国鉄時代と言っても通用する佇まいです。
窓口で入場券(見学記念硬券)を購入すると車両基地の見学ができます。
指定の時間に集合してスタッフの方に案内してもらいます。
転車台付近に着くと車両の転向を実演してくれました。
TH2100型の全長は18.5m、転車台は17mほどですが
車輪が桁内に収まっているため載せることができます。
転車台や扇形庫、事務室などは国の登録有形文化財に指定されています。
この転車台は17m級でレール直締式の下路式バランスト型。通称すて17。
銘板によると1937年製造ですが、頂いた資料には昭和15年建築と書いてあります。
ロック機構は両側ノック式。
レール中央に歩廊が付きます。
牽引車の扉上にはヒサシがありました。
扇形庫は木造で、元々は6線まであったそうです。
現在は2線分が撤去されており、現在は基礎とピットが残ります。
事務室は資料室に改装されていて見学が出来ます。
中から扇形庫内を撮ってみました。
この佇まいで今も現役。素晴らしいです。
ここの転車台を舞台にした西村京太郎のトラベルミステリーが放送されたようですね。
トラベルミステリーは母が好きなので聞いてみたらやはり見たそうです。
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この鎖錠装置は研究所方式又は両側ノック式といいます。横ノック式はピット側面に受けがあります。
ところでこの転車台の牽引車は移設されたものであることに気づかれましたか?数年前まではでは受電ゲートからの電源ケーブル線が反対側にもついていました。もともとは金指駅設置の転車台「すて20」(撤去)のものだったようです。
本当ですね、早速修正しておきました。(いつも書いているのにお恥ずかしい…)
牽引車の件ですが、金指駅の転車台は1956年製造、遠江二俣の転車台は1937年製造ですから金指の方が状態が良かったのかもしれませんね。
反対側にもケーブルが付いていたということは移設前の牽引車は反対側に取り付けられていたのでしょうか?
ところで金指の転車台はセメント会社から国鉄への寄贈で、製造メーカーの記録では上路三支点型の「でて20-1」なのですが、実際には下路「すて20」でした。ということは玉突き配転ですね。国鉄時代、地方線区で電車の新製配置のはずが、東海道のお古が回ってきて、ガックリなんて事が良くありました。
ケーブルの取り付け跡までは気がつきませんでした。金指の転車台がでて20-1だったら牽引車は別の場所から移設したんでしょうね。
移設と言えば、今度完成する新金谷の桁はどうするのか気になります。千頭のように既存のものを取り付けるのか、あるいは新造するのか。ピットはもう完成に近いのでいよいよ大詰めかと思います。