法面に刈り残してある草は「月見草」
5月に「崩れた畦畔、その後」を記したが、今日復旧された畦畔の草を刈った。最近草を刈りながら思うのは、45゜傾斜の法面は急すぎるということ。もちろん高低差が2メール以内なら良いが、その差が2メートル以上になって、法面に足を置かないと「刈れない」という畦畔では、45゜勾配はきつい。では40゜なら良いかというと、そうでもなく、歳をとると35゜は必要だ。「崩れた畦畔」は法尻にフトン籠が積まれたため、以前より法勾配が緩くなったが、それでも40゜ほどある。写真のようにフトン籠の上にまだ2メートル以上の差があるため、法面に足を踏ん張らないと草は刈れない。
ところで、「崩れた畦畔」は写真に写っている範囲、すべてが崩れた。もうずいぶん前のこと。一度建設業者が入って復旧したものの、二つの田んぼ(段差がある二つの田)に渡って復旧した畦畔のうち、上側の30メートルを越える畦畔がすぐに崩れた。業者に言わせると、左端のあたりに湧水があったため、と言うが、そこだけ崩れればまだしも、全体の8割がた再び崩れたから、それだけの要因ではない。それも復旧して、まだ竣工検査が終わらないうちに崩れた。二度目の復旧まで数年を要した。その背景は国の補助金をいただいているのでここには記さないが、両者の工事はまったく異なる。左側8割ほどの法面がきれいな部分は、人が法面に足を踏ん張っても40゜ほどの傾斜があるので「滑る」。なかなか足を踏ん張れないのである。したがってスパイク付きの長靴でないと法面に立つのは難しい(スパイク付きでも滑る)。ところが右端の2割ほどの畦畔は、写真でもわかるように、法面がボコボコしている。踏ん張ると法面が凹むのである。こちら側は法面がまるで締め固めてないような状態で、そこには丈の長い草がよく生える。しかし、左側から8割ほどの法面は、よく締め固まっているせいか、草がなかなか生えてこないのである。草が生えてきた方が法面が安定することは事実だが、転圧不足も困ったもの。締め固まった左側8割法面に草が生えない理由は、表面に砂っぽい土が締め固まっているため。こちらも雨によって表面が流出しそうで、「また崩れるのでは…」という印象は拭えないが、竣工後1年は経過した。とはいえ、まだここの田んぼに水を貯めたことはない。補助金をいただいて復旧したのに、耕作しないのでは効用を発揮していない、ということになるが、それ背景にもいろいろある。何より、「崩れた畦畔、その後」で触れたように、復旧したことによって田んぼの面に凹凸ができてしまい、加えて石だらけということもあって、事実上耕作できる環境に戻すため「作業中」といったところである。
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