皆さんの評価も同じようでして(笑)。

で、その際にきむけんさんからこんな砥石をお借りしてきました。



丸尾山 本戸前 柔らかいけど良い刃が付きます。



長台・御神火もこれで研ぎ直して絶好調でした。
これから使わせてもらうのが楽しみです。

さて来週は平常業務に戻れるので、与板に向けた研ぎをしつつ、
家紋清久の台打ちもしなければ。



墨だけは付けたんですが、そこから先の時間が…。
今週は休肝日を作って夜やろうかな~。
早朝よりご近所迷惑じゃないとは思うんですが(笑)。

大突と米ヒバ

2015-05-26 22:30:46 | 日記
昨日の朝の部はこのコンビでやっていました。



エビの10000番と中山の浅葱。



刃はしつこくキ運壽。

ドブ漬けにしておいた米ヒバは水からあげて2日ほど。



湿り加減は程よい感じです。
で、結果から言うと、ここの所の標準の表裏同一の天然砥石ノンパウダーと同じくらいには切れるようになりました。
実は裏のみ人造砥でピカピカにすれば2ミクロンくらいは薄くなるだろ。
とか甘く考えていたのでそれなりにショック(笑)。
やっぱり地道に精度を上げていくしかないようです。

なので今朝は東京で調達してきた大突をデビューさせてみました。
与板までの最後の望み!たのまいのー!



この位の水加減で、最初に少し名倉で砥粒を出しての研ぎです。



刃は東源次。
いつもと同じ研ぎ方なのに傷が少ないです。
当りか?(ニヤリ)。

で、新しい米ヒバですが、



薄削り向きじゃないかも。
湿気はあるのにバサバサしてます。
刃のキレでしょうか?艶もない。
数値的には、



いつもと同じくらい。
もう少し薄くはできるんですが、下端のせいか?屑がつながんない。
そんなとこで朝の部終了。

そして帰宅後、愛知の親分の研ぎ動画を観てしまい、お浄めしたにもかかわらず研ぎ開始~。
やっぱり大突で、今度は少し多めに名倉をかけて。
刃はイースリ―。右の裏が当たりずらくなってたので、少々トントンして裏押しから。
金板は使わず(笑)、使い慣れた焼結ダイヤで3000から8000まで。

砥糞多めでの研ぎ上がりです。



綺麗な梨地に仕上がってます。
やはりさらに傷が少ない様子。



鏡面だった裏も梨地に。これで切れるんだろか?
指先センサーは一応青信号だそうです。

切れ刃の拡大ですが、



刃線はまあまあ通っている様子。
肝心の裏は、



切れ刃で研ぎ終えたのが丸わかりの刃返りが(笑)。
刃返りを取りきってないのか?最後の数回の切れ刃の研ぎで新しい刃返りが出たのかは正直わかりません。
ただでさえ感覚が鈍いのに、飲んだら研ぐな!ですな。

あ、削りはまた明日、ご報告します。

キ運壽 なんか変

2015-05-24 21:33:05 | 日記
今朝もエビの10000番で切れ刃・裏とも仕上げて更なる薄さへのヒントを見つけようとしていました。
今朝はキ運壽を重点的に。



研ぎの際、以前は天然仕上げ砥の前に同じくエビの純白8000番であらかた刃返りを落としていました。
以前はこの段階では細かな欠けもなく刃返りもほぼ落ちきっていて、このままでも随分と切れていた記憶があります。



だもんで、これで刃先を整えてから、10000番は刃を付ける時にのみ使ったら良いんじゃないかと。
で、8000番の状態での切れ刃です。



切れ刃側に若干の刃返りが残っていますが、それは10000番で処理するつもりです。
が、問題は小さな欠け。
裏刃側から見ると何カ所かこのような欠けが出てきてます。



2000番に戻って確実に刃返りが出るまで研いで、8000番を繰り返すこと3回ほど。
どうにもこの欠けが収まりません。
一か所収まると他が出るこの感じ、そして欠け方を見るに、どうもピンホール状のサビの跡ではないかと。
この刃は銘を読むのもやっとの程の赤錆びまみれでして、ひでさんが匙を投げて自分の所に来た経緯があります。
そんな訳で裏刃にはまだ確認できるピンホールも数か所あるんですが、
どうも今の刃先線上にはピンホールだった部分がたくさんあるんじゃあないかと。
比較的サビにやられていなかった刃幅の中央付近は、



