趣味人Tの伝言

日々の趣味活動についてご紹介

蕨市からの送り物 マイクロエース 8500系 富士山ビュー特急

2024-04-06 20:13:13 | 模型雑感(N)

マイクロエースから発売された富士山麓電気鉄道8500系のレビューになります。

たしか製品化が発表されたのは2022年の夏(第21回JAM)だったと思います。

その後2023年9月に無事?に発売されましたが、疑問形なのは後述するエラーがあったためで…

実車の写真はいずれも2023年3月に撮影

 

キャッチコピーは「富士山の南側から北側へコンバート!富士山麓電気鉄道8500系」

富士山の南側とは、御殿場線を走っていた371系時代のことを指していますね。

このキャッチコピー、8000系(元RSE)の製品化時にも流用できそうです。

赤い車体と流線形の先頭部が特徴で、3両編成でも特急らしい風格を感じられます。

371系ベースの製品であることは事前に告知されていたため、先頭部のおでこに分割線がある点は承知の上で購入しました。塗装は程よい半艶で、レタリングはマイクロらしく美しい仕上がりです。

ただ、残念なことに先頭車の屋根の造形が1号車と3号車で反転しているというエラーがありまして、この模型は屋根とボディが一体のため丸ごと交換する対応となりました。

そして今年の2月になり正規品のボディが届きました。専用のウレタンに梱包されています。

ボディの交換前に屋根の違いを撮影しておきました。

クーラーやパンタグラフは溶着されているため、交換用のボディにも取り付け済みでした。

正直ここまで大きな金型修正が入るなら、おでこの分割線のないボディにして欲しかったという欲が出そうになります。ただ、そうなると前面窓ガラスも改修しないといけないため致し方ありません。

さくっとボディを交換して各部の詳細を見ていきましょう

 

まずは先頭車のヘッドライト・テールライト

正面からだとどうやっても光源が反射してしまう、撮影者泣かせの曲面ガラスです。

ちと気になったのがヘッドライトの光量が左右でまあまあ違うこと。

分かりやすいように逆光で撮影しました。明らかに向かって左側が暗いですよね

連結面はアーノルドカプラーにしては狭い方かと思います。

行き先表示部や窓枠などのレタリングが繊細かつ賑やかで美しいです。

パンタグラフは上昇時のシルエットは申し分ありませんが、降ろした姿は尻上がり…

溶着されているので外すのは慎重になってしまいます。あ、エラーのボディにも付いてたな

1号車のクロ8551は特別車両で、土日はホテルのパティシエが手掛けるスイーツが供食されるスイーツプランの専用車両としても使用されています。

この車両は床下機器と内装が新規製作となりテーブルライトが点灯します。

遠目にも分かるほどに存在感のあるライトですが、明るすぎて撮影用の照明機材のように見えてしまいます。室内灯が無くてもこの明るさですから…

実車の内装はこんな感じで、円形テーブル以外のライトは壁に設置されています。

そして2号車と3号車の壁面にも同様のシェードのライトが設置されています。

(ただし1号車と異なりアームが無く直付け)

基板が仕込まれているカウンター付近が盛り上がっているので修正したいなあ。

371系(改良品)は動力車が盛り上がっていたそうで、こんな所は引き継がなくていいんですよ。

2号車のモハ8601(M)はトイレ付き車両(元モハ370-101)ですが、車端部まで座席があります。

マイクロの371系はトイレ無しのモハ371-201が動力車に設定されていたため、シートはその流用ということでしょう。幸いドア窓しかないので言われなければ気にならない部分です。

 

こんな感じでツッコミどころも多少ありますが、実車の登場から製品化を待ち望んでいた車両だったので、手にすることが出来て素直に嬉しく思っています。

前回は1号車に乗車したので、次回は内装の異なる2号車や3号車にも乗車してみたいです。

クリックお願いします

↓   ↓   ↓

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大目玉のクハ165 続編

2023-12-18 07:57:35 | 模型雑感(N)

