私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

台湾とは何ぞや?

2005年02月11日 | 台湾
天津大飯店は 7 割が日本人客だそうで、建物は古いものの整備は行き届いており割安感があります。ロビーには日本の三大紙に日経、日刊スポーツまで用意されています。スタッフ全員が日本語堪能です。チェックインした際に、受け付けの小姐が見た目も言葉も日本人と違わなかったので聞いてみたところ、台湾人でした。
「いやぁ、日本人みたいですねぇ。こんなこと言ったら失礼ですけど … 」
「日本人みたいですね、と言うのは女性にとってホメ言葉何ですよ」
どことなく陰がある C 嬢は奥ゆかしくフフッと笑いました。日本人が全員美人という訳でもないので何だかよく判りませんでしたが、街往く小姐のメイクや髪型、ファッションは「日式」だなぁという気がしました。

士林夜市から戻って腰を下ろすと、この三日間に見聞した様々なことが、走馬灯のようによぎりました。「日式」と断りを入れずとも台湾に溶け込んだ日本の食文化、太魯閣で目にした中国宮殿風の祠、夜市 …
「日本のような、中国のような、夜市や龍山寺の信仰は台湾だなぁ … 淡水にはオランダの城もあるし」
何だか頭が混乱してくるようでしたが、これらが混在しているのが、即ち台湾なのだろうなと思いました。
何れにせよ、台湾と大陸とは明らかに違います。 1943 年のカイロ宣言により戦後中華民国が台湾を接収した訳ですが、これは法的効力を持つ条約ではありませんから、厳密に言えば、追いつめられた蒋介石国府軍が台湾を「不法占拠」していたとも言える訳です。また、サンフランシスコ平和条約では、日本が台湾を放棄する旨は明記されましたが、台湾の帰属先については言及していません。従って、日本が統治を放棄した段階が、台湾の事実上の独立と言えるのではないでしょうか。
それにしても、
「あなたは何人ですか?」
と聞いて、
「私は中華民国人です!」
と答えた人はいないなぁと思いました。
もう、このあたりが実にややこしい!私も 10 年前位まで中華航空は大陸のエアラインだと思っていましたから … 実態としての「中華民国」は虚構の存在であり、もはや「反攻大陸」の時代でもないでしょうから、空中に浮いている蒋介石総統の棺桶を大陸に突っ返して「台湾フォルモサ共和国」といった名前にでも変えてもらえないかなぁと思いました。もっとも、その際は、
「蒋介石の棺桶はいいから、故宮博物院の品々を返せ」
と言われそうですけど …

※写真・・・・228公園から新光摩天楼展望台を望む

ブログ本文にも書きましたが、中々よい構図でした。曇天だったのが残念!

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