下地研ぎとしては十分な気がするんですが?
そんなことをしている間に朝の部は終了。

本日は久々の家族サービスです。
大したことはしていませんが、夕方からは以前から約束していた滑り台つくりを。



構想から仕上げまで2時間弱のいい加減な出来ですが、チビ共は喜んでいる様子。
どうしても何か手伝いたいということで、ペンキ塗りを(笑)。



娘は上のシャツがおろしたて、下のチビはズボンがおろしたて。
まあしょうがないよねえ。
最後の仕上げは自分がしましたが、上手く塗れてご満悦のようです。



来週はすべり面以外を塗るんだそうで・・。
古い服着せよう(笑)。

入会しました

2015-05-24 21:12:16 | 日記
今朝もいつもの時間に小屋に入りゴソゴソやっておりました。
するといつもよりゆっくり目にいつもの新聞屋さんが。
でもなんだかいつもより手間取ってます。
まさか!
そう心待ちにしていたものが、郵便受けの投函口に挟まっていたようです。

待っていたのはこれ!



中身は・・・、



みなさんついに私もファンクラブ入会しちゃいました。
戻し温度は150度。



頭の形は櫛形でお願いしました。




ロットナンバーは清久さんのご提案で、自分と妻の生年月日を。



実は先日の清久さん宅での交流会の時に、地金の不足から今後大鉋は作れない(作らない)かも、
とのお話を伺っていました。
が、先日きむけんさんと話した時に探りを入れていただいたら、
火造り済で未仕上げの刃があるにはあるとのことで。
全国の清久ファンの皆さんすいません。
わがままを通させていただきました!



作った人の顔が見える刃物でどこまで性能を引き出すことができるか?
現状で最後に近い刃を自分に託してくださった清久さんの気持ちに応えられるのか?
技術はマダマダ未熟ですが、気持ちだけは他のファンの方に負けない気持ちでいますので、
時間は掛かりそうですが、この刃の性能を最大限に引き出せるように精進します。

さて、取り急ぎ台を打ちますが、



あまり慌てると自分のスキルではろくなものにならないので、じっくりじっくり楽しみます。

清久さん、そしてこのご縁を結んでくださったきむけんさん、
本当にありがとうございます!


エビ 10000番

2015-05-24 02:00:23 | 日記
先日から色々な実力者の方からアドバイスを頂いているのですが、順を追って試行していきます。
まずはエビ・スーパー10000番での研ぎから。

この砥石、硬い合わせ砥で最後に面を整えてから使うとさらに細かい研ぎができるらしい。



こんな風に擦りあわせて、今回は砥糞を洗い流してから研いでみました。
(砥糞を出したままのほうが良かったのかな?)
今回は切れ刃・裏ともにこの砥石で仕上げ。
研いでみたのは東源次。



研ぎ上がりは、



刃返りが取りきれてない様子。

前後しますが、中砥とのつなぎには、ここの所これ使ってます。



マグネシアMG70だったかな?
6000番相当ということですが、もっと荒く感じます。



4000番くらいの感じか?

それからイースリ―鋼も。



やはり刃返りが取りきれてない。
傷がなく研げるのは良いんですが、



引いてみるとどうも鉋屑の厚さが波打ちます。
今回は何とか刃はついているようですが、



これより薄くすると長さ方向に屑が切れ切れになります。
下端はもう少しいける自覚はあるのですが、刃が材料に潜ったり出たりになる様子。
部分的には5!行くんで、もう少しこの石の研ぎ方に慣れれば上手く行きそうな気はしますが…。
で、先日の惨敗ですが、切れ刃のほうに刃返りがかなり残っていたのが原因でした。
この砥石独特の弾力のせいか、天然砥石と同じ加減で刃を当てるとかなり研げちゃう。
で、新たな刃返りを切れ刃のほうに出したまま研ぎ終えたのが悪かったようです。
自分の指先は この刃切れないよ って言ってたのですが、
自分の感覚を当てにしてませんでした(笑)。
こいつでピカピカの裏にすりゃちっとんばい薄くなる!と思い込んでいたので(笑)。
どんな砥石にしろ、研ぎ方ひとつで変わることを改めて実感しました。

最近研ぎの最中にすごく刃先を触って確認しているんですが、
以前に比べて感覚が良くなっている気がする。
40過ぎてからも感覚が上がるなんてことがあるんだんべか?
気のせいですかね(笑)。