今年の夏にtomixから165系草津・ゆけむりセットが発売されました。そこで実質4代目とも言える宮原電車区以降に発売された製品をまとめてみました。

以前の記事から撮影機材と画像編集ソフトとPCが変わってしまったため、新しい記事にしています。宮原電車区までの製品の比較は過去記事をご覧ください。

大目玉のクハ165 前編後編

 

2021年発売 宮原電車区 (#98440)

クリックで拡大

新型ライトや小型TNカプラーなど3代目までの製品から大幅なアップデートが入りました。

基本セットは167系の編成の偶数向きにクハ165が連結されています。

プロトタイプは元冷房準備車の冷房改造車(クハ165-156~190)となります。

 

2021年発売 宮原電車区 (#98441)

クリックで拡大

増結セットは両端がクハ165で組成された編成となっており、奇数車は基本セットのクハ167と同じくジャンパホースを装備しています。

クハ165は偶数・奇数ともに非冷房車からの冷房改造車(クハ165-156~190、208)となります。なお今回の記事では増結セットの偶数車は省略します。

 

2023年発売 草津・ゆけむり (#98823)

クリックで拡大

最新製品である草津・ゆけむりセットは新前橋電車区の車両がプロトタイプです。

ユニットサッシのサロ165はこのセットが初登場で、モハ164-0番台やクモハ165も2代目の製品以来となるため久々の登場です。

 

2023年発売 ファーストカーミュージアム クハ165-140 (#FM-031)

クリックで拡大

草津・ゆけむりセットとほぼ同時に発売されました。

最近の製品は単品売りが無いため、増結や改造用に重宝している方も多いかと思います。

このクハ165‐140はクハ455-302に改造され、北陸地域で活躍した経歴があります。

 

ここからは車両同士の比較を行います。

クリックで拡大

宮原電車区のクハ165は偶数向き・奇数向き共にジャンパ栓がモールドされています。3代目までもランナーパーツで再現することは可能ですが、黒色成形なので塗装する必要がありました。

元冷房準備車の屋根はベンチレータの配列が新製冷房車と同じ配置です。(+デッキ上)

クリックで拡大

小型TNカプラーJC6347用のスカートは167系メルヘンから採用されていますが、

宮原電車区では新たに元冷房準備車用のスカートが新規で起こされています。

なぜか乗務員ステップパーツは元非冷房車は一体で元冷房準備車は別パーツです。

 

草津・ゆけむりセットは車体にジャンパ栓が付かない多数派の車両がプロトタイプです。

宮原電車区と比較すると、Hゴムの色が白っぽくなり実車に近づいたことが分かります。

(確か東西線向けの103系1200番代あたりから変更されたと記憶しています)

今まで烏口で塗り直していたのでありがたい変更です。

クリックで拡大

スリットタイフォンは左右一体パーツで裏から差し込む方式になりました。このパーツは113系0番台関西仕様と同じ物です。また、テールライトリムが別パーツに戻りました。475系も国鉄色は一体成型で北陸本線・新塗装では別パーツ化しており、使い分けのルールはよく分かりません。

このスリットタイフォンはボルトの表現が大げさで全体的に扁平な感じがします。

初代や2代目の一体成型ボディ、3代目や宮原電車区のランナーパーツの方がディテールは良かったと思います。もしかしたらこの形状に近いタイフォンも存在したのかもしれませんが、ちょっと一般的ではないような気がして…

 

実車はこんな感じ。リニア・鉄道館のクモハ165-108のタイフォンを見てみます。

表面がドーム状に湾曲しており、左右に開閉用のヒンジがありますね。

同じくリニア・鉄道館のクハ111-1

試しにランナーパーツのタイフォンを嵌めてみました。

奥行や傾きは調整する必要がありますが、芯は決まるので交換するのもありですね。

また写真ではわかりにくいですが貫通ドアの取手表現も宮原電車区から向上しています。

テールライトのヒンジもモールドされています。これは3代目には無かった表現です。

 

