江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

76) 昭和49年発売 酒場にて

2005年07月10日 | 江利チエミ(初期記事・本編)
この曲を最初に聴いたのは49年、夜のヒットスタジオだったと思います。
サテン地っぽい黒のストライプのワンピース姿(レコードジャケットと同じ)で、オープニングのメドレーでは西城秀樹に紹介されトリでカモナマイハウスを歌い登場!
江利チエミ・栄光の20年...というサブタイトルが新聞にも掲載されていました。
応援には益雄お父さん、清川ママも登場。
酒場にてを歌う画面の下にテロップで...38年マイフェアレディ・・・42年ブラジル音楽祭・・・46年白狐の恋で芸術祭・・・48年春香伝… チエミさんの足跡が紹介されながらのオンエアーでした。

それまで、演歌系の曲も数々リリースされていましたが...
あれ?今までの曲と違う!
 演歌だけどジャズのチエミの匂いがいっぱいだな!
  これ...売れるぞ!!
        そんな風に「鳥肌が立った」思い出があります。
翌日、藤沢市内のレコードショップへこのEPを14歳の私は買いに走りました。

大晦日にはFNSの紅白の裏番組で久々に「ひばり/チエミ/いづみの3人娘」が顔をあわせます。その時は、3人でナットキングコールの「LOVE」を共演。チエミさんはそのオープニングで、黒の2ピース上下・黒のロングブーツスタイルというシックないでたちで「酒場にて」を歌いました。
 --->またここで「絶対にこの曲はヒットするぞ!」と確信めいた予感がしました。

そして年が明けて...ジワジワとヒットチャートを上昇していきます。
そして、あれよあれよと上位にチャートインを果たします。
水曜日はTBS「みんなで歌おう75」のメインパーソナリティを19:30~レギュラーで務めていました。裏には同時間から現テレ朝で「ベスト30歌謡曲(愛川欣也さん司会)」が放送されていて、当時はビデオなど当家にはなく「チャンネルをバシバシ替えながら」カケモチでチエミさんを見た...という懐かしい思い出もあります。

この曲の私の思いは、こんな「売れるぞ!」「ほらヒットした!」「やった---!」というヒットしていく過程との同時進行...という部分が大きいのですが、亡くなったあと「暫くこの曲は聴けなかった」なんていう思いもあり...
最近冷静に聴けるようになって思うのは、この曲がとてもジャズのフィーリングにあふれてると感じます。間の取り方や、♪あなた---を思い っていうトコの音符通りじゃない歌い方...が凄い!っていうこと。そして何より、それまでのチエミ節とは一味も二味も違うサラっとした歌い方をしている。「新しい挑戦をしてる!」っていう印象を受けるのです。

コンディション的には47年以降は決して良い状態ではなかった...
しかし私には「いつでも新しい挑戦を惜しまなかった江利チエミという歌手」を凄く感じる1曲でもあるのです。
そしてなによりあの時にヒットを出したことが、多感な14歳の少年がそこからも長きに渡ってファンを続けることになった1つの要因になってるようにも思えます。

しかし...この最後のこの歌のヒットは「多くのジャズのチエミと同じ時代を歩いた人」には受け入れられなかった部分でもあるのかも知れません。
江利チエミにこの歌を歌って欲しくなかった...と思っている人も案外多いようです。
長年の大ファンはもちろん応援した!
しかし「中っくらいのファン」にはこの曲を応援できなかった人も多かったようです。
ということは... 
このレコードを買った人の多くは、江利チエミを応援してきたファンばかりではない...とも言えます。
はじめて江利チエミのレコードを買った、初めて江利チエミの曲を有線にリクエストした...
そういう多くの新規顧客によってヒットに繋がった...ともいえるのです。
決してコンディションも良くなかったあの時に、全く「新しい挑戦」で「ヒットに繋げた」のです。

