私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

龍山寺・西門界隈を歩く

2005年02月11日 | 台湾
翌朝早朝、 MRT で龍山寺に赴きました。たたずまいは中国風、しかも戦前の雰囲気です。
よく観察すると、神仏混交様式で、台湾の人々の宗教感を見る思いがしました。早い時間でしたので、昼間の観光名所ではなく、地元の方の身近な信仰をかいま見ることができたのも幸いでした。見よう見真似で台湾流の参拝をし、お寺を後にしました。

西門町も春節の早朝とあって閑散としています。龍山寺からぶらぶら歩いて店に入り、パパイヤとミルクのミックスのようなジュースで喉を潤しました。しかし店内の BGM が平井謙で思わず吹き出しそうになりました。時間が時間でしたので、噂に聞く「狂信的日本信者の青少年」は見かけませんでしたが、 MRT の駅付近は、さながら渋谷のセンター街入り口のようです。

台湾総統府は、日本統治時代の象徴とも言うべき建造物ですが、バロック様式の大変立派な建物で、周囲の道も広いのに驚きました。正面は皇居に向かって建てられているそうです。
ここで日本人の歴代台湾総督、蒋介石総統、蒋経国総統、そして李登輝前総統から現在の陳総統と、日本人、中国人、台湾人が執務しました。大日本帝国台湾総督府の時代から、この建造物は台湾の複雑かつ数奇な歴史を見つめてきたかと思うと、感慨深い思いがいたします。総統府における新たな歴史が、台湾にとって望ましいものであることを願わずにはいられません。

二、二八和平公園は、のどかなたたずまいで、ベンチに座って太極拳をしている人々の姿を眺めていると、歴史の悲劇の舞台であったとは信じがたい思いがしました。中国風の建物もあり、その背後に新光摩天楼展望台がそびえている構図が何とも面白かったです。
先日、台湾の新しい歴史の教科書から二二八事件のことが削除されているとの報道を何かで目にしましたが、とても遺憾なことです。過去の事実を直視したうえで、その反省の下に未来を展望していかねば、真に「和平」したことにはならないのではないでしょうか。この事件を隠すことが、どういう人たちにとって都合がよいかは容易に想像がつきますが、それは台湾の民主化という流れに対し、時計のねじを逆に巻くような行為と言わざるを得ません。

※写真・・・・総統府

写真撮影には許可なのかもしれません。週に何度かは内部見学もできるようです。

最新の画像もっと見る