信号炎管はオレンジ成形の物が装着済みとなりました。

この手の小さいパーツは塗装が面倒で、挿入時に剥がれたりするので地味に嬉しい変更です。

 

ファーストカーミュージアムは草津・ゆけむりセットと同じボディが使われています。

ただし、模型の仕様に関しては以下のような違いがありました。

クリックで拡大

まず先頭部ですが、前面窓のワイパーの銀色が省略されています。

カプラーは展示用ということもありダミーカプラーとなっています。

165系の製品でダミーカプラーが採用されたのは地味に初めてではないでしょうか?

側面は草津・ゆけむりの車両にあるドアレールやトイレ窓の印刷が省略されています。

ただトイレの臭気抜き窓のHゴムは印刷されているので、宮原電車区と3代目の間のような微妙な仕様となっています。連結面のカプラーが無いのはファーストカーミュージアムの共通仕様です。

車番はクハ165-140が印刷済みです。

上で書いたような仕様の違いを気にしなければ編成に混ぜても良いでしょう。

 

下回りも草津・ゆけむりとFM-031から変更が入りました。

運転席側の戸袋窓から数えて1つ目と2つ目の窓の下にあった機器箱が無くなっています。

クリックで拡大

その代わり、何やら別部品が取り付けできそうな穴が開いていますね。

日根野電車区の一部車両で改造されたATS-P用機器箱とかでしょうか?

この床板は453系ときわのクハ451から採用されたようです。

実車は宮原電車区までの製品の機器箱よりやや細い長い機器が付いています。

ここはハイグレード製品なので作り分けて欲しかったかな。

 

台車も453系から集電板がシンプルな折り曲げの形状(16の刻印)のタイプに変更されました。

スノープロウ一体の台車枠と連結面用の台車枠が作り分けされています。

従来は別パーツのスノープロウを付ける構成でしたが、不意に外れたりするのでゴム系接着剤で止めて対応していました。なおスノープロウの取付板の根本にボスが付いていますので、仮に折り取っても反対側に装着できるというありがたい仕様になっています。

ざっとですがこんな感じになります。

こうなると発売から10年以上経つ新製冷房車もそろそろリニューアルでしょうかね。

ダルマ形のスリットタイフォンは裏から差し込めないのでどうするのかな?

新製冷房車は向かって左側にジャンパ栓がつくため専用ボディでタイフォンも一体成型か従来の個別パーツに戻ったりする可能性はありそうです。

クリックで拡大

ブログ村に参加しています

↓   ↓   ↓

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リニューアルは望み薄 Tomix 169系三鷹色

2022-09-16 23:44:07 | 模型雑感(N)

大目玉の記事で三鷹色のリニューアルが出ないかなと淡い期待を書いていたのですが、

先日お手頃な中古品を見つけてしまい、ついに導入することになりました。

ハッチング柄の旧ケースは爪をパチンとはめるのに力が必要で、久々にその感触を味わいました。

 

2002年発売の製品ですので気が付けば20年前の製品になります。

そうか、20年も買おうかどうか悩んでいたんだな…

 

付属のインレタやシールは未使用ですが、使えるかどうかは微妙です。

再現したいホリデー快速ピクニック号や甲州号のヘッドマークは収録されていませんでした。

 

2000年代初頭までの製品は転写シートという呼び方ではなくインレタと記載されていました。

リアルな分、透明ベースがないので今の転写シートより難易度は高めです。

側窓下のINTER CITY TRAIN 169のロゴも転写する必要があります。

ロゴや車番はトレジャータウンからTTL-029として発売されているのでそちらを使う予定。

クリックで拡大

 

側面から正面にかけて帯に段差がありますが、昨今の製品の塗装状態などを鑑みると時代的にも許容範囲と言えてしまいます。

電球ライトは色味は実感的ですが発熱や玉切れが心配なのでLED化します。

クリックで拡大

 

