江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

◆ 読者さまより・・・

2007年05月28日 | 江利チエミ(続編)

ネットつながりで知り合いになった「Yさん」・・・
 雪村いづみさんの大ファンの方なのですが、このたびチエミさんの資料も沢山私にお貸し出しくださいました。

このところ「書き貯めた分もすっかり使い果たし」更新もままならなかった当ブログの、まさしく「メシア」であります!!(笑)

貴重な資料を連載させていただきます。

まずはサイン付、旅情のボレロのスナップから。。。

この曲のことは過去で ここ に、再販されていない唄...の話で記載しています。

しかし、しっかりと曲のことは書いてこなかったかもしれません。
これは、英題は「サマー・タイム・イン・ベニス」...
キャサリン・ヘップバーン主演の映画「旅情」のテーマ音楽です。

映画のストーリー/解説を「ささら庵」さんより引用させていただきます。

>>>

旅情
Summertime(1955/イギリス/100分)
[監督] デビッド・リーン
[原作] アーサー・ローレンツ
[脚本] H・E・ベイツ / デビッド・リーン
[撮影] ジャック・ヒルドヤード
[音楽] アレッサンドロ・チコニーニ

[出演]
キャサリン・ヘプバーン、ロッサノ・ブラッツィ、イザ・ミランダ、ダレン・マッガビン、ジェーン・ローズ、マリ・アルドン、マクドナルド・パーク、ガイタノ・アウディエロ、ジェレミー・スペンサー

[評価] ★★★★☆
 独身の中年女性ジェーンがひとりベニスを訪れる。恋愛下手で心の中はいまだ夢見る少女。町の喧騒に反して寂しさが募る中、骨董屋の主人レナートと出逢い恋に落ちる。レナートの告白にもかかわらず、理想の相手でもなく行きずりの恋を激しく拒絶するジェーンだったのだが ・・・。人生の峠を越えたひとりの女性の、恋に悩む姿をあまりにも繊細に綴った恋愛ドラマ。ベニスの美しさとチコニーニの名曲がシーンを盛り上げ、ヘプバーンの名演が涙を誘う。ロマンス映画の名作。

ストーリー
 恋愛下手でいまだ独身の中年女性ジェーン。初めての海外旅行をイタリアのベニスで過ごそうと訪れます。泊まり先のフィオリニ荘には、同じアメリカ人のエディスとロイドのマックルヘニー夫妻。いつも騒々しげですが、いつも二人で楽しそうに観光に飛び回っています。さらにフィルとエディのカップルは仲が良く、そんな中、ジェーンをかまってくれるのは浮浪児のマウロくらい。ひとりであることの寂しさをまざまざと感じるのでした。
 仕方なくひとりで出かけ、サンマルコ広場のカフェへ。視線を感じて振り向く自分を見つめる中年男性が。慌てて去るジェーンでしたが、ほどなく訪れた骨董屋は偶然にもその男レナートの店。グラスを買うとここでも逃げるようにして店を出て行きます。が、一方ではレナートに惹かれる自分に気づいていきます。
 そして翌日、ジェーンは淡い期待を抱いて再び店を訪れますがレナートは留守。しかしほどなくして、レナートはジェーンのホテルに現れ、デートに誘います。その夜、幸福なひと時を過ごしたジェーン。さらに次の日も会う約束をし、サンマルコ広場のカフェで夢のような気分に浸りながらレナートを待ちます。
 が、やって来たのはレナートが遅れると知らせにやって来た骨董屋の青年。彼のことを聞こうと話しているうち、実は彼が結婚していることが分かって ・・・。

