【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

事業主貸勘定と事業主借勘定を相殺する

2012-03-30 17:00:00 | 所得税の確定申告
事業主貸勘定や事業主借勘定があまりにも多い場合、貸借対照表が異様な状態になります。「資産の8割」が事業主貸勘定というケースも実際にあります。

両勘定科目が多額に生じる原因としては次があります。

★事業用資金に私用の資金が混入している

事業外の収入が多額に事業用預金口座に入金された(例えば、満期保険金を事業用預金口座で受け取った)場合には、事業主借勘定が多額に生じます。この場合には、増加した事業主借勘定相当額を速やかに事業用資金から引き出しておけば事業主借勘定も消えます(事業主借勘定を借方に計上する)。

事業外の支出を多額に行った(例えば、私用の自動車を事業用資金から購入した)場合には、事業主貸勘定が多額に生じます。なお、この資金源が事業主借勘定である場合には両勘定科目を相殺してもよいと思います。

★原因が「どんぶり勘定」である場合には資金管理の見直しを!

事業主貸勘定と事業主借勘定が多額に生じる原因が、どんぶり勘定、つまり、事業用と私用の資金を明確に区別していないことである場合があります。例えば、事業用預金口座と私用預金口座を兼用している場合です。そうであるならば資金管理の方法を見直す必要があります。