お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

ことばはいらない

2013-09-18 | with Art

アーティストの挑戦(2)

 今日は安野光雅さんの絵本です。安野さんは日本が世界に誇る絵本作家です。安野さんの本は、世界中で出版され、世界中で読まれています。
 
 あらためて言うまでもないことですが、安野さんは画家です。だから、安野さんは絵で語ります。だから、安野さんの絵本にはほとんどテキストがありません。

 でも、安野さんの絵本はどれも饒舌です。どのページを開いても、そこに描かれた絵には物語がぎっしり詰まっていて、私たちの想像力に直接に語りかけてきます。そして、だから、長いこと眺めていてもちっとも退屈しませんし、眺めるたびに、新しい物語が見つかります。

 ことばのない絵本だからこそ、安野さんの絵本は「言葉の違い」という壁をやすやすと超え、世界中の人に語りかけることに成功しました。絵があれば「ことばはいらない」という安野さんの気迫ですね。

 一番よく知られているのは「旅の絵本」のシリーズでしょう。英語では"Anno's Journey"です。以前このブログでもご紹介しましたが、この絵本と、これに続く各国篇の「旅の絵本」シリーズで、安野さんは,絵本に送られるもっとも権威ある賞、国際アンデルセン賞を受賞しています。

Anno's Journey
Puffin


 旅の絵本はいずれも、美しく、そして同時に、いかにも人々の暮らしの息吹が伝わってくるような、ぬくもりのある絵本です。ヨーロッパ各国の絵本がありますが、私はスペインが好きです。

Anno's Spain
Philomel


 下の写真はアメリカ篇("Anno's USA")ですが、残念ながら、日本のアマゾンにはいま在庫がないようです。



 娘が好きだったのは「10人のゆかいなひっこし」。英語では"Anno's Counting House"です。以前のブログでも紹介しましたが、ページを繰るごとに、10人の小人さんが、1人また1人と、左のお家から右のおうちへと引っ越して行きます。今度は誰が動いたかな~?と、精密に描かれた2軒の家を見比べて、かなり長いこと楽しめます。

Anno's Counting House
Bodley Head Children's Books


 もちろんアルファベットの本もあります。

Anno's Alphabet
Bodley Head Children's Books


 世界各国を旅した安野さんならではの絵本、"All in A Day"もおすすめ。日本語版は「まるいちきゅうのまるいちにち」です。

All in a Day (Picture Books)
Puffin


まるいちきゅうのまるいちにち―All in a day
童話屋


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