HORSE SENSE を 往く ≫≫

 この道は いつかきたみち

  このみちを また駈ける

   このみちは 心は遠い ・ ・ ・ ・ に

フランチャイズ制をないがしろにする日本プロ野球

2013年09月01日 | MLB
日本プロ野球NPBはいま 田中投手の23戦連続勝利とポストシーズンに向けて
覇権争いが白熱しているが それに関わらず大きな問題がある
統一契約書と野球協約に明確に規定はされていないが
ホームチームのユニホームは白色 アウェイ(ビジター)チームはグレーと
ついこの間まで統一されていた

しかしいま ホーム用とアウェイ用のユニホームの区別がなく
どちらがホームでどちらがアウェイかまつたく分からない
近年カラー上着が主流となり多くのチームが採用し そして
ホームでもアウェイでも白色ズボンを履いている
たとえカラー上着を着用していてもホームでは白ズボン
アウェイではグレーズボンに変えるのが流儀

特に酷いのは日本ハム ロッテ ソフトバンク 広島 中日で
ホームもアウェイもみそクソでまつたく区別がない
きちんと遵守しているのはオリックス 比較的よいのが西武 読売くらいである
これはファンそしてフランチャイズ制をないがしろにするもので
もつと言えば対戦相手球団への営業権の侵害である

仮にいま ニューヨーク(ヤンキースタジアム)にボストンが
赤の上着に白のズボンで登場したらファンの大ブーイングが起き
ホーム球団から対戦拒否にあうばかりかセリグ・コミッショナーから当分の間
試合出場禁止されるのは必定であらう

<統一契約書>
第8条 (用具)
 野球試合およびトレーニングに要する野球用具のうち 球団はボールを負担し
また常に2種類のユニホーム(ジャンパーを含み靴を除く)を選手に貸与する
選手はその他の必要なすべての用具を自弁する

<日本プロフェッショナル野球協約2010>
第167条 (ユニホームの標識)
 試合に着用するユニホームには 統制された背番号を用い
胸章及び腕章は コミッショナーにより承認されたもの以外の文字又は標織を用いてはならない


投手と球速 

2013年05月31日 | MLB
いま野球放送を見ると一球一球投手の投球の度に球速表示が出る
アナウンサーや解説者と謂われるコメンテーターも150㎞/hr以上出ると
「いま150何キロでした」とやたら煩い
まるで試合の勝負よりスピード競争中継の如くである これを宝物のやうにありがたがるのはなぜか?

大リーグ放送中継ではそのようなことは全き言わないし
だいいち150キロ台の投球投手はザラで普通である
シンシナチのチャップマンはじめ100マイル160キロ台の投手もめずらしくない
放送でいちいち「いま100マイル出ました」などと野暮なコメントはしない

「ベースボールの父」と云われたヘンリー・チャドウィックは
「三振は投手が優れていることを意味しない 貧打を意味するのみ」
そして「投手とは スピードに頼らなければ頼らないほど効果の出るポジション」と説いている

野球放送や中継は いつもこれを念頭に楽しんで見ている

NPB選手会のWBC不参加決心は正しい

2012年07月27日 | MLB
 NPB選手会が次回WBCには参加しないと決めたが その決心は正しくファンとして歓迎する
不平等な契約を是正し選手の立場 権利をきちんと主張し その上で最高のプレーを見せることが
第一であり ファンサービスである

 加藤コミッショナーは「ファンの夢を奪う 再考してほしい」などと言つたそうだが
コミッショナーの発言としては本末転倒ではないか 選手の主張を後押しする
あるいは立場を守ることこそコミッショナーの役目である また五輪でもなく世界選手権でもない
単なるMLBのスプリングトレーニングの一行事に過ぎないWBCの参加 不参加に大仰に騒ぐのは何故か?

 WBCはMLBの世界戦略と営業戦略から発したもので野球の世界選手権と言える形態にはない
前回日本が優勝した時 WBCの公式ウェブサイトを見たが 専門コーナーは設けてはあるものの
レギュラーシーズンへ向けてのMLB各チームや選手の動向ニュースが主体で
WBC関係は小さく スプリングトレーニング中の1ゲーム扱いである

 プロ野球選手の本分は レギュラーシーズンの優勝 覇権獲得に向けてプレーすることであり
そのためにトレーニングに励むことである スプリングトレーニング時に本気で勝負をすれば
当然ケガ 故障を惹起する それで迷惑 被害を蒙るのは選手 球団は勿論 最大はファンである
この補償はだれがするのか だれが責任をとるのか

WBCに優勝して「○○栄誉賞」を授与するなどの愚行はもう勘弁願いたい

さらばイチロー

2012年07月27日 | MLB
 シアルーマリナーズ(SEA)のイチローがニューヨークヤンキース(NYY)へ
若手2選手と交換トレードで移籍した 電撃に見えるが移籍することも
NYYに行くこともかねてから予測されたことではあつた

 シーズン200本安打を打つのに難渋するやうになつたここ2・3年から チームも若手主体となり
ベンチで話しかける選手も少なく また自ら若手と積極的に交わるでもなし 孤高の極みであつた
試合前後のイチローに対する監督のコメントも
何となく醒めた感じでかつての熱意は感じられなくなつていた

 いま大リーグに30球団あるが ピークを超え下り坂に向かう高齢のかつての名選手
1000万ドル以上の高額年俸選手 特に外野手とすんなり契約できる球団はNYYしかない
現にNYYには元・前かつてのチームの主力選手がA・ジョーンズ R・イバニェス
外野手ではないがE・チャベスと3人もいる

 移籍記者会見にJ・ジラルディ監督が同席していたが淡々とした風情で 名選手を獲得した興奮はなかつた 
8番レフトで起用するとのこと 正左翼手B・ガードナーの保険なのかもしれない
いまのイチローのNYYでの立場はそんなところなのであらう だぶつき気味で
上体にフィットしていないユニフォーム姿がなんとなくNYYでの厳しさを予感させた

イチローのいないSEAは寂しくなるが 若手の成長を期待しこれからも応援したい

NPBの国際標準化は本気か?

2010年02月04日 | MLB
NPB審判部が今シーズンから投球・カウントを国際標準に合わせ「ボール」先行でコールするとした
しかし 球場サイドは 表示は従来どおり「ストライク」先行のままとし 変えないと言つている
国際化を本気で言うなら 球場も放送もそして報道(新聞 テレビ)も一挙に変えなければ意味がない
BSの大リーグ放送はすでに「ボール」先行でコールも表示もそうなつている

これに慣れ親しんでいる者にとつては 特に新聞では 「2-1」から三振(「スイング(ストライク)アウト」)
「2-3」からフォァボール(「ウォーク」)などどつちがどうなのか判らなくなつてくる
そのほかにも「ホームプレート」を「ホームベース」と言つたり
投球範囲を「アウトコース」 「インコース」などと言つている

そもそも投球範囲の何処に「コース」があるのか あれば教えてもらいたいくらい
ひどいのになると「コースが高かつた(低かつた)」などと意味不明なことを言つている
「コース」とはミクロのある特定の一点を指すのか?
「アウト(イン)サイド」 「ハイ(ロー)」が国際標準ではないか

本気で国際標準化を考えているのなら スプリングトレーニング・ゲームの一つに過ぎないWBCに
一喜一憂する前にやることがいつぱいあるように思う

日本一になつてからでは遅い

2009年10月26日 | MLB
10月25日 花巻東高校の菊池投手がNPB入りを表明した
MLBファンとしてはたいへん残念で惜しまれる

「日本一になつてからMLBに行きたい」そうだ
しかし日本一になつてからでは遅いだろうし先は分からない
二また賭けてはさらにむつかしい――

日本一になつた(と思われる)先人の上原 川上 黒田をみても分かるように
30(ピーク)過ぎてのMLB入りは馴染めないだろう
上原も当初からMLB挑戦を呼号していたが結局読売に入つてしまつた 
これまでスプリングトレーニングから1年間通して満足に
スターターを勤められたのは野茂以外にはなく
みんな体力不足や故障そして馴染めなくて挫折している
現役のメジャーは順調でも大学卒業(21~22歳) ドラフト マイナー(2~3年)
メジャーデビュー(3~4年)でようやくメジャーリーガー(26~27)である

選択される条件として育成体制 通訳の有無 はては食事までとは?
言葉なんぞは自分の目と耳と体で覚えるもので
素人にはそれこそ良いチャンスと思えるのだが
通訳がぴつたりつきまとうマイナーリーガーを異常と感じないのだろうか
他のマイナーリーガーやファンはどう見るか

若者がにこやかに喜んで堂々とする晴の舞台が涙の発表となつたのは
大人の身勝手さと世の不条理さに思わず出た涙と見たが どうか――
菊池君のこれからの健闘を祈りたい

城島SEATTLEを退団

2009年10月21日 | MLB
10月20日 リーグチャンピオンシップ(NYYvsLAA LADvsPHI)のさ中
ひつそりと「城島SEATTLEを退団」発表があつた
「日本人捕手として初の大リーグ挑戦」とのふれ込みで
ウイルソンの後釜として正捕手を期待されたが4年で挫折した

2割4分 10本塁打クラスの捕手はボストンのバリテック以下何人もいるが
球団が期待する高報酬に見合う活躍はできなかつた
退団というが実質契約解除だろう
SEATTLEファンとして内心期待していただけに本当に失望した
エースのF・ヘルナンデスとは合わなかつたようだ

入団以来監督が4人も替わる不運はあつたが 1年目を除き毎年
バーク クレメント ジョンソンなど若手との併用で
1年間満足に出場することなく競争に勝てなかつた
またベンチでいつもそばにいるのはイチローだけで
他のチームメイトと話しかける光景は目にすることは少なく寂しげであつた

佐々木もそうだつたが
田口や大家のようにマイナーに落ちてでも
メジャー復活を目指してやりぬくまでの心構えはなかつたのだろう
退団理由が「家族や友人といつしょにやりたい」とするが それなら
最初から「大リーグに挑戦」だの「さらに上を目指したい」だのは言わず
そのままNPBでやつていればよかつたことである
結局九州の日本の「お山の大将」でいたいのだろう

CONGRATS ICHIRO ! (200)9

2009年09月14日 | MLB
イチローが9年連続200安打を達成した
平成13年からずつと応援してきた者にとつて「見事つ !」と言うほかない
感慨である
上のタイトルは MLB公式ウエブ・サイトの祝福メッセージである(「9」は9乗の表記)
つづけて「9 CONSECUTIVE 200HIT SEASONS」とある

それにしてもMLBはすごい
拍手と声援とハグだけで祝福できるのだから
それにイチローも帽子をとつて淡々と応え 試合はゆるみなく進む
虚飾が一切ない
ゲームはゲーム セレモニーはセレモニーのけじめがなんともいえない
Seattleに帰つてから あるいはシーズン後 あるいは來シーズン初め
セリグ・コミッショナーから大リーグ表彰があるであろう
それがうれしい

ICHIRO 2000安打達成

2009年09月07日 | MLB
日本時間7日未明イチローが2000安打を達成した
スタートが対オークランドで達成もオークランド戦となつた
感慨である

この間監督はL・ピネラ B・メルビン M・ハーグローブ J・マクラーレン
J・リグルマン D・ワカマツと6人に及ぶ
2001年地区シリーズ敗退以降最下位に低迷し情けないチーム情況の中で
常態を継続してきたことは驚異であり敬意のほかない
さらに大きな仕事も目前である――ファンとしてただ頭を垂れるのみ

しかし大リーグ(ファン)はすごい
祝福に拍手(のみ)で応える(られる)のだから
いつものように格調の高さを感じる
どこかのリーグのように花束贈呈やゲーム中断など無粋な
セレモニーは見るほうが恥ずかしい
ところで「紺のブレザー」着せかけ班はどうしたのだろうか


Kazuo Matsui日米2000安打達成

2009年08月16日 | MLB
松井稼頭央が日米通算2000安打を達成した
NYM入団以来体肉体故障との闘いだつたように思う
その労を讃えたい

「日米を通算」とあつたが国も組織も構成も性質も基準もちがうものを
いつしよくたにして何か意味があるのだろうか
NPBはNPB MLBはMLBである

この2000安打と今季末には達成されるだろう
イチローの2000安打と9年連続200安打とは次元のちがうものである

ただ「紺のブレザー」を持つて右往左往していた東尾は
見ていて珍妙であつた
他国のリーグのグラウンドに押しかけ本人の意思とは別に
着せかける姿には思わず目をつむつた
例えばプレミアリーグで「日英通算200得点達成」といつて
日本からジャケットを持参しピッチ内で着せかけることができるだろうか

そもそも「名球会」とはどういう存在か? NPB公式団体か はたまた法定団体か
落合やイチローなら懇切丁寧に教えてくれると思う