JR東海の松本社長によると、東海道新幹線のグリーン車の需要はバブル期並みに旺盛なのだそうですが、国全体がイケイケだったあの頃(JR東海もCMで遠距離恋愛煽っていましたが)が何だか懐かしいですね。その頃と比べると地域と業種での偏在傾向が見受けられる今日の状況は、〝jobless recovery〟(雇用なき景気回復)という90年代初頭の合衆国とある意味似た側面があるのかもしれません。
◆台湾新幹線10月開通時1日20本 運転士養成間に合わず(FujiSankei Business i)
◆台湾高速鉄道開業当初、一日運行便数20以下か(RTI)
◆台湾新幹線開業時は1日20本か(なる台NEWS)
台湾高速鉄路(THSR)の暫定開業時は、運転士の要員不足により一日あたり20本程度のかなり間引いたダイヤになる見通しのようです。朝夕のみ2本/h、日中は1本/hという間隔での運行になろうかと思いますが、82年の東北新幹線大宮暫定開業時は、盛岡行きの速達系「やまびこ」は4本/日、仙台行きの各停「あおば」は10本/日で、上野発着の在来線特急も数多く残されていました。
運行本数を間引けば運賃収入という「日銭」は減りますが、韓国高速鉄道(KTX)の開業時のように、初日から人身事故や車両故障というトラブルに見舞われては目も当てられません。太平洋戦争末期の特攻隊ではないのですから、「安全を最優先させる」(郭交通相)姿勢に徹するのが肝要でしょう。
暫定開業時は「①台北から高雄県左営までの区間で台中県の烏日駅のみに停車する②台北から左営までの区間で各駅停車する③台北から烏日まで各駅停車する」いう三つのパターンで運行するようですが、最速達系の「のぞみ型」は2本/h運転時のみの設定で、日中は各停の「こだま型」のみということでしょうね。(③の区間折り返し便はおそらく早朝深夜のみの設定)
私自身台南や高雄といった縦貫軸の都市は、願掛けの意味も込めてTHSR開業後に赴こうと思っていた(かなり怪しいと思いますが、今秋の暫定開業は〝on schedule〟ということで予定しておこう)のですが、需要創設効果が新幹線の真骨頂であり、台湾新幹線の開業は台北一極集中という日本発の観光パッケージにも新たな商機となろうかと思います。(日本発の観光の定番は中正祈念堂、故旧博物院、台北101といったところではなかろうかと南部の方に申しましたところ、「それは台湾旅行というより〝チャイナ・タウン〟巡りですね」と苦笑していましたが)
THSRが首尾よく軌道に乗れば、国内線専用の松山機場の扱いも再び俎上に上ってくるかと思いますが、13年に桃園の空港までのアクセス鉄道が整備(記事)されることを考えると、将来的には国内線も桃園に一本化し、松山機場の跡地を再開発する方が得策かもしれません。現在は高雄便のみが桃園で国際線に接続していますが、花蓮や台東へも乗り継げるようになれば、観光誘致の面からも歓迎される向きが多いのではないでしょうか。
そうこうしているうちに、東海道・山陽新幹線では次世代型車両・N700系(讀賣)の営業運転開始が迫ってまいりましたが、この車両から座席での喫煙は不可(喫煙ルームを四箇所設置)となります。JR東日本はJR北海道に続いて新幹線を含む特急列車のほとんどを禁煙とし、JR九州もそれに追随する意向のようです。(台湾新幹線もおそらく全車両禁煙となるものと思われます)
厚生労働省が将来的に男性の喫煙率を38%、女性の喫煙率を10%とする旨の数値目標も発表しましたが、いよいよ日本もパブリックな空間での喫煙に対する包囲網が築かれつつあるようですね。
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>THSRが首尾よく軌道に乗れば、国内線専用の松山機場の扱いも再び俎上に上ってくるかと思いますが、13年に桃園の空港までのアクセス鉄道が整備(記事)されることを考えると、将来的には国内線も桃園に一本化し、松山機場の跡地を再開発する方が得策かもしれません
あくまでも個人的な意見ですが、台北松山空港は首都国内線ターミナル機能ももちろんですが、軍事的にも使用されており(軍の輸送機も常時使用)、有事の際の政府及び軍関係者または物資等(もしくは政府要人の避難?)にとってはかけがえの無い施設でしょう。官邸-圓山飯店-松山空港は地下通路で結ばれているのは周知の話で、蒋介石総統時代も万一中共の侵攻があった場合、政府要人は松山から嘉手納方面に避難するプランがあったそうです(今でもありそうですが)。まあその点では経済効率最優先の日本とはまた事情が違ってくるんでしょう。
もっとも私自身は新光摩天楼展望台から圓山大飯店の掠めてランディングしていく光景と国内線から見る台北上空はかなりのお気に入りです。初めて見た時は直感的に人口密度は日本の二倍くらいあるなと思いました。
MRTが今延伸していると思いますが、今の終点までも私自身は歩いても苦にならなかったです。普段車乗らないからでしょうね。
台北市って土地狭そうだからなぁと思ったのですが、昔みたいに松山機場発着なら言うことないです。CIとBRの羽田復活とバーターで是非。福岡~台北松山だったら最高ですが。(笑)
のぞみ には1度だけ乗ったことがあります。どのくらい速いのかという興味半分でしたが、違いは分りませんでした。
(-_-;
500系のぞみは開業初日に乗りに行った際は加古川渡ったあたりからの加速は流石に速いと思いました。まぁ、そこら辺気にするのはヲタだけかもしれませんが。(爆)
というか私が台湾に来てから新幹線のニューモデルが続々と出たんですよ。
台湾って何でもマンセーみたいな雰囲気がありますが、管理人様は新幹線でも適度に辛口なので面白いです。いつだかの歴史認識問題で調べてみましたが、あまり批判している人がいないので不思議な感じはしました。親中派も親台湾派も極端すぎる感じなのでしょうかね。
事実上その兆しでもあれば96年当時とは様相が違って日本は即「改正周辺事態法」発動ということになろうかと思います。築城、新田原、鹿屋が九州の後方支援拠点ですが、これはあくまでも日米の国益あってのこと。その辺の彼我の温度差と言うのかな、確かにそこら辺はあるかと思いますが台湾の将来的には悪い方向にはいかない気がします。
ん~、辛口を発散したい訳でもなんでもなくあくまで個人的な旅行落書き帳ですもんね。ただ、旅行に行った台湾はまた旅行に行きたいので、yosiaki様も理系で色々忙しいとは思いますが是非学生の自分に宜しかったら行かれてみたらと思います。一泊二日みたいな要件で格安が手に入れば毎月一回でも行けそうな面白いクニなんですけどねぇ。まあ、暇リーマンでも日程がネックですよ。(汗)
>親中派も親台湾派も極端すぎる感じなのでしょうかね。
歴史問題に関しては親台派=自由中国派的な流れが日本の保守層にはあるようですね。「何故台湾なのか?」という点に関しては、私みたいな旅行好き&鉄好きだったらそれでもいいと思いますが、大日本帝国旧領台湾万歳的視点では今後難しいと思いますね。
フツーの近隣の民主主義国家としての協力・交流を深めようという姿勢が当たり前ではないかと思います。