としのブログ

大工の とし の日々の出来事

さらに その1の2

2015-09-30 21:05:02 | 日記
天然の砥粒を天然で砕いてからの研ぎがとても研ぎやすく、
刃先の細かさも出ているようなので、さらに詰めてみます。

今回は2000番の後に人造6000番のマグネシア砥石。



たしか、MG-70 とかいう名前だったような?
この砥石での研ぎでは、



この程度の傷の具合。
やはり最終仕上げの前にもう一段階必要な気がします。

この状態から、前回と同じ方法、同じ石で研いでいきます。
裏の状態ですが、



先端が研げてないみたい。
だもんで、切れ刃の仕上がりも、



いまいち。
やっぱり砥粒が細かく、砥幕が薄くなった分、精度の悪さがはっきり出るようです。

が、削りのほうは案外切れてくれて、



この程度まではナントカ。
現状のこの刃、先裏の幅が3ミリ近いので、この部分を少々細工して、
先の先だけが砥石に当たるようにすれば、さらに刃の性能が引き出せるかも?

なんて期待を込めて想像している時が一番お気楽で楽しかったりする(笑)。
やってみてダメだった時の落胆も大きいんですがね~。

思いついた研ぎ方 その1

2015-09-28 22:09:43 | 日記
先日再調整してかなり切れることが分かった深雪で今までと違う仕上げ研ぎを。

まずは切れ止んだ刃の裏を焼成ダイヤ8000番の上に10000番のパウダーをなすって少々裏を研いでいきます。



裏の状態は、



こんな感じ。
そして切れ刃を2000番でわずかに刃返りが感じられるまで研いでいきます。
2000番での切れ刃の様子は、



この様に。
そしてつなぎに丹波の青砥で20から30ストローク程。



この青砥ですが、青砥の中では締まっている方ですがやはり柔らかい。



研いだ刃の先端がダレているようです。
人造砥の傷はあっという間に消えるんですがねえ。

ここまではいつもの研ぎ。
ここからが今回の思い付き その1(笑)。

まずはそれなりに硬く細かい大突の合わせ砥をアトマでこすってたっぷり砥糞を出します。



そしてたっぷり砥糞の載った大突をさらに固いマルカの浅葱に擦りつけます。



こうすることで天然の砥粒を刃を当てる前に細かくさせる作戦です。
その状態の砥石の上に洗剤を一滴たらして、



こんな状態で研ぎ上がり。
裏の状態は、



細かく研げているようですが、切れ刃が・・、



先端潰れてる。
ただ、二段研ぎした部分を見るとそれなりに細かい砥粒で研磨はされているようです。
(大きめの傷は落とし切れていない中砥の傷?潰れきっていない砥粒?気になります)

一先ず引いてみますが、



重い。刃先の厚さを感じます。
頑張って薄くしても、



これが限界。
やはりあれだけ白く見えた刃先はかなり潰れが出ていたようです。
砥粒の潰し方自体は悪くない方法だとは思うんだけど、青砥でのダレが影響大なのかな?
今度は2000番の後に人造6000番でやってみます。

しかしなかなか面白いぞこの研ぎ方。
地金を突っかけることの多いこの浅葱でかなり滑らかに研げるし。
刃先の潰れは手の加減も大いに影響あるでしょうから、もう少し詰めていきたいな。

ほったらかしの鉋

2015-09-26 18:39:06 | 日記
以前裏のピンホールが凄すぎて、しばらくほっておいたこの鉋を再・再生してみました。



三木の田中正一郎作、深雪。
裏刃のあちこちにあったピンホールですが、思い切ってヒビ割れ上等!てな感じで裏を叩きだし、



たくさんあったピンホールの塊もやっとこの程度まで。
(裏刃の先端が黒く見えるのは現場で試し削りをした為です)
で、恒例の朝研ぎで、



これは裏です。
焼成ダイヤ6000番にアルミナのパウダー8000番をたっぷり目にまぶしての現場ではメインの研ぎ。
切れ刃の状態は、



としのブログではよく見るあからさまな二段刃。

そして、水分量も程よい薄削り用の檜で、



詰まりまくりの刃口を調整したり、仕込みの悪さに厚削りをしてしまったりしながら、
なんとか薄い屑もスムーズに出だし、刃の掛が若干悪く感じた頃に、



薄くね?
測ってみたらー、



自分的最薄!
久々にこの数字見た気がする。
が、台の調子を見るつもりでいつもの現場研ぎをしただけなので気分は微妙。
気を付けて真剣に研いだ時にこの刃がどんな状態になるのか?
とりあえず良い刃だということは判ったので、しばらくはこの刃でイロイロチャレンジしてみます。

早く見たいよ、3ミクロン!

現場にて

2015-09-24 18:49:28 | 日記
先週の事ですが、現場のフローリングの施工を終えました。
今回の現場は久しぶりに土間収納のスペースがなく、本来なら框周りの施工は楽なはずなんですが、



L型にまわる框周りの納まりが少々よろしくない。
だもんで、写真上側の框を少々現場加工。



こんな道具も持ち出して、框にシャーッと切り込みを入れて、



深さが足りないので、久々に尺二の鋸を持ち込んで、



なんとかL型に。
そしてあちこちの寸法をひかって、



こんな風に加工。なんか間違ってないか非常に心配ですが、



入隅はこんな風に加工してみました。



さて、キンチョーの仮置き。



セーフです。
見えなくなるトコを取りすぎたりする失敗もありますが、ほぼ思った通りに。



玄関サッシとの取り合いはこんな風に。
見付の幅を揃えたいだけだったのにこんなんで半日もかかったよ。
せめて無塗装品なら楽なんですけどね。

先日の

2015-09-22 18:33:41 | 日記
キ運壽、なんとか大きな刃毀れを落とせたようです。
研ぎあげた刃先は、



恒例の拡大(笑)、



最後に大きな砥粒に切れ刃を乗せてしまったのか?刃先が荒いです。
が、指先の掛かり具合は非常によろしい。
ので(笑)、久しぶりに薄削り用の檜を引いてみました。



が、厚い・・・。
慌てていつもの白い粉で刃先をチョン、と研いで、



左側の欠けがまだ残ってますが、なんとか一桁(汗)。
切れ止んだ状態ですが、白い粉で刃先をチョン、とやった研ぎは、



刃先の揃い具合がいいんですよねぇ。
これじゃあ杉で一桁は当分先になりそうですな。