車輪は銀色・旧集電車輪、カプラーも線バネ式TNカプラーで明後日を向いています。

スノープロウは今も昔もPZ-106ランナーから取付けるスタイルです。(写真は未取り付け)

 

PS35Dはこの三鷹色セット用に起こされたもので、その後鉄コレ製品の指定品となるなど息の長いパーツとなっています。ただし設計が古いせいか一定の高さまで上昇させないと保持せず、上昇状態でも上方向にプラプラしてしまうので、最近の製品とは扱い方が異なります。

 

このセットはモハ168が実車と大きく異なる部分があり、しかもそれが既存のパーツの組み合わせで回避できたはずなのに何故?と物議を醸したことでも有名な製品です。私が導入を悩んでいたのもその辺りが適正化された後継品に期待していたからです。

クリックで拡大

 

実車の三鷹色は169系のM1編成からM5編成と165系のM6編成の計6編成が在籍していました。

ざっくりした編成ごとの仕様は以下の通りです。

169系 M1~M3編成:R51簡易リクライニングシート、PS23パンタグラフ

169系 M4、M5編成:ボックスシート、PS35Dパンタグラフ(後年)、車番が車側灯の真下

165系 M6編成:ボックスシート、PS23パンタグラフ

 

その他、編成別の特徴はこんな感じ

M2編成は乗降ドア窓が金属押え

M3編成はおでこの塗り分けが凸形、MM'ユニットが新製冷房車、クハのクーラーがAU13E(メッシュタイプ、一時期)

M4編成はモハの避雷器が車端部寄り、クハのクーラーがAU13E(メッシュタイプ、一時期)

M5編成はクモハのクーラーがAU13E(メッシュタイプ、晩年)、MM'ユニットが新製冷房車

M6編成はクモハの箱型通風機撤去、モハの避雷器を中央寄りに移設

 

23/4/28 追記

富士山駅に留置されていた元M5編成のクモハ169-27の写真が出てきました。

メッシュタイプのクーラーが載っていますね。

 

トミックスでは169系の基本3両セットと165系の増結3両セットが登場しました。

165系はM6編成しか存在しないので必然的にプロトタイプとなりますが(こちらも上記の編成別の特徴は再現されていない)、

169系はリクライニングシートのPS35搭載車ということで、実在しない折衷品となります。

その後、169系はしなの鉄道車や湘南色の国鉄仕様、かもしか、松本運転所改座車、長野色リニューアル版などが製品化されましたが、三鷹色は音沙汰なく今に至ります。

165系もムーンライトえちごやモントレーは一部仕様変更を加えながらリニューアルされています。

クリックで拡大

とは言え、20年前の製品でも基本造型は今の製品とほぼ変わりません。

模型的な仕様をアップデートしてあげれば十分ヒケを取らない製品になると思います。

 

169系工作編はこちら

165系工作編はこちら

完成記事はこちら

 

ブログ村に参加しています

↓   ↓   ↓

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

孤高の検測車 マイクロエース マヤ34-2009

2022-08-11 00:53:05 | 模型雑感(N)

こんばんは

今年の夏は酷暑が続きますね。6月に梅雨が明けるのも異例です。

また東北、北海道では豪雨が続き大変な状況が続いているかと思います。

異例が当たり前にならないことを願うばかりです。

 

さて、先日のお休みに中古ショップでこちらを入手しました。

マイクロエース A0302 マヤ34-2009

JR九州に配属されている2009番で、前照灯が設置された2009(平成21)年以降の姿がプロトタイプとなっています。

実車は同期の2008番が2018年(平成22年)の廃車されたため、現存する唯一の車両になります。

製品の発売は2019年春頃ですが、人気だったのか1年も経たない内に再生産されたことは記憶に残っています。当時は購入を見送っていたのですが、JR九州の車両もぼちぼち増えてきたのと、お手頃な値段だったこともあり導入に至りました。

