私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

李登輝・前総統訪日

2007年05月31日 | 台湾

坂井泉水さんの突然の訃報を先日耳にしましたが、ZARDといえばポカリスエット=夏という健康的なイメージだっただけに癌で闘病中だったというのには大変驚きました。謹んでご冥福をお祈りしたいと思います。
<享年40歳>だったという件にもある種の感慨を覚えた次第ですが、月単位・年単位で「もうこんな時分か!」と慌てる場面が多い気がする今日この頃、果たせるかな今月も月末になってしまい何かと危機的・・・・

◆Taiwan's Former President Visits Japan(AP)
◆Taiwan's Lee visits Japan despite Beijing protest(Reuters)
◆Lee Teng-hui to visit controversial shrine in Japan(Taipei Times)
◆李前総統の靖国神社参拝、外交部は本人の意思を尊重(台湾週報)

台湾の李登輝・前総統は入梅前のいい時期に訪日されたのではないかと思いますが、前回の訪日以降、北陸の観光資源が現地でもクローズアップされ、チャーター便等での往来が活況を呈した感があります。(石川の加賀屋はその余勢を駆って北投温泉にも進出するのだそうですから・・・・)今回の訪日に伴う<経済効果>を試算したシンクタンクはないでしょうが、「二匹目のドジョウ」候補として、田沢湖・角館といった秋田県の観光資源に注目したいところです。
今回李氏は東北新幹線、秋田新幹線を利用して移動するようですが、そう言えば氏はまだ台湾高速鉄道に乗車していないのではないかと・・・・



<The shrine is vilified by critics at home and abroad as symbolizing the country's militaristic past. Class-A war criminals executed for their role in World War II are enshrined at Yasukuni. >
(靖国神社はかつての日本の軍国主義の象徴であるとして内外で論難の的となっている。第二次世界大戦における戦争犯罪で処刑されたA級戦犯も靖国に祀られている)

<The Yasukuni shrine honors 2.5 million war dead, including colonial subjects who fought for Japan. Visits to the shrine by Japanese leaders have long been a subject of dispute with China and South Korea which view the shrine as a symbol of Japan's militarist past. Most controversially, the Shinto shrine lists the names of 14 top war criminals from World War II.>
(靖国神社は、植民地統治下で日本に従軍した兵士も含む250万人の戦没者を祀っている。日本の指導者による靖国参拝は、同神社をかつての日本軍国主義の象徴と見なす中国や韓国との間で以前から論争となっていた。とりわけ、神道の聖地である同神社が、第二次世界大戦における14人の最高戦争犯罪人を祀っている点が問題視されてきた)

昨日の東京発外電でも、李氏の靖国参拝の意向を報じていたようですが、氏が訪日の途上、成田に向かう機内で言及したのは、内外の反応を「事前に」うかがう意図があったのでしょう。安倍首相や官邸筋は中国への牽制もにじませるコメントを発し、台北側もそれをトレースしている印象を受けますが、何と言っても李氏は<戦没者の遺族>という立場ですので、その意向を最大限尊重するのは当然のことであると思います。当時の日本のために犠牲となった台湾人や朝鮮人の戦没者に対しても思いをはせ、改めて哀悼の念を表したいものです。

もっとも、「東京に来て、60年以上も会っていない兄に会いに行かないのは、人情としても、弟としても、忍びないことです」という李氏の純粋な思いがきちんと伝わるかどうか、という点に関しては、残念ながら過大な期待は出来ないように思います。先刻ネットで眺めていた台湾のETTVで、「李氏の兄の位牌は新竹県にある」といった趣旨のテロップが目に留まった(キャプチャー失敗!)のですが、そもそも「靖国に祀られている兄に会いに行く」という行為そのものが理解しがたいものなのかもしれません。
台湾では<歴史認識>と絡めて李氏の親日的性向を批判する勢力も存在しますし、「兄の位牌は新竹にあるにも関わらず、李氏は先の大戦に於ける〝A級戦犯〟も合祀されている曰くつきの場所を参拝した・・・・」といった論難が沸騰しなければいい(ネットで眺めた限りでは、TV等での扱いはさほどでもない印象)のですが・・・・



そういえば、安倍首相が李氏の宿泊先(虎ノ門のオークラですね)に「身を現した」?・・・・〝ニアミス〟といったニュアンスで実際に会ったりはしていないのでしょうが、道中の面白いハプニング等にも期待しつつ、今回の李氏の訪日が充実した日程となるよう心から祈念したいと思います。

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1 コメント

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Unknown (宜蘭人)
2007-06-02 08:35:22
そういえば、案の定あの外省系原住民枠女性議員が各局で「李登輝は歴史の罪人になりたいのか?’などとコメント出してましたね。まあ「兄を想う心情には理解できる」とした台聯議員とのバランスをとったんでしょうが。。。
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