大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画

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☆不条理日記

大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画

2017-05-23 18:56:37 | _HOMEページ_
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A,日々の出来事

  ☆( 日々の出来事 11月10日 ドナルド・トランプ  )

B,日々の恐怖

  ☆( 日々の恐怖 5月23日 奇妙な体験(4) )

C,青春小説“過ぎ去った季節の中に”

   ~1,教室の見える風景~  完了
   ~2,潮騒の夏~        完了
   ~3,駅に続く公園の道~  創作中


E,奇妙小説“霧の狐道”

  ☆(霧の狐道274 改定中) 

D,奇妙小説“しづめばこ”

  ☆(  しづめばこ 5月22日 P495 ) 

F,奇妙な恐怖小説群“四枚の写真”

  ☆(  四枚の写真 5月2日 P50 完了 ) 

G,ghanayama 童話


H,美術絵画


I,Photo Lounge





 
       ☆帰ってきました。また、ぼちぼち始めます。

                      by 大峰正楓




           

                        


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日々の恐怖 5月23日 奇妙な体験(4)

2017-05-23 18:56:13 | B,日々の恐怖






  日々の恐怖 5月23日 奇妙な体験(4)






 その後、ずっと早送りを続ける。
その間、ベッドで寝ている俺は時折寝返りを打ったり微妙に動いているだけで何の変化もない。
 動画の4分の3過ぎたあたり、つまり開始から3時間経ったあたりまで早送りしたが何の変化もない。
しかし、昨日の感覚的に、このあたりで金縛りにあったんじゃないかと予想を立てて、この辺りから通常再生にする。
 動画開始から3時間半を過ぎたあたりで、異常が起こった。
先程来と変わらぬ寝返りをうとうとした俺が、寝返りを打つちょうど真ん中あたりで画面が固まった。
 具体的に言うと、右手が空中に浮いた状態で画面がそのままになってしまった。
 
“ あれ・・・?”

と思って画面をよく見ると、再生自体は続いている。
経過時間を表す数字も、変わらず進み続けている。
 しかし、画面の中の俺だけが不自然に腕を空中に静止させたまま、一時停止のように動かないのだ。

“ もしかして、これが金縛りなのか?”

あまりの予想してなかった展開に当惑した。

“ 金縛りとは脳の錯覚ではなかったのか?”

実際に体が硬直するものだとは思いもしなかったので、どう捉えていいのかわからないまま、動画は再生を続ける。











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しづめばこ 5月22日 P495

2017-05-22 19:44:55 | E,しづめばこ




 しづめばこ 5月22日 P495  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
下記のリンクに入ってください。
小説“しづめばこ”







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日々の恐怖 5月21日 奇妙な体験(3)

2017-05-21 19:40:28 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 5月21日 奇妙な体験(3)




 
 通常、保存された動画は“通し番号・拡張子”となる。
フォルダ内には、数日前から消さずに撮りためた動画ファイル数個と、昨日撮った動画ファイルだけがあるはずだったが、フォルダ内には“ssggggg34333333333333”、“B9めn項sSもp懺れ履水”のような、メチャメチャな名前のファイルが30個くらいあった。
 拡張子もない。
ダブルクリックしても当然開けない。
 ファイルサイズはそれぞれ3KB~550MBくらいまであったが、ためしに動画と同じ拡張子をつけてダブルクリックしてみても再生されない。
仕方なく、ちゃんと“通し番号・拡張子”となってるファイルを開くことにした。
 通し番号が一番新しいものが昨日撮った映像だろう。
更新日時も、今朝になっている。
 再生が始まり、部屋が映し出される。
角度的には、ベッドで寝てる俺の足元の斜め上から俯瞰で撮っている形だ。
画面の下が一番手前になり、俺の足側、画面の上が一番奥になり、俺の頭側ということになる。
 しばらくは何事も起こらなさそうなので早送りをする。
ここで、

“ あれっ・・・?”

と思った。
 この動画の総時間が画面の右下に表示されているのだが、4時間ちょっとしかない。
寝た時間から考えると、7時間くらいあるはずなのだが、妙に短いのだ。













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日々の恐怖 5月20日 奇妙な体験(2)

2017-05-20 19:33:36 | B,日々の恐怖





 日々の恐怖 5月20日 奇妙な体験(2)





 この状態を保つのにも疲れてきて、もうそろそろいいだろうということで、最後の仕上げにかかった。
今回、金縛りに遭うことのほかに、自分の中である計画があった。

“ 金縛り中に思いっきり叫んでみたらどうなるか?
金縛りの最中、思いっきり叫ぶその様子を外から見たらどう見えるのか?
本当に叫んでるのか?
それとも叫んだと思っただけで実際には叫んでないのか?”

 それが知りたかったので、俺は金縛りの最後に全身全霊を振り絞って、

「 うおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

と叫んでみた。
 確かに自分では叫べたと思った。
叫んだと同時に力を使い果たし、意識が遠のいて、気がついたら朝になっていた。
 妙に体がだるい。
あれだけ気力を振り絞ったのだから当然だともいえる。
本当なら撮った映像をすぐにでも見たいところだが、とりあえず仕事に出かけ、帰ってきてからビデオを見ることにした。

 仕事から帰宅し、いよいよ昨日撮ったビデオを見る。
楽しみだが、まあ恐らくただ自分が寝てる姿が映し出されているだけだろう。
叫んだところがどう映ってるのかが気になるところだ。
 カメラをPCに繋ぎ、ファイルを確認する。
ここでちょっとおかしなことに気づいた。












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日々の恐怖 5月17日 奇妙な体験(1)

2017-05-17 19:20:48 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 5月17日 奇妙な体験(1)





 以前、一度だけどうにも奇妙な体験をしたことがある。
金縛りというものは多くの人が経験してると思うが、あれは脳の錯覚で、本当は寝ているだけなのに、起きていると脳が勘違いをしてしまうために起こる現象なのだと一般的には言われていて、俺も全くそうだと思う。
 じゃあ、金縛りが起きた時、実際にその様子を他者的視点から見たらどう見えるのか。
俺はそのことに興味がわき、実際に自分の寝姿をビデオに撮ることにした。
 寝る前にカメラをセットし、寝てる間に金縛りに遭ったと思ったら、朝起きてビデオを確認するという段取りだが、そう都合よく金縛りに遭遇することもなく、始めてから2ヶ月くらいは空振りの日々が続いた。
 そして、ある日の夜、ついにそのときが訪れた。
その日は特に疲れたということもなく、今日も空振りだなと特に期待せず眠りについたのだが、眠ってから、感覚的に4時間後(自分の中では夜中の3時くらい)に金縛り直前特有の嫌な感覚が襲ってきて、直後に意識が覚醒したと思うと同時に体が硬直、

“ ついに来たか!”

という興奮と、冷静になろうとする感情が入り乱れる。
 今回の目的は、金縛りになることもそうだが、この状態をいかに長く持続させるかが重要だ。
長時間金縛り状態を保たないと、ビデオを見たときにどこがそれだったのかわからない可能性が高いからだ。
 俺はリラックスしすぎないように手や体を動かそうとしながら、

“ やはり動かないな・・・。”

などと妙に冷静な状態を保つことができ、金縛りになってから5分くらいは経った感覚があった。













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日々の恐怖 5月14日 紅茶(6)

2017-05-14 19:30:05 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 5月14日 紅茶(6)





 そしてYが、ちょうど軽トラの真後ろにまわり込んだとき、突然、軽トラのエンジンが掛かる音がした。

「 え・・・・?」

まさかと思ったが、雨の中軽トラが地響きを立てて動き出した、しかもバックに。

「 うわっ!」

Yは慌ててバシャバシャ水を蹴りながら、後ろに逃げた。
 しかし、軽トラは下がってきた。
Yが真後ろにいるのが分かっていて、あえて下がってきた。
それで、Yはパニックになった。
 そのとき、逃げるYの目に、こちらに近づいてくる車の明かりが飛び込んできた。
Yは下がって来る軽トラを避け、それに向かって必死で走った。
 今度こそ本当に、保険会社のロゴの入った大型車だった。
軽トラはYを追うのをやめ、前方にすごい速さで走り去って行った。
軽トラのナンバーを確認するほどの余裕はなかった。
 Yは雨の中倒れこんで、保険会社の救助スタッフに抱き起こされた。
保険会社のスタッフ2人も、Yをひき殺そうとする軽トラをちゃんと見ていた。
 Yの車は何もされていなかった。
窓ガラスが粉々に割られていたとか、扉が外されていたとか、シートがズタズタにされていたとか、タイヤがすべてパンクさせられていたとか言うことも何もなく、雨の浸水被害だけで、人為的な損壊は本当に何もなかったそうだ。
 だから、あの男が雨の中で何をしていたのかは全く不明。
病院で検査を受けたが、あの謎の紅茶も、毒だとか睡眠薬が入っていたとかいうことも何もなく、本当にただの紅茶だったようだ。
 一応警察に、男の人相なんかも話したらしいけど、指名手配犯にそんなヤツはいない。
近くにあるらしい刑務所でも、その日は脱走犯とかいなかった。
 別にその辺りは事故現場でもなく幽霊が出るとかでもないし、引ったくり未遂があった程度だったようだ。
それでも、車のシートに置いてあったカバンの財布から、現金を抜き取られていることもなかった。
 だから本当に、あの青年が何者で、何が目的なのか分からない。
何故Yをひき殺そうと、突然バックしてきたのかも謎だった。
そして、ちょっと気味の悪い事件だったこともあるけれど、その後何故か保険会社はYに解約して欲しいって言ってきたと言う話だった。













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日々の恐怖 5月12日 紅茶(5)

2017-05-12 18:56:51 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 5月12日 紅茶(5)





 Yは意を決して外に出てみることにした。
さっき男が貸してくれたレインコートを羽織ろうかと思ったけどやめた。
 車から降りると、水嵩は膝下まで来ていた。
Yは恐る恐る軽トラの周りを一周した。
男に鉢会ったら間違いなく悲鳴を上げただろうが、会わなかった。
 その時、携帯が鳴った。
保険会社からだった。

『 あ、Yさん大丈夫ですか?』
「 はい。」
『 あの、あと10分ほどで救助スタッフ到着するそうなので、もう少しの辛抱です。
大丈夫ですか?』
「 あんまり大丈夫じゃないです。」
『 あの、念のため警察にも通報を入れたので、それもそちらに向かっていますので・・・。』
「 私は、この場にいたほうが良いんですか?
それとも、逃げた方が良いんでしょうか?」
『 あの、実はですね・・・。』
「 はあ・・・・?」
『 Yさんが現在いらっしゃる近辺、事件がときどきあるそうなんですよ。』
「 え?」
『 その辺り、いつもなら夜中に巡回のパトカーなんかもいるらしいんですが、今夜は台風でそれもないので、十分に気をつけてくれ、とのことでした。』
「 ええっ・・・・・?」

そして、電話は不安だけを残して、

“ ガチャ!”

と切れた。
 電話が切れて一人取り残されたYは、車内に戻る気にもなれなかった。
それで、念のため、もう一度軽トラの周りを一周してみることにした。
男の姿が忽然と見えなくなったことが、とにかく不安だった。










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日々の恐怖 5月11日 紅茶(4)

2017-05-11 19:26:42 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 5月11日 紅茶(4)




 保険会社の社員の話では、Yの元に来た男は服装や車両の特徴も、自社スタッフとまったく異なるという。
通常、豪雨時の応援には、最低2人以上のスタッフを派遣することになっているし、暖かい紅茶のサービスなんていうのも行っていない。
 Yはわけが分からなくなった。
保険会社の社員も同じくわけが分からないようで、

『 現地に向かっている筈のレスキュースタッフと連絡を取ってみて、現状を確認し次第、再度連絡します。』

と告げ、Yの返事も聞かず、電話は切られてしまった。
 Yは暫く放心したが、自分の置かれている状況を整理すると背筋が凍った。
前方のYの車両の脇で、何か作業をしている風なレインコートの影。

“ あれは一体誰なのか?
保険会社のものではないとしたら、今自分が乗せられているこの軽トラは何なのか?
この紅茶は何のために飲まされたのか?
ここから逃げた方が良いのか?
助けをまった方が良いのか?”

Yは混乱する頭で考えた。
窓の外を見ると、一時期よりは雨は弱くなっていた。
もし、逃げ出せるとしたら今がチャンスなのかもしれない。

“ でも、どこへ・・・?”

しかも、足場は最悪だ。
 考えが纏まらないまま、ふと前を見ると、男の姿が見えない。

“ あれっ・・・・?”

と思い、フロントガラスの結露をぬぐってもう一度よく見たが、やはりさっきまでいた筈の、男のレインコート姿が見えない。

“ どこへ行ったんだろう・・・・。”












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しづめばこ §31 冥闇 5月10日 P494

2017-05-10 19:48:05 | E,しづめばこ



 しづめばこ §31 冥闇 5月10日 P494  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
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しづめばこ §31 冥闇

2017-05-09 20:37:01 | E,しづめばこ



 しづめばこ §31 冥闇 近日中にアップします。



小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
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日々の恐怖 5月8日 紅茶(3)

2017-05-08 21:32:30 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 5月8日 紅茶(3)





 あったかい。
湯気と共に良い香りが車内に立ち込めた。
 猫舌なので、紅茶をちょびちょび舐めるように飲んでいると、携帯が鳴った。
画面を見ると、保険会社からだった。
 Yは、

“ レスキューが無事着いたかどうかの確認だな。”

と思い、電話を取った。

『 あ、Yさん、○○社です。
ご状況いかがですか?』
「 あ、どうも~。」
『 実はですね、大変申し訳ないのですが、△△道が波浪警報のため現在通行止めになってしまっていて、Yさんがいらっしゃる地点まで、大きく迂回していかなければならないため、スタッフがそちらに着くまでに、最低あと4、50分は掛かってしまうと思われます。』
「 ・・・え、・・・・?」
『 もしもーし?』
「 ・・・・・・。」
『 もしもーし、Yさん、大丈夫ですか?』
「 あの・・・。」
『 はい。』
「 あの、スタッフの方、もう着いてます。」
『 え?』
「 10分まえくらいに・・・男の、若い人。
私、もう車両から引っ張り出して貰いました。」
『 え、本当ですか?』
「 ええ。
今、紅茶をいただいて・・・。」
『 紅茶?』

会話がなかなかかみ合わない。
 保険会社の社員は、矢継ぎ早に質問をしてきた。

『 そのレスキューは何時頃来たか?
どんな車両で、どんな人相で、どんな服装で、何人来て、どんな対応をしたか?』

Yは答えながら、携帯を握る手に汗がにじんでいくのを感じた。
 不安から、自分がだんだん早口になっているのが分かった。
保険会社の社員は、

『 Yさん落ち着いてください。』

と言った後、一呼吸置いてこう告げた。

『 ・・・あの、・・・それは、・・・本当に当社のスタッフでしょうか?』












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日々の恐怖 5月7日 紅茶(2)

2017-05-07 19:51:45 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 5月7日 紅茶(2)





 雨はまだまだ激しく降っている。
風も轟々、外は真っ暗で心細い。

“ 早く来てくれないかな~。”

と思いつつ、ぼんやり時間をやり過ごしていると、サイドミラーにぼんやり近づいてくる明りが見えた。
 やっと助けが来たようで、Yはほっとした。
軽トラのような車両がYの車の後ろにぴったり止まり、中からレインコートを羽織ったスタッフが現れた。
 窓をコンコンと叩くので、少し開けると、

「 大丈夫ですか?」

と聞かれた。
 思っていたより若い、まだ青年のような男だったが、Yには救いの神に見えた。
 
「 早かったですね。」
「 出られますか?」
「 ドアが水圧で開かないみたいなんです・・・。」
「 じゃあ、窓から出ましょう、僕が引っ張るんで。」

手際よく、Yは無事に車から出された。
 スタッフの男は、自分と揃いのレインコートをYに羽織らせ、後ろのトラックまで誘導してくれた。
 Yはレスキュー車の助手席に乗せてもらった。
タオルも貸してくれた。
 スタッフの青年は、自分はYの車のエンジンとか車両の不具合状況を調べなきゃならないから、ここで少し待っていてくれと言った。

「 あ、これサービスです。
温まりますよ。」

青年はYに魔法瓶を差し出して、自分は豪雨の中出て行った。

“ 至れり尽くせりだな~。”

と感謝しつつ、Yは魔法瓶の中身を注ぐ。
紅茶だった。












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日々の恐怖 5月6日 紅茶(1)

2017-05-06 21:11:27 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 5月6日 紅茶(1)




 同僚Yが体験した話です。
数年前、大きな台風が来た夜のこと。
同僚Yは出張からの帰途、浸水する道路を必死で走行していた。
 時間は零時近く。
夕方過ぎから警報も出ていたので、その頃は車両もほとんどなく、数十メートルおきに置かれた外灯の明りだけが頼り。
視界は最悪。
 道路はどんどん水かさが増してくる。
Yはそれでも叩きつける雨の中、ワイパーをフル回転させながら必死に車を走らせていたんだけど、ついに前に進めなくなった。
 窓を開けて下を覗き込んでみると、タイヤがほぼ水に浸かっていて、ドアの隙間からはじわじわ雨水が染み出し始めていた。

“ もうこりゃ駄目だ。”

と悟ったYは、自分の入ってる自動車保険に、集中豪雨の際のトラブルみたいな条項があったことを思い出して、応援を呼んでみることにした。
 実際こういうのを呼ぶのは初めてだったから、ちょっと緊張しつつケータイを鳴らすと、深夜にも関わらず向こうはすぐ出た。
 丁寧な対応で、事情を話すと、レスキュー班をすぐ派遣してくれるとのこと。
Yは自分の現在地の詳細を伝え、

「 お願いします。」

と言って電話を切った。










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しづめばこ 4月23日 P493

2017-04-23 19:37:53 | E,しづめばこ



 しづめばこ 4月23日 P493  、大峰正楓の小説書庫で再開しました。


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