江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

【268】 映画「ふんどし医者」について(投稿記事掲載)

2006年04月17日 | 続・江利チエミ(初期記事・後編)

映画「ふんどし医者」のことは、以前「他流試合」の章で掲示しました。

今回また、貴重な情報を寄せていただきましたので、その情報メールを掲示させていただきます。

昨夜、「わが心の稲垣浩」と言う本をうつらうつらしながら読んでいました。大分前に買った本で今までも時々読んだり見たり(写真が多い)していましたが。
出版刊 高瀬昌弘著。
高瀬氏は長く稲垣監督の助手を勤めた方で、師を想う心情に
あふれた誠実な本で、また稲垣浩研究本としても一級品の資料となるものです。
ご存知の通り稲垣氏は「ふんどし医者」の監督で、戦中戦後二度の「無法松の一生」の演出でも名高い、名匠です。

この監督の「ふんどし医者」にチエミがキャスティングされたのには、私はチエミのキャラや存在感を買ってと言うよりは、当時東宝の専属で、新婚間もない頃の比較的ゆるいスケジュールで仕事をしている時期のものだから、余り深い意味のない配役では?と、昨日までズッーと思っていました。
が、でも、だが、しかし、なのです。何度か読んでいた筈なノニ、うかつにもそこは読んでなかったか、読み流していたのです。 

>ふんどし医者は森繁久弥、原節子VS夏木陽介、江利チエミのそれぞれのコンビの対比が面白いのですが、夏木が巧くなく如何にも軽い感じで(現代劇が殆どだったから無理もないのですが)、実際リアルタイムで観た記憶では、最後に医者になって戻って来た時に、洋髪になった彼が髪をかき上げる仕種で、失笑が起きたのを覚えています。似合わない、と言うことでしょうか。

「わが心の稲垣浩」を読むと、本当はこの役は鶴田浩二で決まっていたのだそうです。クランクイン直前に彼が東映に移籍することになり、代役に夏木がなった、と言うことの様です。
鶴田は松竹からデビューし、自分のプロダクションを作って岸恵子と共演し、恋愛関係になり派手な噂になった人気スターです。日活を除く映画会社にフリーで出演し、その後東宝と契約しました。
が、生え抜きの三船敏郎や池部良が居る東宝で、彼は確固たる存在感を示せず苦悩していた様です。
そんな中、稲垣浩は三船を活かすためにも、三船の剛に対して、柔の鶴田は必要であると考えていました。
ふんどし医者は主役は森繁ですが、そんな稲垣の親心から鶴田が配役された様です。 

>で、ここからは私の想像ですが人気スター鶴田が出るのであれば、それ相応の人気と実力のある人をと言うことで、チエミにオファーがあったと考えられるのです。
そして鶴田、チエミVS森繁、原を見てみたかった、と残念でなりません。
稲垣氏の「ふんどし医者」のメモの一番最初に「鶴田東映に移籍」と書かれてあったそうで、稲垣氏も残念に思っていたのは間違いありません。
鶴田自身もスターと言う地位を考えれば、主役ではないから特に出演しなくても、と考えそうですが、これを受けた、と言うことには稲垣氏への全幅の信頼があったと思います。
稲垣氏は東映に移籍した後も巧くいかなければ鶴田が東宝に戻れる様にと、高瀬氏ともう1人助監督氏を鶴田の誕生パーティに毎年死ぬまで行かせていた、と言うことです。
チエミは悪魔の義姉事件の後しばらく表に出ませんでしたが、暫くぶりに出たのが鶴田のリサイタル(コンサート)で新宿厚生年金会館でした。
花束を持って駆けつけ、客席に向かって「うちの人がお世話になっています」と話しかけました。最初健さんのことかと思ったのですが、離婚の後だったのでうちの人は鶴田さんのことで、もしかしたら「ふんどし医者」のまぼろしのキャスティングが頭を過ぎったのかもしれません。

    
 

※鶴田・チエミ・・・これはものすごいキャスティングです。

         貴重な情報です。本当にありがとうございました。

 >何度か読んでいた筈なノニ この「ノニ」のフレーズで情報をお届けくださった方...
かなりのチエミ通...でいらっしゃる! なんてったって・・・ノニ...ですから。(ファンならわかるこのコアな小ネタ...笑)


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2 コメント

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お咲さんちょっと (RYOUTA)
2006-04-17 11:24:42
「ふんどし医者」の撮影中にチーちゃんは、お咲(役名)の衣裳のまま、島津貴子さんと婦人雑誌で対談しています。

当時の二人のお住まいがご近所で、同じ時期に結婚した、と言うことでの企画だったようです。砧での撮影だったので、扮装のまま抜け出してお話しをしたのでしょう。これがご縁でか、デルタリズムボーイズ来日のパーティにも、島津ご夫妻は、ご出席下さっています。一体に皇室の方々は、お立場上どうしてもお召し物は「コンサバ」にならざるをえないのですが、島津さんは皇女であられた頃から「モードなお方」でありました。

デルタのパーティの時も、一見何でもなく見えるシンプルなお召し物で、トリオロスパンチョス等が肩に掛けている民族風の布ー、今風に言えば“エスニック”なーをストールになさって、ワンランク上の着こなしと、今だったら絶対言われること間違いない組み合わせでした。チーちゃんもシンプルなワンピースに、同じようにやや民族風なネックレスだけの、上級シンプルコーディネイトで、誠にお二人ともカッコ良かった記憶があります。いかにも新婚といった、懐かしいそれぞれのお姿でありました。

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島津貴子さんと・・・ (う---でぶ)
2006-04-17 12:12:55
この対談は・・・

http://blog.goo.ne.jp/udebu60827/e/e30510d512b7374d2ec0f84e99e31c6d

ここに掲載しています!! 読んでみてください。

ブログは「過去の記事」を探しにくいですよね...

今のレイアウトだと左下に SEARCH というのがありますので、キィワードを入力しますと、記事が掲示されるようになっていますので...お試しください。



さて、前掲記事では、何の撮影から駆けつけたのか??・・・が不確かだったんですけど... RYOUTAさんのコメントではっきりしました。 ありがとうございます。
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