=HITORIGOTO=旅するココロ

 金沢→能登→東京…暮らしでのこと

窯焼きピザin井波の家

2006-06-05 | 建築・まちづくり
 美味しいことと、楽しいことには、ことのほか目がない。
 カイニョイズム研究会で、実験的にやっている窯焼きピザも、GWに続いてこれで2度目となった。(その前に、去年夏のフォカッチャの窯焼きもあったっけなー)
 思えば、新年早々、初詣帰りにこっそり見に行った「井波の家」。段々となった田んぼとカイニョに守られた家々が、ぽつぽつと広がる風景が最高なのよーと、一同絶賛。しかーし、たどり着いたら、一面の雪景色。視界は真っ白だし、あまりの雪にお宅に近寄ることすらできません。
 きっとこんな風景なんだろうなぁと想像だけして、この日を待っておりました。
 そして、梅雨入り前のこの日、目の前にひろがった景色は、それはそれは気持ちのいいものでした。しかし、この「井波の家」で、ピザを焼かせていただくまで、研究会の皆さん、そして仲介いただいた方などなどのただならぬ御尽力があったりなんかします。でも、最終的には、熱意?で御理解いただいて、「窯焼きピザin井波の家」が実現したのでした。感謝ー
 さて、早朝、砺波に向けて出発。
 金岡ちゃんちで、金沢からの助っ人まなちゃんと、生地をこねる。(力仕事はほとんどまなちゃんっと…ぐーたらまるこぶり発揮…笑)その間、金岡ちゃんは、高多くんちへ行って、野村くんも加わって、窯の設営を。金岡ちゃん母は、スーパーへ、われらのピザに欠かせないバジルとルッコラを買いに走る!(そんな状況でも、しっかりお手製チョコムースと、二三味珈琲を頂く私たち…これも美味でしたー)
 あっという間に、お昼が近付き、「井波の家」にいざ出発!
 14時すぎに富山へ戻ると言う井波の家の持ち主であるご夫妻のために、とにかくピザを焼くが、窯が十分あったまっていないため、思いのほか、時間がかかる。しかも、生地発酵も不十分。それでも、GWの生焼けピザよりは、ずいぶんよくなっていて、一枚一枚焼くごとに美味しくなっていく感じ。
 薄ーくのばしていたピザを、パンピザっぽくしてみたのも良かったし、具もトマト、アスパラ、ドライトマト、タマネギ、ガーリックと、シンプルなものだからこそ、とにかく美味しい。
 南砺市の沖田さんも加わって、なんだかなんだかいい感じ。
 空があって、窯(火)があって、ピザが焼けて、ただそれだけのことを皆でやって、心がからっぽになる。ほんとは、みんなひとりひとり何かを抱えていることもあるのだろうけれど、こうやってこんなことをしていると、心の底から楽しくって、なんとかなるさーというか、忘れてしまう…笑。「またやろう」「今度は誰んちで?」
 後片付けレンガを冷やして、車にしまって、こんなにめんどくさいのに、みんなにこにこしている。
 太陽も傾きかけた頃、井波の家を去った。「おつかれさまー」
 仕事つながりでも、学校つながりでもない、不思議とつながった仲間たちと、美味しいものをつくって食べる。とてもシンプルでこの上ない「遊び」だと思う。
 1年前には、カイニョのカの字も知らなかった私が、カイニョを通じてつながった仲間たちと、こんなふうな時間を過ごしているなんて、思ってもなかった。
 不思議なことに、窯でピザを焼いていると、みんな気持ちが真っ裸。かっこもつけないけれど、それぞれとても輝いているとさえ思う。
 私にとっては、最高の「遊び」かなぁとすら思う。温泉に行ったり、踊ったりするのとは、またちょいと違う、暮らしのなかにあって然るべき「遊び」…この楽しさを知ったら、もう、他にはなにも要らないやって思ってしまう。
 心地よく暮らすことって、何も特別なことじゃない。窯焼きピザで、それぞれが感じることのひとつに、こういうこともあるのかな。(20060605)