天翔る歌声

１０月１０日　キム・ジュンスに会ってきました。

ミュージカル俳優であり

歌手であり

ひとりの男である

キム・ジュンスという人の　

ステージで魅せる圧倒するほどの存在感の大きさ、
全身全霊を込め　生きるさまをさらけだした歌声、
どこまでも純粋に真摯に思いをつたえようとする姿。

ありのままをこれほどまでに変わらずに成長して見せられる
逞しくも　ほんとうにやさしくしなやかで　
とてつもなく大きな人なんだと　
改めて感じた時間を過ごすことができました。



再会した　MOZART!

ミュージカルコンサートを観るのは　はじめてだったんですけれど、
歌が中心であっても、ストーリーが映像や演出で補ってあって、
流れもよく、とても見やすい展開になっていました。
重厚なオーケストラの演奏と　照明や花火などの華やかな舞台装置もあって
とても豪華な見ごたえのあるステージでもありました。

役者さんたちがストーリーをほぼ歌声のみでつないで
観客の感動を途切れることなく次への余韻を残しながら演じられるのは見事でした。
もうここぞとばかりに　思いっきり自分の歌声で競うように表現されるので、
どの方も　素晴らしい歌声の連続で息をのむ暇もないくらいに聞き惚れて
MOZART!の世界に　一瞬でぐっと引き込まれてしまいました。

このコンサートで　私が一番カッコよさにうなったのは
シアくんと大司教役のミン・ヨンギさんとの場面。

なんかね　この２人の歌声って　表現古いけれどタイマン張ってるみたいなんですよ。
「さしで勝負しょうぜ！」って感じで（笑）
歌声を重ねることを　憎らしいほど楽しんでる姿がすごくカッコよくって
いきいきと歌う２人に惚れ惚れしちゃいました。

ヨンギさんの歌声も一段と凄みがましていて　素晴らしかったですよ～。
ヨンギさんが歌っている時は　シアくん忘れてましたから（笑）

なんか愛しき宿敵な感じの２人ですね。


コンスタンチェ役のチョン・ソナさんの歌声も迫力がましていましたね。
目力がすごくなっていて、凄みがまして
シアくんヴォルフがますます可愛く見えちゃったほど（笑）
ミュージカルの時とは違った２人の雰囲気がおもしろかったです。


シアくんはヴォルフガングを　ほんと楽しそうにのびのびと演じていましたね。
ちらちらと自分らしいおちゃめでやんちゃなところもみせてくれました。
それも　ミュージカルとは違うコンサートの良さですよね。
ちびアマデとの絡みも可愛らしくって、なんだかいいお兄ちゃんって感じが
ところどころに見えて　微笑ましかったです。

一転、シリアスな場面ではミュージカルの時以上に伸びやかで深みのある歌声が力強くて、
表現力もまして　場面ごとに感情を瞬時に入れ込む姿はさすがだなって思いました。
幻聴かもしれないんですけれど、（たぶん　そうだと思いますが）
マイクを通した歌声と一緒に　生の歌声が何度も聴こえたんですよ、私には。
それくらい、渾身の力をふりしぼったシアくんの歌声に鳥肌が立ちました。

「影を逃れて」のシアくんの歌声は圧巻でしたよ。
震える手、しぼりだされる感情、愛を請う歌声、
ヴォルフガングらしく　ジュンスらしく
生きたいと願う魂の叫びが心に突き刺さりました。

こんなに　全気力を込めるシアくんを見たのははじめてかも。
その姿は　ぞくぞくするくらい　素晴らしいものでした。






はじめて出会った　エリザベート

エリザベートは　あまりよく知らないんですけれど、
シアくんはトート役よりもルドルフの方が似合うかなって思っていたんです。
トートはもっと妖艶で大人っぽいイメージがありましたから。
だから、ウーヴェさんのトートはぴったりだなって印象を受けました。
あの、艶っぽい雰囲気とちょっと独特な硬質な歌声が
よくあっていると思いましたから。

白い衣装で登場したシアくんのトート。
髪形もナチュラルだったし、エリザ役のチョン・ソナさんが貫禄があったので　
やっぱりシアくんはトートにしては若いかなって思ったんですけれど、　
いやぁ～後からじわじわときたんです、イケルなと（笑）
純粋なほど　愛を知った時の闇の純度は高くて　
知らないうちに　すいよせられてしまうんですよね。
あえて少し感情を抑え想いを隠しながらも
相手の感情を自分に手招きしているシアくんの歌い方は
心がよけいに揺さぶられて　どこまでも堕ちていきたいと思わせるほどでした。

