台湾テイストな九州を歩く（その三）

三日目は客人が長崎に行ってみたいとの希望でしたが、自身長崎に赴くのは何と小学校の修学旅行以来だったりします。当然地理関係はサッパリ・・・・

　　　　

JR九州の特急「白いかもめ」は、長崎本線の単線区間でも爆走するらしいので、振り子で酔ったりしないかと案じましたが、「ヨーロッパの列車みたいですねぇ」と平気なようでした。ドイツのICE－３を連想する客人は大したものですが、これと同系の列車が「特急タロコ号」として台湾を走っている事実は存じないようで・・・・

＜長崎＞
　　　　

長崎駅前では市長選の選挙テロがあったのも記憶に新しいですね。「長崎新幹線推進」の看板を見て、「さっき乗ってきたのが新幹線じゃなかったんですか？」と客人は驚いていましたが、諫早湾干拓やら新幹線やら、県民の支持を得ていない公共事業が好きな県ですわな・・・・

　　　　

旧香港上海銀行とは「一つの中国」テイストな名称ですが、明治・大正期の上海航路を紹介する展示等は興味深い。パスポート不要で、汽車で東京へ出向くより上海の方が身近だったという時代もあったのですねぇ。長崎ではお盆の墓参りで爆竹を鳴らすようですが、こうした「中華テイスト」もなるほどと思います。

　　　　

大浦天主堂やらグラバー邸やらも20数年ぶり。「何故長崎に坂本竜馬がいるんですか？」という鋭い突っ込みが来ました。

　　　　

孔子廟には中国歴代博物館が併設されていますが、北京の故宮と提携して展示を行っているのはここだけとか。もっとも、お宝のほとんどは国府軍が台北に持っていってしまいましたので、台北の故宮に行ったことある人間には入館料525円は高い！ここの大理石は花蓮のそれを使っているようです。

　　　　

横浜や神戸の規模と比べてこじんまりしている新地中華街はいささか拍子抜けだったようですが、チャンポンにはご満足いただけたようで。

　　　　 (爆心地点）

平和公園は、市電「松山町」下車。修学旅行の際はこの平和祈念像の前で集合写真を撮った記憶がありますが、改めて厳粛な気持ちになりますね。原爆投下という「悲劇」を「祈り」へと昇華させ、その思いを平和祈念像に込めた日本人の精神は崇高だと思います。

＜福岡市＞
　　　　

夜は天神の屋台に寄りましたが、雨降りでしたのでポツポツといった感じです。やおら「タイワンニンですが・・・・」という声が聞こえたので、「タイワンニンって、隣のお客さんはダイワンランかいな？」と聞いてもらったところ、福岡ドームに嵐という団体のコンサートを聴きにいらしているとのこと。一人は日本語検定三級ホルダーで、五回目の訪日だとか。観光名所等を案内しつつ、片言の台語を披露したら結構ウケました。（「変わったヤツがおるなぁ」という感じか？）
博多長浜系トンコツラーメンはあちらの人にはいささか塩辛いでしょう。２割くらいお湯で薄める位でちょうどよいでしょうね。ま、そもそも市場のオサーンが猛烈な勢いで食べられるように細麺で、麺だけをお代わりする「替え玉」も考慮して濃い目の味付けなのでしょうが。

屋台で飛び交う〝国語〟がROCのそれというのも得がたい体験ですが、台湾の客人を屋台にお連れしたら、台湾人観光客と鉢合わせたという面白いヲチでした。