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アーティストの挑戦(2)
今日は安野光雅さんの絵本です。安野さんは日本が世界に誇る絵本作家です。安野さんの本は、世界中で出版され、世界中で読まれています。
あらためて言うまでもないことですが、安野さんは画家です。だから、安野さんは絵で語ります。だから、安野さんの絵本にはほとんどテキストがありません。
でも、安野さんの絵本はどれも饒舌です。どのページを開いても、そこに描かれた絵には物語がぎっしり詰まっていて、私たちの想像力に直接に語りかけてきます。そして、だから、長いこと眺めていてもちっとも退屈しませんし、眺めるたびに、新しい物語が見つかります。
ことばのない絵本だからこそ、安野さんの絵本は「言葉の違い」という壁をやすやすと超え、世界中の人に語りかけることに成功しました。絵があれば「ことばはいらない」という安野さんの気迫ですね。
一番よく知られているのは「旅の絵本」のシリーズでしょう。英語では"Anno's Journey"です。以前このブログでもご紹介しましたが、この絵本と、これに続く各国篇の「旅の絵本」シリーズで、安野さんは,絵本に送られるもっとも権威ある賞、国際アンデルセン賞を受賞しています。
![]() | Anno's Journey |
Puffin |
旅の絵本はいずれも、美しく、そして同時に、いかにも人々の暮らしの息吹が伝わってくるような、ぬくもりのある絵本です。ヨーロッパ各国の絵本がありますが、私はスペインが好きです。
![]() | Anno's Spain |
Philomel |
下の写真はアメリカ篇("Anno's USA")ですが、残念ながら、日本のアマゾンにはいま在庫がないようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/12/1fa70f499f5f66920db14b0f90b8c9ac.jpg)
娘が好きだったのは「10人のゆかいなひっこし」。英語では"Anno's Counting House"です。以前のブログでも紹介しましたが、ページを繰るごとに、10人の小人さんが、1人また1人と、左のお家から右のおうちへと引っ越して行きます。今度は誰が動いたかな~?と、精密に描かれた2軒の家を見比べて、かなり長いこと楽しめます。
![]() | Anno's Counting House |
Bodley Head Children's Books |
もちろんアルファベットの本もあります。
![]() | Anno's Alphabet |
Bodley Head Children's Books |
世界各国を旅した安野さんならではの絵本、"All in A Day"もおすすめ。日本語版は「まるいちきゅうのまるいちにち」です。
![]() | All in a Day (Picture Books) |
Puffin |
![]() | まるいちきゅうのまるいちにち―All in a day |
童話屋 |
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