土の上にも三年

農への道

営業職への人事異動

2011-09-06 00:43:47 | おとおさん日記(私生活系)
今年のはじめ頃、現在の所長より打診がありました。

当時ボクはそれを受けました。

年初、震災前の状況においても日本と世界の経済低迷は明らかで、当社がこれからどのように運営されていくのか、これはですね、ボクは現場サイドの人間なんですね。

ですので運営がどうなるのかなんて、まだまだボクの声が届くような場所ではないんですけれど、それでも入社以来地道に声出したり引っ込めたりしながら少しずつ取り組んできました。

それがどの程度実っているのかとかは自己満足の世界ですので書きません。

大事なのは、なぜボクが年初、営業職への人事異動の打診を引き受けたのか、なんです。

正直な話、現場サイドでまだやり尽くせていない部分が多く、勉強もまだまだ足りていない状態です。

現場サイドからしか出来ない改革もあり、そこに向けて昨年の全体会議で風通しの良い会社作りを提言しました。

それが少しだけ芽吹き(当然自分で提案したからには自分が風通し良い人間になる努力はした)、しかし最近また風通しが悪くなりつつある状況(我欲の強い人というのは根本的に風通しを悪くする能力に長けていると思う)に、

どのように手を打っていくのか(多かれ少なかれ誰しも我欲を持ち、我欲の無い人というのは“居ないとは言い切れない”という程度にしか居ないが、我欲の強い人というのは実は大変心強い協力者にもなりうる)、非常に悩ましいながらも協力しあえる仲間が出来、現場サイドからやりたいことがたくさんあるのです。

しかし現場サイドは仕事ボリュームが目減りしていくのが明らかで、かといって思い切った人事投資も出来ない及び腰な会社を察し、人事異動の打診を「状況的に仕方ないですかね」と受けました。

“打診”を“運営”という視点から引き受けたんです。

打診ですから、それからも人事トップである現所長に対してボクの異動も含めて提案をしました。

結果として、ボクが営業職へと異動になるのはまったく問題ないことなんです。

企業には企業の決定権がある。

それを遵守しなければならないです。

ボクは自分の提案をして、しかしそれはこの会社の今のタイミングでは受けてもらえなかった、それだけの話であって、嫌なら辞めちゃえばいいんです。


逆であるならそうは思いませんよ?

仮にボクが所長で誰かがボクのような提案をしてきたらどうするだろうか。

ボクはボクですから、自分の考え方が正しいと思って提案しているんですけど、誰かが“この考え方が正しいものである”と提案してきたときに、自分と違う考え方だったらどうするでしょう。

どこかで上手く彼の言い分を酌む部分を作るかもしれませんが、長としての役目は自己責任ですので、自分の考え方が正しいと思えば突っ撥ねることかと想像します。

それが全体の利益であると思えばそうせざるをえないでしょう。

今回、彼には飲んでもらうと思います。


ここで問題なんです。

ボクはこうした思考の末に営業職の打診を引き受けました。

さぞ“彼”は悔しいことでしょう。

ですのでフォローが必要だと思います。

膝を付き合わせて“打診”から“決定”に至るまで説得し、出来ない部分をなぜ出来ないか正直に話、今後どのように“彼”の考え方を汲んでいくか考えていくと思います。

今回は残念ながらボクは“彼”ではありませんでした。

あろうことか、人事決定の通知は所長からではなく別の人間から、しかも年初の“打診”のまま放置された後に、「○○くん、営業決定したね!これからよろしくね」という形で知るはめになったのです。

何のことでしょう。

ボクにしてみれば寝耳に水です。

打診はされていたものの、打診がどのように決定へと昇華していったのかの経緯を知らされず、ボク本人への意志確認もなく、ボク本人のいない場所で決定公表され、決定者である所長本人“以外”から聞かされたのです。

ボクは本職での営業職なんて2ヶ月しかやったことありません。

給料はどうなるのですか?

このご時世、ボクが営業に行くことで会社のビジョンはどうなっていくのですか?

下手するとボクの人生が変わるかもしれない出来事について、何の本人確認もせずこうした結果になるのは何故だろう。

何もかも言わずに、なんとなくボクが想像を膨らませて今までのように会社の状況を汲んで判断していけば良いのですかね?

これこれこういう理由で行う人事異動だ、と、正面きって言うのが怖いんですかね?

信頼関係が瓦解する瞬間って一瞬ですね。


さてここでボクは2つの道を考えました。

今度の全体会議でどのように発言していくか考えていたのが白紙に戻ったのですが(笑)

1つは前述した部分を徹底的に追求する道。

この会社に足りない部分と大きく被るのです。

結局のところ、会社の上司であったりトップであったりが、自分の仕事に追われるばかりで足元が見えてないんです。

ボクが何を考えているのか、どうして「状況的に仕方ない」からという理由で営業職への人事異動の打診を引き受けたのか、その打診を引き受けておきながら尚、その後なぜ何度もそうではない道を提案したのか。