コメント
 巨匠デビッド・リーン中期のロマンス映画。バックに繰返し、しかもさりげなく流されるチコニーニのテーマ曲があまりにも美しく印象的。ロマンス映画特有のわざとらしさや嫌味はこの映画にはありません。わずかな間に一人の女性がたどった辛くて甘い恋の体験を、壊れてしまいそうなくらい繊細な心情表現で描き切っています。
 冒頭、携帯の16ミリカメラで町を撮りまくるジェーン(キャサリン・ヘプバーン)のいかにも活発な姿が映し出されます。裕福なアメリカ人の気ままな一人旅。が、次の瞬間には交通費を惜しんで水上バスに乗る姿。キャリアウーマンを思わせるその姿とは裏腹に、心の中では、"ときめき" を求め、"失った時間を取り戻したい" と、無為に過ぎ去った青春への強い後悔がくすぶっています。紛らわすことのできない寂しさ。実は遅い青春を求めるささやかな旅であることが分かり、彼女の切なさが伝わってくるのではないでしょうか。
 やがてレナート(ロッサノ・ブラッツィ)に出逢い、運命的に惹かれあう二人。が、自分のしていることが不倫だと悟り "私にドラマは起こらない" そう言って泣き崩れる一方で "男ひとりも捉まえられない" と嘆く姿は、まさに夢と現実の狭間で悩むジェーンの本質を見事に描いています。そんなジェーンにレナートは言います。 "若くもない、金もない、美男でもない 独身でもない" そんなレナートに確かに恋をしたことを感じておきながら、なお "あまりにも夢と違う ・・・" と拒むジェーン。心の中はいまだ夢見る少女なのです。さらにレナートはたたみかけます。"愛は考えるものではない" "食べることと同じ" それは男と女のごく自然な営み。しかしジェーンに最後の一歩を踏み出させたものは、理屈でもなく、言葉でもなく、ただ一つのキス。求めておきながら拒み、そして受け入れる。そんなジェーンのあまりに繊細な心の動きには感動せざるを得ません。
 誰もが賞賛した名優キャサリン・ヘプバーンのすばらしい演技。一歩歩けば一歩分の感情が、あるいは立ち止まっているだけでもその感情が伝わってくるのは見事なもの。映画の中の物語をみているのではなく、ジェーン=キャサリン・ヘプバーンの物語を見ているのだと錯覚するほど。時には少女そのもの、時には活発な女性、恋に揺れ動く心とそれを押し留める理性との間に悩む姿を、あますところなく表現しきっています。
 列車で始まった物語。そのラストはやはり列車での別れのシーン。"帰らなければならない、もっと愛してしまう前に" 何とも切ないシーンであるはずなのに、なぜか爽快感で満たされます。"この思い出があれば生きていける" 映画は、そんなジェーンの活き活きとした姿で幕を閉じます。デビッド・リーンらしいペシミスティックさとシニカルさを含んではいるものの、余韻たっぷりのラストとも言えます。
 本作は長い間、ロマンス映画の傑作として知られてきました。かつては、ベニスの美しい映像のも、今とは比べ物にならないほどの美しさと貴重さをもって捉えられたことでしょう。この映像の美しさもデビッド・リーン特有のもの。しかもきちんと背景として馴染ませているところが見事。展開的には古典的な緩慢さは否めませんが、不朽の名作であることは確か。・・・
-------------------------------------------♪

実は私はオードリーも大ファンなのですが、射撃王・アフリカの星/黄昏...などの名演で、このキャサリン・ヘップバーンの大ファンでもあります。

地元の小学生くらいの男の子との運河前のシーンで8ミリ映写機を持ちながら水路に落ちるシーン・・・   水道で顔を無造作に洗うシーン・・・  広場のカフェで「連れが居ます・・・というサインでもう片方の椅子を斜めにテーブルに立てかける」といった見栄を張る場面・・・
ラストシーン以外でも忘れられない場面の多い映画でありました。


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ムチシマス グラッシアス! (う--でぶ)
2007-05-28 18:24:36
Yさん...
本当にありがとうございました。
おかげで「出筆意欲」が久々に湧き上がり...2週間分の記事が書き溜めできました!! 
返信する
嬉しいです! (yatti)
2007-06-04 23:10:04
早速取りあげて頂き嬉しいです
チーちゃんファンの方にとって こんなに内容のある資料だったとは・・・
それに余りにも知り尽くしていらっしゃるのにはただただ驚きです。
映画『旅情』は何度となく未だにテレビで放映され 大好きな映画の1つです。
映画の中で終始流れる「サマー・タイム・イン・ベニス」は
更に素晴らしいストーリーにしています

いづみさん繋がりですが宜しくね!
返信する
わたしはただのマニアでコレクターなのかも・・・ (う--でぶ)
2007-06-05 07:05:38
・・・しれません。
リアルタイムは昭和40年頃からの記憶からしかないのです。思えばそれを補おう...という気持ちからこのブログをはじめたのかも知れません。
準備期間に大宅壮一文庫だのに入り浸って...
しかし、かなり頭でっかちになってこのところ停滞気味でした...元が彼女の30年の半分しか知らないので...
2年/500記事を書いて、もうアップアップに...

そんなところでYさんからのこの資料...
久々にイメージがわ---っと沸きました!!
ほんとうにありがとうございました。今週いっぱいお送りいただいた資料の話が続きます!!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。