私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

自民党武部幹事長、中国国民党主席を牽制?

2006年07月12日 | 台湾

「00年に民進党に政権を譲って以来、日本政界とのパイプが急速に細くなっているとの危機感が国民党には強い」(朝日)のだそうで、来日した【反日】馬英九・中国国民党主席は真っ先に自民党本部を訪問し、武部幹事長や森・前首相、福田・前官房長官らと会談を行ったのだそうです。
自民党は「対立点があるからといって会談を拒否するのはフェアではない」と中国や韓国に対して言っている訳ですし、梅雨の最中でお足元が悪いどころか、北朝鮮のミサイルが飛び交う中をご足労いただいたわけですから、下にも置かないもてなしだったのでしょうか・・・・

◆KMT leader begins Japan tour(Taiwan News Online)
◆KMT Chairman Ma leaves for six-day Japan speaking tour(Taipei Times)
◆台湾・国民党主席が来日、武部幹事長らと面会(朝日)
◆台湾・国民党の馬主席「日米の北制裁支持」 中台統一は非現実的(産経)
◆台湾・国民党主席が森前首相と会談 政治 (読売)

<The leader of Taiwan's main opposition party set off yesterday on a trip to Japan where he was likely to face hard questions about his stance on Taiwan's defense planning and his past history of anti-Japanese activism.Kuomintang leader Ma Ying-jeou (馬英九) makes the trip after recent visits to Europe and the United States - forays meant to buttress his credentials as a sober, responsible leader ahead of the 2008 presidential elections he is virtually certain to contest as the strong favorite.>
(台湾の最大野党の党首が昨日訪日の途についたが、日本では彼自身の台湾防衛に対するスタンスと、これまでの反日活動に対する厳しい質問に直面するものと思われる。国民党党首である馬英九氏の外遊は、先頃の欧州、米国訪問に続くもので、誠実で信頼の置ける党首としての信任を得るとともに、08年の総統選の有力候補としての立場を固める狙いがある)

台湾英字紙によると、日本側は馬氏の(1)尖閣諸島絡みでの【反日】強硬姿勢、(2)防衛予算の執行に対するKMTの執拗な妨害活動(KMTは「親中傾向」を持ち、台湾の〝抵抗勢力〟と映っているらしい)、に対する懸念を抱いており、今回の訪日で馬氏はそうした懸念を払拭する必要があると指摘しています。
訪米時と同じく「外交上の儀礼」で、要人との会談内容等は断片的にしか判らない(今はそれどころではないということもあるのでしょうが・・・・)のですが、『国民党が08年に政権復帰すれば、中台関係で(1)「1つの中国」の原則に基づく当局間対話の再開(2)30―50年間の平和協定の締結(3)直行便航空路開設など経済交流の推進――などを実行する』(日経)といった件は訪米時と全く同じ見解を述べているようです。

<Meanwhile, Ma said that he was not worried that he might be viewed as "pro-China" by some Japanese, claiming that Japan is more "pro-China" than Taiwan and that in these fast-changing times, no country could afford not to engage with China.>
(一方、一部の日本人から「親中派」であると見られていることに対して馬氏は、日本の方が台湾より「親中」であり、変化の激しい昨今にあっては、如何なる国も中国への関与を避けて通るわけにはいかないと述べ、そうした日本側の見方は気にしていないと述べた)


「KMTと日本との相互理解を深める」という点で敢えて特徴的なところを挙げれば、『中国の経済成長が日台双方に「挑戦や脅威となっている」と指摘。対処するには日本企業が単独で中国進出するだけでなく、「言語や習慣に通じている台湾企業と協力する利点を理解してほしい」と述べた』(日経)という発言でしょうか。要は日台合弁型対中投資を推進して〝大陸反攻〟しようと言いたいのでしょうが、馬氏自身は中国(経済)の今後に関する見通しや、先頃三菱東京UFJが受けた行政処分(日経)のような対中投資リスクに対する日台双方の企業のリスク許容度等に関してはどう考えているのでしょうね・・・・

党本部で馬主席と会談した自民党の武部幹事長は、 「日米中(の関係)は正三角形との意見があるが、価値観を共有する日米関係がより重要だ」(毎日)と述べたそうですが、これは単なる小沢発言の批判なのか、それとも馬氏に対する牽制か・・・・
先に帰国した王金平・立法院長も安倍晋三内閣官房長官、麻生太郎外務大臣、中川昭一農林水産大臣、小池百合子環境大臣ら閣僚のほか、元防衛庁長官の玉沢徳一郎、石原慎太郎東京都知事らと会談(なる台NEWS) したようですが、自民党要人らの反応はどうだったのでしょうね。まぁ、わざわざ訪日して表敬訪問した訳ですし、このところの動向もふまえると、少なくとも某半島の与党よりは遙かに話せる余地があると思ったのかもしれません。

◆馬英九・国民党主席、関西訪問を中止(産経)

 ――「台風4号の接近で、台北市長としての対応が必要」という理由で馬主席は京都・大阪訪問をキャンセルして明日帰国するのだそうですが、クラシック音楽ヲタク的には90年のバーンスタイン最後の来日と公演(?)日程、宿泊先、キャンセルのタイミングが全く同じで少々驚きました。(16年前の今日は終演後に新宿西口のセンチュリー・ハイアットにサインを貰いに行きましたが、あれが最期だったなぁ・・・・)
『West Side Story』と中国国民党党首では知名度は比較にならず、ほとんどの日本人はKMT要人の訪日など注目していなかったのではないかと思いますが、一部のそれっぽい筋が馬氏の行く先で抗議行動(なる台NEWS)を行っていたようですから、気分が悪くなった面もあったのでしょうか・・・・

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