お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

ビッグデータの時代

2013-12-28 | from Silicon Valley


 日本語でも定着した "ビッグデータ"。21世紀を読み解くキーワードのひとつとなること、間違いなしですね。アメリカでは、いま、ビッグデータを使いこなす新しい職種=データサイエンティストが、あらゆる業界,あらゆる場面に続々と登場しています。

 ”データサイエンティスト”って何をするひと? ”ビッグデータ”って何? を子どもにもわかりやすく解説しているのが、子どものためのオンライン科学新聞 "Student Science" の「データ探しはクールな仕事」と題した記事(Cool Job:Data Detectives)です。

 実際、アメリカではデータサイエンティストはどこにでもいます。子どもが大好きな科学博物館にもいます。たとえばワシントンDCにある自然史博物館で働いているMs Lee-Ann Hayekもそのひとり(下の写真)。専門の統計学の学識を生かして、あらゆる分野の科学研究に35年間も貢献してきたベテランです。



 博物館で、これら統計学の専門家であるデータサイエンティストたちが何をしているのか?を、一言でいうと「さまざまな専門分野の科学者が集めた、大量の、整理されていないデータを解析して、そこに一定のパターンや法則性を探し出し、どうやってそのデータを整理し、まとめればよいかのヒントを見つける」仕事をしています。たとえば,中国でパンダの保護にあたっている獣医グループと組んで「野生のパンダに予防接種をするのは疾病予防に有効か?」という命題に答える解析をしているのもデータサイエンティストなのです。

 日本でもひところ話題になった「マネーボール(Money Ball)」 という本。この本に描きだされているアメリカのプロ野球チーム「オークランドA's」の戦力管理方法はまさにビッグデータ解析です。そして世界に衝撃を与えたのは、ルーキーのスカウトからベテランのトレードまで、個々の選手の採用方針とチームの戦力構築の戦略的管理は、徹底的なデータ解析にもとづいて行われており、それが、「コストは低い(選手の契約金総額は低い)のに、勝率は高い」というチームづくりの秘密だったことです。この戦略の成功は、ハーバード大学卒のデータサイエンティストという秘密兵器がジェネラルマネージャーにあったからでした。

Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game
W W Norton & Co Inc


 マネーボールはブラットピット主演で映画にもなっています。

マネーボール [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


 統計というと単に数字を集計する、ともすれば単純な仕事と勘違いされがち。でも、実は、統計学の真骨頂は「ただのデータを意味ある情報に変え、未踏の難問を解くサポートをする」こと。データ解析はおもしろい!わけですね。

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