プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

<  ハイキュー!!のラジオの話。>

2021年08月05日 | その他映像関連。
わたしは「ハイキュー!!」がすごく好きで、近年にない大名作だと思っている。
ちなみに他のマンガを読んでるのかというと、ほぼ読んでないんですけどね。

他のといえば「俺物語!!」の前半はかなり面白く読み、後半は飽きて読まず、
「花よりも花のごとく」も面白かったんだが飽きてしまい、
ここ20年の新作(?)は多分その2つくらい。
とはいえ、それまで読んだことがなかった「スラムダンク」と「ワンピース」も
この20年の間に一気読みしたので、そういうものも含んではいる。

でも「スラムダンク」も「ワンピース」もさしおいて、面白いですよ、
「ハイキュー!!」は!!


しかしそんなことをいいつつも、わたしはマンガの方は10巻くらいまでしか
読んでおらず、もっぱらアニメに拠っている。
まずマンガを読んだらどうだ?という意見はあるかと思いますが、
アニメで見たいんだよねー、最初は。

でもアニメもなかなか進まなくてねえ……。
大事に作ってくれてるからこそだろうけど。


そんな心のスキマをわずかながらも埋めてくれるのは、
1ヶ月に1回の「ハイキュー!!烏野高校放送部」です。
アニメイトが作ってくれているラジオ番組で、このサイトで聴けます。

ハイキュー!!烏野高校放送部


主人公の声優の、村瀬歩と石川界人がパーソナリティを務める、基本的には
月一回のラジオ番組。アニメではよくありますね。こないだ100回を越えました。

わたしがハイキューを知ったのはシーズン2の再放送からだし、
ラジオを知ったのはそこからさらに後だったから、聴いている期間は短いけど、
よく考えてみるとラジオは2014年からやってるんですねえ。足かけ8年。
当初は大変ぎこちなかったらしい村瀬&石川ペアも、息ぴったりの相棒として
成長しました。

このラジオの何がいいって、声優たちが「ハイキュー!!」を熱く語るところ。
というか、語れるところ。

いや、我々見る方はね。いくらでも熱く語れると思うんですよ。
みなさんが苦労して作り上げた純度の高い完成品を見ているオタクな我々は。

しかし中の人たちが本当に熱く語るのは実は難しいことじゃないかと思う。
なんとなれば、彼らは裏側も知っている。他の凡百の作品であれば、
適当にやっているところだってありますよ。
脚本だって、視聴者の嗜好に迎合したりもするだろう。
視聴者がつかなければ商業的な成功はないんだから。そういう意味でなら、
どの作品でも真剣に追求していると言えるかもしれない。視聴率を。

しかしそれと人生の真実としての創作物の価値が常に結びつくとは限らない。
創作の世界において、人生の真実を含む作品なんてほんのわずかだ。
特に溢れるように作られる昨今のアニメ界においては。
人生の真実だけが創作の価値であるとは思わないが、しかし多すぎる、
単に消費されるために生まれる作品たちは。

でも「ハイキュー!!」は、人生の真実が珠玉のように散りばめられた作品。
具体的には、名言が山のようにある。その珠玉を大事に大事に、
丁寧に作品として作り上げた原作と、その原作を大切にしたアニメという
奇跡を起こしている作品。

さらに奇跡を積み上げているのは、そのキャスティング。

わたしは「ハイキュー!!」まではほとんど声優個人のことは知らず、
声優の名前はいくらか知っていても、思い入れなどは何もなかった。
が、このラジオでいろいろ知ってみるとですねえ。

キャストと役柄がこれほどマッチした作品は他にないのではないか、
空前絶後、今後もあり得ないのではないかと思ったりする。

そのキャストたちが、倦むことのない愛情をこめて作品を語る。
100回越えてですよ?全部が全部作品について語っているわけではなく、
単に騒いでふざけている回もないではないが、
今に至るまで愛情を持ち続けられる、語り続けることが出来るというのは、
その作品がいかに濃密な内容を持っているかを物語っている。

また、驚異的なのは、時々登場するゲスト。
役柄としては小さい役といえば小さい役なのに、みんながみんな、
語るべきことを持っている。
それは出番が短いとはいえ、ちゃんと役柄が生きている証拠。
小さな役にも見せ場があり、人生の真実に触れた台詞がある。
ありますか、そんじょそこらにそんな濃密な作品が!


……ラジオの良さを語っているのか、作品の良さを語っているのか、
なんだかごっちゃになってきましたが、
「ハイキュー!!」好きな人でラジオの存在を知らない人は、もったいないので
早く聴いた方がいい。
なんとなればラジオはアーカイブが近々4回分しかないから。順次消されてしまうから。

今年の年明けの内山昂輝がゲストの回なんて良かったなあ。
作品の中身にも触れつつ、声優同士のわちゃわちゃもありつつ、
(内山昂輝は何度もゲストで来ているが、その間の内山――村瀬――石川の
関係性の変化も本当に面白い)聴きながらニヤニヤしてしまう。
もうアーカイブから消えてしまいましたけどね。

最初から聴きたい人にはラジオがCDにもなっています。
これって珍しくはないんですか。番組付属ラジオが8年も続き、CDにもなる
なんてこと。よく知らんけれども。
こちらは第13巻が昨日発売されたばかり。

自分で買うかというと買わないのだが。10億円が当たって
死ぬほど収納がある家を新築出来るようになったら是非欲しいと思う。
……いや、一枚くらいなら今でも買えないわけではないが、
13巻もあると、そしてさらに続くとなると、
全部買う前提じゃないと買えないような気がして。


アニメも早く次が出ませんかねえ。
予想としては、……まあ第4シーズン2期が去年の10月(予定は7月)だから、
早くても今年の年末のジャンプフェスタで製作発表、放送は来年夏、という流れか。
来月の8月19日、ハイキューの日に発表、来年1月からの放送、
……なんてことはないだろうな。

待ち望む。





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