こうした部分は常日頃のコミュニケーションの中で相互理解を深めていくのが良いと思います。

ですので、上司がそうした場を部下に提供してあげることです。

なんで部下からそうした場を作らなければコミュニケーションしようとしてくれないのか。

原因の一つが先にあげた「自分の仕事に追われるばかりで足元が見えていない」からです。

もっと正確な表現で書くと、自分の仕事を忙しく保つことで、そうした足元を見れていないことへの言い訳にしているのです。

いや良く分かるんですよ。

こんなこと書いてるボクだって言い訳人生みたいな部分を持っています。

少しずつ是正していこうと思っているし、是正してきているつもりでもありますが、見なければならないところを見つつも、取捨選択することというのは大変難しい。

社会には原則というものが必要ですが、原則論だけで社会は構成されていないのです。


しかしとりあえずはそうした部分を持ち出すと、相手がそこに逃げ込む可能性は高くなるので棚上げしちゃいます。


足元が見れていないことを解決するためには、上司は部下に業務をどんどん渡さなければいけません。

自分であらゆる仕事を抱えてカッコイイふりするのは勝手ですが、それは本社・社長・他人へのアピールであって、全体を意識しているのであれば無意味な努力であることは分かると思うんです。

前にも書きましたが、上司の役割は部下が制度を壊す様子を保護しつつコントロールし、人脈構築の大切さを教え手伝うことだと思っています。

教えれば誰でも出来る仕事を抱え込んで、上司にしかできない仕事をしないのであれば上司が上司である意味が無い。

上司が上司としての役目を出来ていない象徴として、今回のボクの人事異動騒動(騒いでいるのはボクの脳内だけですが)があるんです。

だから、この部分を徹底追求するのはある意味でチャンスです。

トップの人間にこう言うのです。

いま抱えている仕事を部下に回しなさい、あなたたちは毎日、会社の将来のために役職者同士で集まり話し合い、部下が何を考えているのかしっかり把握し、吸い上げたものをまた役職者同士で検討し、出来る事出来ない事を精査してから事業所の政策決定をするべきだ。

と。

正直ですね、日々の仕事の多くは、ある意味形骸化した同じ毎日の反復ですよ。

そんなの教えれば上司じゃなくても出来る。

部下でも誰でも無い、上司にしかできない仕事があるんです。

会社の進む方向を作るのは上司にしかできないんです。

まぁ作るのは部下でも出来ますが、決定して会社の政策に昇華させるのは上司にしか出来ません。

それをやるのは大変な作業でしょう。

でもそれをやらないからいつまでも宙ぶらりんで、会社全体が形骸化した同じ毎日の仕事を終わらせることだけに邁進してしまうのです。

要するに保身ですよ、ほんとに。

というようなことを攻撃的に突きつけるのが1つめ。


2つめは、今回の人事異動の件を例に出しつつ、引っ込める部分をどれだけ作るか考える道です。

まぁどっちにしても会議でこの人事異動の件は出すつもりですけどね。

前者は、おそらく会議開始直後にあるであろうボクの人事異動報告の直後に場が凍り付くと思われます。

裏で打診してOKをもらっていると思っていた所長には寝耳に水でしょう。

やられたらやり返す!(笑)

というのは冗談で、しかし前者の道を行くなら人事異動は蹴ります。

ていうか蹴った振りします。

条件次第で後ほど受けます。

何も難しい条件なんて出しません。

きちんとした順序を守ってくれればボクは人事異動を受けます。


2つめの道ではもっとまろやかになります。

今回の人事異動でのボクの心境を話しつつ、まぁ汚い言い方をするなら貸しを作る道なんです。

前者の攻撃的なやり方は諸刃です。

諸刃な上に、ボクの個人的感情が満たされるだけで会社全体の利益に至るかは未知数過ぎ、未知数を通り越して「キョトーン」という顔した人を大量生産しておしまいになる可能性大。

これはうちの会社の今までを見ていれば予測つきます。

もうね、自己満足はブログだけでいいと思うんですね。

ボクは、私益より社益を優先していくことで私益が満たされるような道が良いと感じています。

会議の間だけ神妙な顔してもらっても嬉しくないです。

会議の間はなんとなくでいいけど、会議の後からじわじわ来るようなのがいい。


後者にも危険性はあります。

後者であればカドは立ちにくいですが、恩義を感じない相手にやってもまったく無意味になるという可能性もあると思います。

ようはいいように使われて終わる可能性があるってことですね。

あと2日あるのでよく考えてみようと思います。

ボクの目標や目的が何なのかを自問すれば自ずともう答えは出ている気もしますが、いろんな方法、それこそ3つめの方法とかも出てくるかもしれないので、考えることは大事です。

信頼関係が瓦解する瞬間は一瞬ですが、その瓦解する瞬間すらも信じてくれる相手がいた場合、普通の人であるなら瓦解しかけたからこそ余計に強い絆になるのだと思ってます。

そういう意味で信頼関係を一度壊しにかかることは、時と場合によってはやるべきだと思います。

逆に、相手から信頼関係を断つような言動があったとしても、それを許すことから始めるのは大変建設的だと思います。

まぁ人間の感情なんて水物ですから、相手の精神的なコンディションを見ながらやらなきゃならないという面倒な手間はかかるんですけど、破壊とコントロールを同時にやるって決めたんだから仕方ないです。

あとは瓢箪から駒が出るか、駒が大きすぎて瓢箪が壊れるか、出たとこ勝負。

自力勝負。

地力勝負。

そして天運地運人運、総動員です。


書く前までは壊す道のほうがウェイト高かったんだけど、書いてみたら落ち着きました(笑)


最近知った素敵な文章。

思考に気をつけなさい。思考は言葉になる。

言葉に気をつけなさい。言葉は行動になる。

行動に気をつけなさい。行動は習慣になる。

習慣に気をつけなさい。習慣は性格になる。


by マザー・テレサ


逆に言えば、思考次第で性格も変えられるということです。

素敵。


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