私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

台北のドイツ・フェスティバル

2006年11月25日 | 台湾
台北市内の観光スポットとして(悪)名高い中正祈念堂ですが、祈念堂に向かって左側に國家音樂廳、右側には國家戲劇院があります。何れも圓山大飯店と同じノリの中国宮殿風な造りなのですが、短期間の旅行でここに立ち寄る機会は滅多になかろうという訳で、チョン・ミョンフン指揮シュターツカペレ・ドレスデンの演奏会と今回は日程を合わせて訪問(要はヲタ活動が台湾に飛び火しただけ・・・・)してみました。

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11月14日:<ブラームスの夕べ>
・交響曲第1番ハ短調作品68
・交響曲第4番ホ短調作品98

11月15日:<ベートーヴェンの夕べ>
・交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
・交響曲第5番ハ短調作品67「運命」

主催:國立中正文化中心(National Chiang Kai-shek Cultural Center)
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ドイツ音楽の真髄とも言うべき演目で、MRT中正祈念堂の地下通路には「ドイツ・フェスティバル」のトリを飾る公演を告知する立派なパネルが飾られていた(写真)のですが、ベートーヴェンの第五交響曲に「命運」というサブタイトルが付けられていた(写真)のはヲタ的に目を見張りました。「運命」のサブタイトルを付けるのは日本だけだと認識していましたが、これも日本統治の名残なのでしょうか・・・・

中正祈念公園自体無駄に広い空間ですが、 國家音樂廳のホワイエ(写真)もゆったりとした造りで、パイプオルガンも備えられた客席は二千席程のキャパだった(開演前であっても何故かホール内は撮影禁止)でしょうか。敷地が広いからといってNHKホールみたいな馬鹿デカイ造りにしなかったのは民主化前の台湾にしてみたら卓見であります。
・演奏中に携帯電話を鳴らす観客がいそうだ。
・演奏中の静寂さはあまり期待できなさそうだ。
・開演前に「新国民弁当」を猛烈な勢いで食っているオサンを見かけそうだ。
・・・・開演前はこんな予想をしていたのですが、いざ演奏会が始まってみると水を打ったような静寂さで、一曲目の〝ブラ1〟から盛大なブラボーが飛び交い、大変な盛り上がりでした。(携帯に関しては日本と同じく開演中は妨害措置が講じられていました)
日本を訪問する外国の演奏家は異口同音に「日本ほど静粛に聴いてくれる国はない」といった感想を抱くようです(合衆国はガサガサと実にお行儀が悪い・・・・)が、音楽に浸っている間は自身が〝アウェー〟にいるとは思えず、台湾の聴衆の熱狂ぶりにはステージ上の楽団員も満面の笑みを浮かべていました。クラヲタと鉄ヲタの性向は日本と台湾で似通っているようです。

そう言えば、帝王カラヤンが永年君臨したベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を辞任するきっかけの一つとなったのが、台湾公演を巡るスキャンダル(側近のマネージメントが84年の台湾公演の条件に法外なギャラを要求した一件)でしたな・・・・

〔備忘録〕音楽や演劇の公演のチケットは→<兩廳院售票網>

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3 コメント

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一期一会ならぬ一期一「食」? (宜蘭人)
2006-11-25 15:49:08
>・演奏中に携帯電話を鳴らす観客がいそうだ。
>・演奏中の静寂さはあまり期待できなさそうだ。
>・開演前に「新国民弁当」を猛烈な勢いで食っているオサンを見かけそうだ。

中正記念堂の公園の端で「この一食に人生すべてを賭けた乾坤一擲の昼食勝負!」という風情で弁当を食っているオサンは結構居ますがw
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Unknown (yosiaki)
2006-11-25 22:21:39
クラシックは中学の頃団体で聴きに行っただけですが、途中で寝てしまいましたw
生活にそこそこゆとりがある国でないと音楽を楽しむ機会も少ないんでしょうね。

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yosiaki様 (tsubamerailstar)
2006-11-26 02:14:30
>生活にそこそこゆとりがある国でないと音楽を楽しむ機会も少ないんでしょうね。

旧ソ連時代にレニングラード・フィルという最強のオケがあったんですが、定期会員権何て党の幹部以外買えないという状況でした。
今回シュターツカペレ・ドレスデンは日本・韓国・台湾・中国と四カ国を回っているんですが、中国何かは似たような状況ではないかなぁ。台北は私の前の席でもフツーのカップルでしたので客層的には日本と変わらない感じでしたね。

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