私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

日本に謝罪と賠償を要求する:馬英九代表

2008年06月13日 | 台湾

蕭萬長副代表は尖閣の領有権論争は棚上げにしたい意向を表明(記事)していましたが、「台湾の漁船が拿捕されるような事態が発生すると馬英九次期代表は黙っていられないだろう」という懸念は図に当たりましたな。馬英九台湾地区代表以下、あまり頭が宜しくない連中が多いように見受けられますが、(1)尖閣諸島の主権問題、(2)今回の接触事故の事実関係、(3)政府批判、をゴチャゴチャに喚いても、(馬英九なんぞがトップなだけに)「今後の日台関係にも影響を与えそうだ」(産経)という結果しか生まない気がするんですけどね・・・・

◆馬英九総統が尖閣の領有権主張 船舶衝突、沈没めぐり(産経)
◆漁船沈没で日本への抗議高まる=知事が軍艦派遣要求-台湾(時事)
◆Taiwan presses sovereignty over disputed island chain(AP)
◆Japan releases thirteen rescued fishermen after boat collision(Taiwan News)
◆尖閣事故:11管発表と食い違い 台湾・遊漁船衝突事故(琉球新報)
◆台湾側海保が領海侵犯 台湾遊漁船沈没事故後「現場確認」として4回(八重山毎日)

<In a press conference held in the Legislative Yuan yesterday, KMT Legislator Lee Ching-hua (李慶華) also urged the government to assert Taiwan's sovereignty over the Tiaoyutais. "Tiaoyutais, which are believed to have rich reserves of oil and natural gas, are under the jurisdiction of northeastern Taiwan's Yilan County," said Lee. The government therefore, needs to stand strong to protect Taiwan's rights in the area, which includes offering protection to fishing boats in the disputed waters, he noted.>
(昨日立法院で開かれた記者会見で、KMTの李慶華立法委員は政府に対し、魚釣台諸島に対する台湾の主権を主張するよう迫った。「魚釣台諸島(石油と天然ガスが豊富に蓄えられていると思われる)は、台湾北東部の宜蘭県の管轄下にあります。したがって、政府はこの地域における台湾の主権を護るべく強硬であらねばなりませんし、係争水域における漁船の保護も同様です」と氏は注意した)

 (石垣市八重山博物館所蔵)

(1)に関し、『池田代表は「尖閣が日本の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いがない」と反論、台湾側の主張に「領有権に関して解決すべき問題は存在せず、要求は受け入れられない」と抗議した』(産経)のは適切な行動でした。3年ほど前に「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島内和洋島」と記されたROC長崎総領事の手による感謝状が発見されて話題となりましたが、台北はこの「動かぬ証拠」を目にしたことあるのでしょうかね?(台湾・澎湖の法的地位は「未定」ですが、一応ROCの実効支配下にあるわけですから・・・・)

<Dozens of protesters including the captain's wife rallied outside Tokyo's de facto embassy in Taipei, holding placards reading "shameless Japan, hegemonist Japan" as they called on it to apologise, compensate and release the crew members. "Japan should not trivialise this matter... as it involves sovereignty issues. We urge Japan to admit its mistake and immediate release the crew," said Taipei County magistrate Chou Hsi-wei while lodging his protest.>
(漁船の船長の妻を含む数十人が日本政府の事実上の大使館の外に集結し、「日本は恥知らず、覇権主義者の日本」と記されたプラカードを掲げ、事件に対する謝罪と賠償、乗組員の解放を要求する抗議活動を行った。「日本は、この問題を些細なものと捉えるべきではありません...主権問題も絡んでいるからです。我々は、日本が過ちを認め、乗組員を即時釈放するよう主張します」と、周錫瑋台北県知事が抗議の傍ら述べた)

「蛇行(ジグザグ航行)だったかどうかはGPSのデータを見れば、はっきりとしたことが分かるはずだ」(毎日)
と乗組員側は抗弁しているようですから、その辺の事実関係は速やかに解明すべきでしょう。接触行為に関して万が一日本側に責があるとすれば、「遺憾の意」を表する余地はあろうかとも思います。(海保側は画像や映像を撮影しているでしょうけど)ただ、日本の領海内に侵入したという事実だけは揺るぎようがないわけで、この点での譲歩は絶対に有り得ないという点を台北側はしかと認識しておくべきです。
外交部のように「遺憾の意」を表するのは常識的な反応ですが、事実関係の解明前に、県知事や立法院の連中が軍艦を出せと息巻き(微妙な海域に海洋警察でなく、軍艦出して恫喝するのは中国以外に例がないと言っておこう)──あまつさえ馬英九台湾地区代表率いる「総統府」までもが謝罪や賠償を叫ぶ──馬政権が主権問題で強硬に出れば(主権を主張する行為自体は言論の自由ですが)、日本側は硬化し漁業交渉の再開の目が遠のくのは間違いありません。折しも「主権問題を棚上げに、実利(実務)関係の進展を目指す」という方針の下に中台の窓口が10年来の会談を行っているようですが、それと同じ話だと気づかないかね?

ROC外交部、交流協会の双方が衝突回避に腐心する動きを見せていたのがせめてもの救いですが、「不承認〝中国〟との実務関係の維持」は吉田内閣以来の難題だなと改めて思います。海巡署の巡視艇の領海侵犯の件もありますし、台北側が矛を収めないようであれば深刻な外交問題と化す可能性は否定できませんね。これ以上強硬に出るようであれば、「遺憾ながら日米安全保障条約の実効性の試金石」という私自身の見解は3年前と変わりません。

   



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2 コメント

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Unknown (ピア)
2008-06-14 11:40:06
こんにちわ。

>この証拠を見たことがあるのか?
ですよね。
このニュースは産経でしたね。結構大きな記事だったと
記憶していますが。

見たことがあっても見たことがないふりをして
国民にすりよるのでしょうか。

まるで韓国のような・・・
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確かに・・・・ (tsubamerailstar)
2008-06-16 17:52:29
>ピア様

マジで開戦5秒前、か?(汗)
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