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=HITORIGOTO=旅するココロ

 金沢→能登→東京…暮らしでのこと

きものと踊りと姿勢と…

2006-09-17 | バリ舞踊
 鶴見和子著「きもの自在」という本。
 「きものは心身をすこやかにする」のなかで書かれていたこと。
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 きものと踊りとはきりはなすことができない。(中略)二代目徳太郎師は、踊りが上手になると、「胸がすうっと開く」といわれる。たしかに、胸が開くと、かたちがよくなる。それにはどうすればいいか、体で納得するよりしかたがない。
 尾てい骨をきゅっと立てると、背骨がすっと伸びる。そして、なるべく左右の肩甲骨が背中で背骨にむかって近づくようにして、両肩を下げる。そうするとおのずから胸が開く。
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 ここまで読んで、「あーーーー」と思った。
 これっていつも、バリ舞踊の時に言われていることと同じだ…と。
 で、この文章は、こう続いている。
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 しかし、こういう姿勢を保つことができるのは、気がたしかな時にかぎる。疲れていたり、気がめいったり、ぼんやりしている時は、腰がまがって、前かがみになってしまう。そうすると、どんなに立派な気持ちを着ても美しくみえない。逆に、気をたしかに保っている時は、体にも力がみなぎって、洗いざらしの浴衣を着ていても、さわやかに見える。
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 はあぁぁー。そうなんです。
 バリ舞踊のお稽古のとき、サロンを巻いて、ウエストにステップレスという太いゴムベルトを締める。それは、なんだか着物に帯をつけたときの感覚にとても近いと思っていた。
 平面の布を巻き、肚をおさえる感覚とでもいうのだろうか、それが、湿気の多い日本やアジアの地域では、身体を開放しつつ、守っているのだと、気づいた。
 衣はもちろんのこと、食でも、住まいでも、その土地に合ったものが、最終的には残っているのですね。その残ってきたものの本質をとらえ、今の自分の暮らしと照らし、取捨選択していくのが、今を生きる私たちに出来ることなのだろう。(20060917)

バリ舞踊練習日誌060902

2006-09-04 | バリ舞踊
 七尾~小松まで向かう車から見える大きな空に描かれる雲が、どこか秋を思わせます。
 その日のレッスンは、畳の部屋でした…。障子を通しての光が薄暗くて、今にも昼寝したくなる感じ…
 三週続けての今日は、メンバーも少なく…。
 ストレッチをしながら、新メンバー募集の話も…。(もし、こちらをお読みで、参加してみよっかなーという方いらっしゃったら、ご連絡くださいー…メールご存知ない方は、HP旅するココロのトップにまわってもらって■Mail to meをクリックしてみてくださーい…←すごい本気な必死感。詳細をお知らせしまーす)
 さてと、まずは、右のアガム。「間違いではないのだけれど…」 身体と肩の向きが違ってました。
 ペンデット、レゴンを踊るにつれて、「いつも、同じことを指摘されている自分」…全然直っていないし、直らないし、自分の身体の感覚が分かっていない。音にもあっていない。
 ピロスが抜ける、音に合わせて腰が動いていない、テレステック(こんな名前でよかったっけなぁ…)がおかしい、キパスが動いていない、肩で動かしている…あげればキリがありません。
 でも、どれひとつとしてなおせない自分って…。
 もうなんべんもなんべんも…なのですが、どうしても、どうしても、どうしたらいいのか、自分の身体の感覚でつかめません。運動音痴の限界なのかなーと逃げてみたところで、なにもはじまりません。
 でも、レッスンにかぎらず、つらいときにはつらいことはあるもので、つらい気持ちを、ほかの感情にすりかえてはいけないなーと思うのです。
 そうはいうものの、身体に水分がたまっていたのか、ここ最近のレッスンでもここまで汗をかいたことはないというくらい汗をかきました。身体の中に知らず知らずのうちに、たまっていたものが出て行ったなぁと思えただけで、この日のレッスンは、よかった、よかったという気持ちになりました。 (20060904)

- 月曜の今日、まれにみる筋肉痛でした。事務所、そして現場の階段のきつかったこと…笑。昨日よりも今日ってところがミソです。

バリ舞踊練習日誌060826

2006-08-28 | バリ舞踊
 この日のレッスンで、
「また戻ってしまってます。…なんかもう、枠にはめた、自分の思った振り踊って…」
 そう言われ、はっとしました。
…あんなに、どうにかこうにか掴んだつもりの感覚は、もう私の中にはない。
 イチからのやり直し。
 踊りを楽しもう、楽しもうと思っていた自分が、とてつもなく哀れで、滑稽に思えた。
 レッスンを受ける精神状態は、ここ1年のうちで最低だーと自分でも思っていた。
 その主たる原因は、踊りのことではないのですが、だんだんすべてが入り乱れてきて、自分でも、何か楽しくて、苦しくて、ここでこうやっているのか、分からない状態。
 すべてに中途半端だから、とりあえずレッスンには出て踊ってはみるけれど、それはなんだかもう拷問のようでした。落ち込むべき時に、中途半端に元気に普通に振る舞うのって、かえって逆効果なのだなーと。
 第一、気持ちに正直じゃない。
 そもそも落ち込むべき時かどうかも適切な表現とは言いがたい。
 でも、ここは踊りのレッスンなのです。
 いくら、人生や自分の気持ちに重ね合わせてみたところで、ただの甘えにすぎない。できないものはできない。直すべきところは直す。そう肝に命じて、ただただレッスンでした。
 だんだん気持ちも刺々しくなってきたので、せめて誰をも傷つけまいと思って、引きこもり児のように…笑、最後のほうは、すみっこのほうで、小さくぼんやりと。
 次のレッスンは、たとえ心の中でも、逃げたり、言い訳したりせずに、ただただまっすぐに取り組めますように。(20060828)

バリ舞踊練習日誌060819

2006-08-20 | バリ舞踊
 暑い!とにかく暑い!!そんな毎日が続く。
 真夏のどまんなかのこの日のレッスンは、一日金沢でレッスン。
 ここのとこ夏バテバテで、レッスン、それも一日だなんて、全く自信なし。
 さて、この日の話題は、なんといっても、11月のバリツアーのこと。私は、すでにメールでお返事していたのですが、日程が2つあって、最初の日程で行くことを伝えていたのですが、みんな次第ではどちらでもいいかなーと…。
 いろいろ話して、勧誘して…笑、結局11月初旬、主にレゴンのレッスンをメインに行くことになりました。… 沐浴にもいきまーす(わーい)。クバヤはみんな持ってますねー(はーい)。満月の夜にブサキ寺院に行きますー(うぉー)。アロマに泊まりますよー(きゃー)。
 …これから2ヶ月ちょいで、バリでレッスンを享受できる身体、そして心にととのえていかねばー。それでも、みんなで行くバリ…、とっても楽しみですーーー。
 それと、もうひとつ、恒例の長町フェスタのお話が。ペンデットとレゴンラッサム。
 それで、ペンデットをみんなで踊ったのですが、なんというか、自分でも悲しくなるくらい、踊れませんでした。ずっと音に合わせて、身体が動かない部分、そもそも身体が動かない部分…。暑さで意識が朦朧となっていましたが、そのことくらいはかろうじて分かります…苦笑
 踊れていないのに、「出る」と言ったことをすごく後悔しました。
 でも、これを機会に、みゑちゃんは、ペンデット初舞台に挑戦することだし、何か目標があるということは、今まで気づけなかったことに気づいたり、さらにひと頑張りできるチャンスなのかもね。
 さてさて、メインのレゴン…最近は、身長的に近いみゑちゃんとペアを組むことが多いのですが、だんだん気があってきた…と言われて、とっても嬉しかったです。
 レゴンを踊るようになって分かったのは、二人で同じように踊るのって、ハタで観ているよりも、ずっとずっと難しいのです。いや、難しいというより、どれひとつとして同じ身体や心はない。でも同じ 「気」を回して踊ることで、同じように見えるとでもいうのでしょうか。いえいえいえ、こうはいうものの、今はまだまだまだまだ、気づいた段階で、これから、これからなのです。
 「身体の表面で動かしています…」
 あーあー、前回のレッスンで、少しつかみかけた、身体の内側から動かす感覚が…。ここしばらくのうちに、自分でも分かるくらい、動かなくなっていました。全部暑さのせいにしたら、自然のカミサマに怒られそうですが、明らかに今、体力が落ちています。
 暑いのは、みんな同じです。自分の身体を信じて、満たして、暑さで溶け出してしまったものを、またイチからコツコツと身につけていきたいものです。(20060820)

- そうそう、バリ舞踊練習日誌は、レッスンでの備忘録として記録していて、いったい誰が読むんだろうって思ってました。特にバリ舞踊のこと知らないと、読んでても分からないだろうなーとも。でも、この前、カイニョのうたちゃんが、読むと、部活のときのこととか思い出すって聞いて、ほぉーって思いました。中高生時代に、体育会系ではなかった私は、今頃になって、部活で青春?!。人生の中で、早かれ遅かれ、やらなくてはならんことは、ちゃんとやってくるのですねー…笑

- 「バリ舞踊」に関連するブログ記事からハッピーコンシャスなものを選んで…とある見つけてしまいました。よーく見ると、私の書いたものが紹介されています…知らんかった…笑。素晴らしい踊り手さんにまぎれて、ド素人の私の書いたものが並んでいていいんやろうかねぇ。

バリ舞踊練習日誌060715

2006-07-17 | バリ舞踊
 世間は三連休初日。もうここ半年以上、週末はといえば、土曜はほぼ隔週レッスン、日曜は某学院。レッスンのない土曜も、かえって、狙って予定があったりして、我ながら頑張るなぁと思っていたら、とうとう三連休の3日目の今日…というか2日目夜あたりから「バタン」。(というほどのものでもないか…笑)
 さてと、この日のレッスン、梅雨真っ最中ということで、身体の中の水分が蒸発していかず、自分の中では飽和状態。それと、やはり身体のどこかに疲れらしきものが蓄積していて、精神的なゆとりもなくって、午前午後とレッスンはあったのだけれど、午前だけ、あるいは午後だけにしようかなぁと、ずいぶん迷っておりました。
 午前のレッスンを受けたなかで、右アガムをとってみると、いつの間にやら身体がやや前傾気味。気をつけなきゃなーと思いつつ、レッスンを受けるけれど、なんだかメタメタ。
 その前々日くらいから座骨が痛くて…、歩きの練習をやっている時も、気になって、気になって、思うように動きません(ただでさえ動かないのに…)。仙骨を回すなんてところまで、到底及ばず…。痛くて、動きません。なんて言い訳もしたくなかったのです。(踊りを教わる以上、その日をベストの状態で持って行くというのは、教えられる側の最低限のマナーだと思っていて…、そうできなかった自分を反省する意味も込めて)
 午前のレッスンが終わって、身体の状態も含めて、「半日でやめとけばよかったかも…」と思いました。それでも、家に寄るって言ってしまっていたので、どちらにせよ小松まで行くのなら…、「えーい」と思って、午後レッスンへ。
 お昼に、八日市のおにぎりやさんで、玄米のおにぎりとか岩のりのお味噌汁とか食べて、少し持ち直す。(単純)
 しかし、午後に踊ったルジャンが…×××。「自分の中の思い込みで踊っている部分が随所にあります…」…(痛、いたたた。自己練がかなり裏目に出てる…どうしようぉぉ)
 午前のレッスンのときも含めて、鏡を見ても、比べてみても、違いが分からず、自分をシビアに見つめきれていません。いや、本当の自分を見つめるのが、怖かったりなんかします。自分に甘かったり、信じきれていなかったり、すぐに無理だと思ってしまったりする私なので、自分の心の中にあるトラウマと向き合うことがコワイのです。でも、そういうところは、すぐ出てくるのですね。
 ちゃんと見つめて、悪いところを直すことを意識できるよう、まっすぐになりたいと思った。
 午後からは、身長差20センチもあるひとみさんとペアで踊る。(私は右)
 肘が固定されないことから、手の位置を、ぐーんと胸に近づけて踊るようアドバイスも受けた。(私の中ではヌッサーの時の手の位置で…)
 ひとみさんとのバランスから、重心をぐーっとおろして、手をぐーっと込めて踊る。姿勢も意識して、肩ではなく肚で呼吸するよう…。
 踊っていると、うまく言えないけど、いつもレッスンで言われている、身体の中心から動かすって感じが、身体に訪れた。でも、それは、私の体力、気力不足で、姿勢やら呼吸がちゃんと維持できず、最後の最後には、元の私になってしまったのだけれど。。。
 踊った後、なんだか急に部屋がきらきら明るくみえました。
「踊るってことの第一歩」との言葉のとおり、もしかしたら、もしかして、「踊る」ってことの扉が見えてきたのかもしれません。でも、まだ「踊る」って言葉を使っているのが恥ずかしいくらい、これも、扉が見えてきたか、今やっとその扉をノックさせてもらっている状態には違いありません。
 あるいは、ビギナーズラックという言葉が思い浮かびました。少し良い夢を見させてもらったのかもしれません。本当は、もっと奥深いところにあるものなのに。
 それが、うたかたとなって消えてしまわぬよう、やはり身体と心を鍛錬していきたいものです。
 土台となる身体、そして、何よりも心を強く、何事にも揺るがぬ、しなやかさを…。(20060717)

 - レッスンが終わった後、放心状態の私。どうやら内臓が活性化されたのか、おなかがぐるぐる動き始め…笑。ひとみさんが、帰りの道中で…と差し出したおにぎりは、赤米入りの梅おにぎり…でした。
 羽咋あたりで、ぺろっと平らげました。ごちそうさまでした!!!