2009番の特徴であるヘッドライトはマイクロらしくややレモンイエロー気味に点灯します。

テールライトは低速でも光量が多く綺麗に光っていました。ライトはスイッチで消灯できます。

高速軌道試験車や連結注意の印刷もくっきりしていますね。出窓は別パーツでした

マヤ34-2008と2009は新製時からAU13形クーラーが4基載っています。

メッシュ表現がちょいと大味なので交換してもいいかな

クーラーと反対側には機関用ラジエータが載せられていた台座跡のカバー?が載せられています。

そういえば同期の2008番も後年はラジエータが撤去されて同様の蓋がされていましたね。

中間台車は6軸機関車のように横動するタイプ。集電は非対応です。

初回生産品は台車の横梁の突起がポイントに干渉して脱線するケースがあり、メーカーからカットする旨のアナウンスもありました。再生産品では突起が無くなっています。

付属品はダミーの双頭カプラーと反射板ランナーが2個ずつ付属します。

反射板はカトーのコキ106用に交換する予定です。

デフォルトのアーノルドカプラーをダミーカプラーに交換してみます。

車端部の機器箱パーツは左右分割されてはめ込まれているので取り外して、

ダミーカプラーを付けるとこんな感じ。ジャンパ栓やステップがないと寂しいかな…

自動連結器側は一応ナックルカプラーと連結することは出来ました。高さも丁度よさげ

連結は押し当ては難しいので上下から差し込む感じです。

牽引機の黒いDE10はカトー製です。意外にもマイクロからは出ていないんですよね

プッシュプルにすれば盲腸線の検測を再現できます。香椎線ではキハ47のPPもありました。

DE10の場合、上写真のように2エンド側を両端に組成したり、逆に1エンド側にしたり、エンドを揃えたりと割と自由に楽しめます。

九州仕様のDE10と言えば、SL人吉の50系やななつ星in九州の77系の牽引にも使えますね。

タイミングよくカトーからSL人吉の製品化が発表されたばかりで、非常にそそられています。

客車付きのセットはちゃんとDE10×2も収納できるそうです。

 

ブログ村に参加しています

↓   ↓   ↓

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大目玉のクハ455

2022-04-24 00:39:49 | 模型雑感(N)

165系に続くトミックスの大目玉観察シリーズです。

今回は交直流車である455・475系の制御車クハ455に焦点を絞ってみたいと思います。

製品ごとに顔つきが異なるので、目の肥えている方はすぐに識別できると思います。

幌枠と前面幕、タイフォンはあえて種類を変えてあります。

クリックで拡大

 

個別に見てみましょう。

2003年発売 初代製品 (#8331、#92236)

クリックで拡大

初代製品は169・165系に続く急行型電車の3形式目として発売されました。

直流型から進化した点として、タイフォンが選択式になったことや袖部のジャンパ栓がモールドで再現されたことが挙げられます。

また、新集電システムと黒染め車輪により足回りが落ち着きましたが、肝心の転がりは渋く、黒染めも経年劣化により錆が発生するため集電不良となるなど、持っている人は扱いに苦労したことでも有名です。

 

2011年発売 2代目製品 (#8947、#92413)

クリックで拡大

2代目の製品はライトユニットのチップLED化やTNカプラーのSP化などの変更がありました。

黒染め車輪は黒メッキに変更され、動力もフライホイール付き(M9モーター)になりました。

そして他の製品になかった特長として、ヘッドライトの反射鏡を再現したKMヘッドを売りにしていましたが、結局採用は見送られて発売されました。当時のパンフレットに記載がありますね。

クリックで拡大

その後、KMヘッドを搭載したNゲージ製品は未だ存在しませんが、16番の方では153系や455・475系、DF50などに採用されています。

 

2020年発売 3代目製品 (#9001、#89379)