そこには確かに新しい江利チエミが居たのだといえると思います。

※ヒット...というと「じゃあ何位に入ったのか?」「いやこの歌はヒットしてない」...とか、某chの掲示板でこの曲をどうこういっている掲示をみたことがあります。
はい...確かにベスト30歌謡曲でもベスト10入りはなかったです。
最高が11位だったでしょうか... ただ、本当にロングヒットで20位圏内を数ヶ月続けていました。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
辛いとのこと。 (よっちゃん)
2005-07-10 22:53:31
僕の知り合いの 50代の方が「この歌は チエミ自身のことを歌っているようで 聴くのが辛い・・」と以前に語っていました。



あるラジオでは「鶴光」さんが、「この歌はええ歌でんなぁ・・」と語っていました。何にせよ、人の心に染み入る歌であることは間違いないですね。



「♪あなたは いない~」のメロディの取り方が難しくて僕は未だに 歌えません・・・。
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たしかに (う--でぶ)
2005-07-11 07:15:17
わたしは中学生だったから大丈夫だったのかも知れませんね。

後年この曲は確かに辛くなりました。
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ええ曲でんな (twig)
2005-07-12 19:38:17
友人の中にこの曲の大ファンが沢山いまして、よくカラオケで歌ってます。でもこの曲は難しいですよね。テレビでも時々いろんな歌手が歌ってますが、いまいち。やはり チエミさんでなくては。

う~~~ん、うまい!ってうなりたくなるうまさが チエミさんにはあります。やはりそれは チエミさんがジャズのフィーリングで歌ったからでしょうか?「あのさ、昔もしもビートルズが日本の演歌を歌ったら、そんなこと想像しながら歌ってみたこともあったでしょう?今度はさ、もしも エラが日本の演歌を歌ったらと想像して歌ってみたのよ」なんて チエミさんが言ってるかもしれませんね。

でも、ある親しい方に聞いた話。 チエミさん、最初はこの歌大嫌いだったのだそうですね。なぜだかは知らないけれど、よっちゃんさんが言われている様なことなのかもしれませんね。

でも、暮れの有線大賞の舞台で敢闘賞を受賞して花束をかかえたチエミさんのうれしそうな顔がいまだに忘れられません。
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そうだったんですか--- (う--でぶ)
2005-07-13 19:31:51
最初はやっぱり嫌いだった... なんだかそれ伺って「安心したりして」います。

ひとり暮らしの詩...はビートルズが日本の演歌を歌ったら... で、 酒場にて...は、敬愛するエラフィッツジェラルド...だったのですね。

  チエミさんのファイトを感じます。
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分かっている人がいるんですね。 (オランダの薔薇)
2005-08-13 15:51:44
最近、いろいろな人のブログをRSSリーダー使って覗きに行くのですが、ちゃんと分かっていてテキスト書いている人を見つけるのは、嬉しいものです。

例えば、この方、http://uepyman.at.webry.info/200508/article_13.html

>酒場にては、歌に自信がある人が、よく歌うてますが、キモは8分休符。

8分休符する箇所が3回あるんですが、難しいですよこれが。



音っていうのは、出すよりも止める方が難しいんです。

これ歌う人で、特に素人で理解している人は殆んどいません。

私も、ベース・ギターを弾くようになって、

エレキ・ギターとは違うなと感じた次第です。
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↑↑  嬉しいです... (う--でぶ)
2005-08-13 19:30:31
7/10の書き込みにレスつけてくださって...

  嬉しいです...&感激です。

私は楽器がからっきし...歌オンリーなんですが、この江利チエミという人の「間」は、絶妙なのです!!

  嬉しいですね~!

 
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徳永英明さんの新カバーアルバムに (ユートピア)
2012-05-10 00:37:25
「酒場にて」が収録されるようです。
個人的には仕上がりに期待したいです。
こういった形でチエミさんの歌が再評価されるのはファンとしても嬉しいですね。

詳細は http://beta.universal-music.co.jp/tokunaga-hideaki/products/umck-1419

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ありがとうございます! (う--でぶ)
2012-05-10 16:39:33
ユートピアさんのレス... 記事にしますね!
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