続・近況報告（２）

消えかけの街灯の下、あいつはそこにいた。
人通りもまばらな夜のさびしさを纏い身を縮めるようにして
あいつは俺を待っていた。

一夜の過ち
それは、ブランデー入りの最高級チョコレート
舌の上に広がるまったりとした甘みに歓喜し
鼻腔をくすぐるブランデーの香りに酔いしれる。
しかし、最後に待っているのは
カカオのビターな存在


フッ

たとえ、気持ちがとろみの付いた鍋のように煮え返ろうとも
何も言わずに抱き寄せてやるのが
オトコの美学

だが何も聞かないと決めた手前
かっこ悪くて何も聞けんぞ
いかん、めっさ もぞもぞする
こういうときは妄想をたぎらすのに限る。




・・・




ありがとう
○○刑事

ブリッジ封鎖後の青島刑事バリの勢いで銀幕から姿を消すアンタは
まさに刑事の鏡。

そして、きっと今頃は





マスター　「今日は何かあったんですか」
刑事　　　「・・・」

傾けたグラスの氷がカランと音を立てる

刑事　　　「なぁ、マスター。」

マスターはコップを拭く手を止めて、刑事を見る

刑事　　　「いや、なんでもない。
　　　　　　マスター、今日は俺のおごりだ。あんたも一杯やってくれ」

柔らかな時間が流れる

二人　　　「乾杯」






フッ
あんたの気持ち、確かに受け取った
だが、礼は言わないぜ
俺もすっかり気分はちょっとダンディなちょい悪オヤジ。
今晩は白のバスローブに赤ワインで決まりだな

そして俺は
愛車二台をはべらし
家路につくのであった




そっち