お誕生日といえばやっぱりケーキである。
1歳なので誕生餅も買ったのだが、だからといって"ケーキ無し"というワケにはいかない。
餅にロウソクを立ててお祝いしても絵にならないのである。
3日前のバアちゃんのお誕生日にはロールケーキのスライスで誤魔化したが、今日はそんなことは無くイチゴの乗ったバースデーケーキを買ってきた。
もちろんプレートには"「みいちゃん」おたんじょうびおめでとう"と入れてもらった。まだ読めないけれど、やっぱり気持ちですから。
1本しかないロウソクだが、火をつけると「みいちゃん」はジッと見ている。
「ひいちゃん」と「ふうちゃん」が"♪ハッピーバースデー「みいちゃん」"と唄うそばで、自分がお祝いされているのか判らないくせに、一緒になって手拍子をする。
お姉ちゃんと同じことをしたがるなんて生意気になってきた。
ロウソクの火はお姉ちゃん達に吹き消されてしまったが、とっても満足そう。
終わるやいなや、ケーキに手を伸ばす。セレモニーが終われば、食べてもいいことを判っているようだ。
せっかくの生クリームケーキなのだが、実は娘たちには人気が無い。
甘すぎるのが嫌なのか、セレモニーが終われば上に乗ったイチゴを口に入れると、みんなケーキから離れていってしまう。
今回は時期外れのイチゴが美味しくはないらしく、イチゴさえ残ってしまった。
お姉ちゃんの真似をしてイチゴを頬張った「みいちゃん」もこの表情。
酸っぱいのかな? マズイのかな?
結局、大人達が頑張って食べ進めるしかない結果に…。
まあ、予想はしていたけれど。
1歳児はまだ"あれが欲しい"、"これを買って"などと言わないので、プレゼントは特に無し。
餅とケーキがあって、バナナとドラゴンフルーツが届いて、1歳記念の写真を泣きべそかきながら撮れば、お祝いとしては充分過ぎるほど。
いろいろあった「みいちゃん」の1歳の誕生日。
長い一日でありました。
ママもお疲れ様。
と、いってもこれから3人をお風呂に入れなければ…。
『お~い、"ポチャ"入るよ~』
おやおや、呼んでも誰も来やしない。
やれやれ……。
(おしまい)