クリックで拡大

153系で採用された新機軸が盛り込まれた3代目は2代目から大きくアップデートされています。

3代目のヘッドライトはKMヘッドとは異なる構造により消灯時に黒く見えない作りになっています。

 

この構造は特許も取得していました。レンズ部を別パーツ化することで屈折率の違いによる反射が得られ、レンズパーツに光拡散材を配合することで均一な発光面を得られることが特徴のようです。

スカートのジャンパ栓やケーブルが選択式となり、配管付き小型TNカプラー採用されました、このあたりは153系から採用されている新基準になります。

その点では165系の3代目より宮原電車区に近い仕様です。

ただ連結面側のカプラーが配管無しだったり、ドアレールの印刷が入っていなかったりするので過渡期の仕様とも言えるかもしれません。このあたりは先日発売された475系北陸本線・新塗装ではアップデートされています。

 

ここからは比較しながら見てみます

左:初代 右:2代目

クリックで拡大

2代目はヘッドライトとテールライトのリムが別パーツ化されました。この別パーツのリムは初代より厚みがあり、テールライトはボディとの隙間も気になります。クリーム色は少し濃くなりました。

初代では省略されていた前面種別幕のHゴムに印刷が入り、印刷済みのパーツになったことは良いポイントだと思います。

 

左:2代目 右:3代目

クリックで拡大

3代目ではライトの形状が見直されてシャープになり、テールライトは一体成型に戻りました。列車番号表示器も新しく追加され、シールが付属しています。

小形TNカプラーによりスカートの厚みもしっかり再現されています。

 

左:初代 右:3代目

クリックで拡大

こうして比べてみると初代製品は模型的な仕様の古さはあるものの、前頭部の印象把握はとても良いと感じます。約20年前の製品とは言え流石ハイグレードといった所でしょうか

 

続いて下回りへ

2代目から遮光ケースが小型化されたため、シートの切り欠き部とライトスイッチが変更されています。

また、3代目からは成型色が青色となりATS車上子パーツが取付対応になりました。

遮光ケースや付属パーツについては165系後編も合わせて参照下さい。

 

クハ455の床板は2代目まではクハ169の流用でしたが、3代目からはクハ165と共通になりました。ただし水タンクは別パーツ化されているためクハ165とは異なる丸形のタンクが装着されています。

クリックで拡大

実車の床下には詳しくないのですがクハ169に近い車両も少数ながら存在していたようです。

でなければ初代と2代目もクハ165の流用にしているはずですもんね

 

ブログ村に参加しています

↓   ↓   ↓

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ

 

以下、余談

3代目からアップデートされた475系北陸本線・新塗装を交えてみます。

クリックで拡大

本文中でも述べた通り、475系は連結面側の配管付きTNカプラーの採用やドアレールの印刷などのアップデートがなされています。ヘッドライトレンズも165・167系宮原電車区から採用された新形状の独立タイプになり、より反射鏡らしさが出るようになりました。

クリックで拡大

3代目のクモハ(写真右)に新レンズを装着してみました。無加工で交換できます。

個人的には国鉄仕様のレンズもライト径が大きく見え、均一に光るため嫌いじゃないです。

クリックで拡大

475系はテールライトが別パーツ化されていました。

北陸色や国鉄仕様の2代目と同じパーツかと思いきやこちらも新規品のようです。

2代目のボディに嵌めてみると分かりますが、リムのテーパが無くなっているためボディとの隙間が大きくてグラグラします。ただリムの先端部は太くなりましたね。肉眼では大差ありませんが、、

クモハ475の床下は新規製作されました。国鉄仕様の時に作らなかったのが惜しい…

フラットな床板に機器が再現されたパーツを取り付ける最近の仕様です。

クリックで拡大

この床下に角型の水タンクを付けると主抵抗器と干渉するので注意です。

475系北陸本線・新塗装についても今回の製品が3代目なのですが、違いは国鉄仕様に準じますので多少の参考にはなるかと思います。

おわり

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする