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TRITON

自作の不思議な画像とひとりごとと時々ベトナム語のblogです

薬師climb そのに

2021年10月04日 07時01分00秒 | ひとりごと
黒部五郎岳に行く途中、熊を目撃した



2日目は黒部五郎岳を往復する
コースタイムで10時間
一昨年にも登ったがその時は黒部五郎小舎に抜けた
そしてその時は朝から雨で眺望が良くなかった
今回はそのリベンジでもあるのだ
前回と違うのは荷物を小屋において
食料と雨具だけの最小限の装備で歩くことができること


朝食は5時半から
早めに起きて準備は済ませていたが
結局スタートは6時半近くになってしまった
小屋の弁当は頼まず持参したパンとソーセージとミートボール(常温保存できて温めなくても食べられるもの)、それからお湯を持った


スタート時はよく晴れていてずっと先まで見えた
遠くの山はまだらに黄色く色づき始めた感じ
ルート上に所々赤く色づいた木々があり
紅葉を楽しめた


北ノ俣岳を過ぎ赤木岳も過ぎて斜面を下り始めたところ
中ノ俣乗越の手前だろうか


200メートルくらい離れた下方の草原を
左から1匹の黒い大型の犬みたいな動物が走ってくるのに気づいた
走り方は子供の犬みたいで少し斜めな感じ
かなり速い
鹿ではなかった
カモシカにしては首が短く
まあ熊だと思った
熊は走って登山道を横切ると反対のハイマツの茂みに突っ込んで見えなくなった
「あ、出た」
しばらくして茂みの反対側から現れて、熊は斜面を下りていった
本で読んだ通り、確かに熊は山を越えるときに低いところを選んで通るらしい


それからしばらくして先行していた登山者がそこを通ったが
先ほどの獣の体高は登山者の腰よりは高くなかった
そんなに大きくはない印象だった
熊がいるのは知っていたが、実際に目にするとなかなかショックで
ハイマツの中を通るときには
ことさら大きく熊鈴を鳴らしながら歩いた
結局、その後は熊を見なかったが


黒部五郎岳の肩に向かって登り始めると
少し雲がかかってきた
登山道を二羽の雷鳥が先導するように
ポッポーと鳴きながら歩いていた
しかし雷鳥が現れるのは天気が崩れる予兆?
ちょっと嫌な予感がしたが
途中でパンのお弁当をつかった
するとバッテンのついた細い道からひょっこり登山者が現れたので
「この道はどこに続いているのですか」
と訪ねたら
「山頂から降りてきたんですよ」
とのことだった
正規の道ではないが登山道に沿ってもう一本、道がついているらしい


やがて思ったより速く肩につき山頂へアタック
しかしついに雲があたりに広がり始め
山頂はまたもやガスの中となってしまった
それでも時々雲が切れて
カールの向こうに黒部五郎岳小舎が見えたり
遠くの薬師岳が見えたりした


ひとしきり写真を撮って下山開始
一時雲で完全に視界がホワイトアウトしたりしたが
雲の下に出てからは視界も良好になった
帰り道でも同じ? 雷鳥たちとすれ違い
来た道を引き返す
長い長い木道をたどり
コースタイムよりは早く太郎平小屋に到着したのだった


宿泊の受付をしてから
生ビールを小屋の前のベンチで飲んだ
他の登山客が
あ、あれ熊じゃないかな
とか話ながら黒部五郎岳の方角を指差していたけど
その時はどこにいるかわからなかった


いちおう翌日は薬師岳を登る予定
翌朝は午前3時には出発するので朝ごはんをお弁当にした
中華風ちまきとのこと
しかし未明の山行には不安も大きかった




氷の花へつづく
コメント (1)
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