ちょっといたずらっぽい不敵な笑みを浮かべて歌う
シアくんの歌声が耳から離れないです。

シアトート　もっともっと触れたくなりました。

そうそう、パク・ウンテさんのルキーニも素敵でした～。
見れてよかった！






シルベスタ・リーヴァイさんがシアくんのためにつくってくださった曲
「니가 그리웠어」（ニガ　クリウォッソ）

あなたが恋しい・・・

シアくんの囁くようなナレーションから始まるこの曲は
本当にシアくんの歌声にぴったりで　なめらかな旋律に乗せた
身体の奥から自然にわきあがる　伸びのあるシアくんの歌声は　
歌うことの喜びと感謝に満ちていました。



歌うことにたいして真摯な気持ちでいることを忘れないシアくん、
その心は　リーヴァイさんにも伝わったのですね。

心は　同じ波動を敏感に感じとるもの。
シアくんが素晴らしい歌との出会いを続けているということは
とても深い意味があると思います。　
　




アレンジの変わった　Intoxication
オーケストラアレンジのイントキは　ゆったりとしたリズムが
今までのイントキの力強さから　シアくんのダンスの動きのしなやかさや、
色っぽさを醸し出すものになっていて　とても艶かしいものでした。

ちょっと丸みをおびた柔らかな身体の線が　なんだかよけいに悩ましくて
シアくんが動くたびに起こる会場の歓声が凄かったです。



でも、歌が終わると　
いつもの　シャイな笑顔の可愛いおしゃべりをするシアくんに戻るんですよね～。
こんな素朴なところを変わらずに見せてくれるから　ホッとするんですよね。
本当に　愛しい人です。






このミュージカルコンサートでのシアくんの歌声。

ほんとうに見事でした。

苦手な低音の出し方も工夫をしていましたし、（もうひと息ってとこも感じましたが）
ファルセットの出し方もスムーズで声量も凄みをましていました。
ミュージカル俳優としての歌声の成長と表現力への自信もすごく感じて、
そこに歌い手としての自分の持ち味をくわえているのが素晴らしかったんですよ。
シアくんって　その時の気持ちによって歌の足しひきが上手いんですよね。
あえてメロディーからテンポをずらしたり、揺らぎを強くくわえたり。

歌声がしなるんです。

ミュージカルだけれどコンサートでもある　このステージは
ミュージカルとしての表現をたもちつつ
歌手としてのシアくんの歌声の特徴でもあるグルーブ感もでていて
絶妙な声の揺らぎが　ところどころに感じられて　
新しいシアくんの歌声に触れた気がしました。

そして、シアくんの歌声が人の心を動かす理由

歌声にある　生きるさま。

たとえ声がかすれても、流れる汗でメイクが崩れようが、
息が弾んでしゃべれなくなろうが、歌に思いを込めることをおそれないで
いつも全力投球で歌うことに没頭し聴衆とむきあう姿。

生きている歌声だからこそ、感情を揺さぶり
心が動かされるんですよね。

私　はじめて泣かなかったんです。

感動というより　満ちたりたシアわせな感情がわいてきて、
すごくあたたかな気持ちでつつまれていたんです。
生きているってことが　こんなにも嬉しく感じたことははじめてでした。
涙を超えた　こんな素晴らしい感情を
シアくんがプレゼントしてくれたことが
ものすごく　ほんとうにものすごく嬉しかったです。



はじめてのキム・ジュンスというネームの冠のついた公演が
こうして感動とともに　無事で成功に終わったのは　
シアくんをはじめ　共演者やスタップのみなさんや　カンパニーのみなさんの
ステージへの情熱とチームワークの良さが大きかったですよね。

エンディングでの
シアくんの満ちたりた表情、リーヴァイさんのやさしく守るような笑顔、
共演者のみなさんの重なる歌声に　拍手喝采が鳴りやみませんでした。

いつまでも余韻に浸っていたい

また　彼らに再会したい

そう　強く思った　シアわせな時間でした。　



シアくん　リーヴァイさん　ウーヴェさん　

出演者のみなさん、カンパニーのみなさん

素晴らしい４日間をありがとうございました。

みなさんが　これからも　さらに輝かれることをお祈りしています。







天上を　しなやかに　かけめぐる　歌声


いきなさい

どこまでも　空高く


見上げる　空に響く　

あなたの歌声を

わたしは　どこまでも

見守っています


（画像は公演期間中のものを集めています。出処はすべて画像の中にあります）



長いばかりで　うまく感想が書けませんでしたが、
読んでくださって　ありがとうございました。

　
そうそう、ミュージカルカフェのカンパニーからの公演のお礼とお知らせに　
このコンサートDVDが今後、発売される予定だって書いてありましたよ！
詳細は追って公示されるとかで　すごく楽しみですね！
どうか品切れにならないように　お願いしたいです～