前掲の「スコキアン」のB面「セ・シ・ボンC'EST SI BON」 は、黒いミューズ:歌手アーサ・キット(TV版「バットマン」のキャットウーマン役も、思えばアーサー・キットでした。この人も色々なことをやった凄い経歴の持ち主です!)が1953年に放ったヒット曲です。しかしこれも「リバイバル・ヒット」で、オリジナルは47年にシャルル・トレネが歌ったシャンソンです。
日本では、宝塚出身の宝とも子さんがチエミ盤より早く54年(昭和29年)4月にカヴァー。アーサ盤もセクシーすぎる...ということで放送禁止になったそうですが、この宝とも子盤も扇情的との投書が相次ぎ放送を自粛したといういわくつきのレコードになりました。
わたしはこの宝とも子盤「セ・シ・ボン」を知らないのですが...
翌年には「SOMEBODY BAD STOLE DE WEDDING BELL」がまたチエミさんと競作となります。
江利チエミ盤は「ウエディングベルが盗まれた」として、
宝とも子盤は「盗まれた花嫁衣装」として再びアーサー・キットのカバー対決となりました。
この宝バージョンは、 ♪お嫁に行くときのドレスを盗まれた 白い羽根のついた大切な着物 暗い道とぼとぼ 行きましょう裸で お月様 お星様 見ないでちょうだいな--- パパさんも ママさんも 見ないでネ ・・・ という歌詞だったと思います。
また、エームス・ブラザーズの「THE NAUGHTY LADY OF SHADY LANE」も競作となりました。宝バージョンは「裏町のお転婆レディ」として、これまた江利チエミ盤「裏町のお転婆娘」よりセクシーな随分意訳された歌詞で歌われました。
江利チエミさんは、アーサー・キットの「クロッポサ」はうまく自分のモノにしていましたが、アーサー独特の「おどろおどろしさ」や「艶かしさ」はうまく消化し、「健康的」なものに仕上げました。 おきゃんなお転婆娘... ともに「死語的形容詞」ですが、当時の江利チエミさんを言い表すと、この形容が一番ピッタリくると思います。おもいっきり「健康的」...でした。 このくだりは、前掲のアーサー・キットと江利チエミという記事もよかったら参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/udebu60827/e/415fea035d22bed91f27453e09cee55c
キャットウーマンを演じるアーサー
素敵なポスターですね!
チエミ ミーツ アーサー... ウスクダラの記事は...
http://blog.goo.ne.jp/udebu60827/e/0fe59b13b6273e7384c89ca87f769d00
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