お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

寝ころがって読みたい奇想天外な詩集

2009-06-11 | about 英語の絵本

Falling Up

"Falling Up"は、以前このブログでもご紹介した Missing Piece(邦訳:ぼくはかけらを探してる)で日本でも人気の高いシルバースタイン(Shel Silverstein)の詩集です。もちろん挿絵もシルバースタインが描いています。

シルバースタインのような才能はどう紹介してよいかわかりませんが、才能あふれる詩人であり、作詞家でも作曲家でも挿絵画家でもあり、雑誌プレイボーイで人気の風刺漫画家でもあり、作家でも脚本家でもあり・・・。これらのいずれにおいても成功をおさめたのちに、編集者にすすめられて書き始めた子供向けの作品でも、ご存知の通りの人気作家となった人です。

こういう才能がどうやって育つのか、興味あるところですね。

シルバースタイン自身がインタビューに応えて語っているところによれば、
「12-13歳頃には野球の花形選手になるか、なんとか女の子にモテたいと思ってたんだ。でも、野球はできないし、ダンスもからっきしダメ。仕方なく絵を描いたり詩を書いたりしてたのさ。ラッキーだったのは、その頃は真似したいと思うような人が誰も周りにいなかったことかな。圧倒されるような、ものすごく才能ある人たち、たとえば Thurber、Benchley、Price、Steinberg みたいな人たちや、彼らの作品に出会ったのは僕が30歳くらいになってからなんだ。僕は彼らに会う前に(つまり会って圧倒される前にってことだけど)、もう僕のスタイルを確立してたし、もうガールフレンドもいたし、もう仕事にもついてたんだ。それはラッキーだったと思うよ。」

子どもに才能を認めたら、その赴くままひたすら自由に進ませよ、ということでしょうか。

さて、詩集 "Falling Up" ですが、ここに収録された144篇の詩は一つ一つ個性的で、奇想天外で、ユーモラス。思わず吹き出して、そのまま爆笑せずにいられない詩もたくさんあります。

週末にソファーや芝生に寝ころがって徹底的にリラックスしたいときには最高!また、長々とお風呂につかりたいときのお供に、もちろんベッドタイムにも最適です。

私の友人に、野球少年で大の"本嫌い"の息子がいたのですが、「本なんかまるっきり読まないんだから、ましてや詩なんか読むわけないじゃない!」という彼のお母さんの予想を裏切って、野球のコーチからのクリスマスギフトのこの詩集は彼の大のお気に入りになり、ぼろぼろになるまで毎晩読まれました。さもありなん、この本は、シルバースタインが息子のマシュウ(Matthew)のために創った本なのだそうです。

小学校中学年くらいから---と読書のガイドラインに出ていることが多いのですが、読み聞かせるのであればもっと小さい子ても十分に楽しめます。もちろん子どもだだけでなく、おとなにもお薦めの一冊です。



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