現在では「しみ・そばかすに・・・」と云う美白美容イメージが
強いハイチオールCが発売された昭和47年当時に謳われていた
最初の効能は「二日酔いに」だったそうだ。勿論、現在でも効能
に「二日酔いに」も謳われているが書かれる順位が下がったダケ。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/hc/prod.html
■希望小売価格 24錠 998円 /90錠 2,310円 /180錠 4,410円(税込み)
ところが、ハイチオールCを発売しているエスエス製薬さんは新
たに(昨年9月に)「二日酔いに」と云う効能を1番目に謳った
アルケシクールと云う医薬品を売り出しています。
『アルケシクールは、アルコールの代謝・解毒を早めて二日酔い
そのものに効くだけでなく、二日酔いからくる倦怠感も改善する医薬品』
だそうです。何か、こちらの方がハイチオールCよりも効きそう。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/alk/prod.html
■希望小売価格 12錠 599円 /72錠 2,100円(税込み)
暇な方は、上記URLから両方の成分をじっくり比較して下さい。
全く同じ成分ですので、微妙にお値段が違いますが、両者は全く
同じ医薬品だと思います。
さて、ハイチオールCでは高級感が足りないのでセレブな女性は
更に高級な商品を求めるからでしょうが、ハイチオールC プルミ
エールが登場しています。パッケージも容器も高級に見えます。
大きな違いは、 「ハイチオールC プルミエールは、大人1日量
240mg の L ‐システインを小粒錠剤に凝縮、1日2回だけ服用する
シミやそばかすのお薬です。」と云う風に、1日3回2錠飲む用
法・用量のハイチオールCとは違い、1日2回2錠飲むのが違い。
朝・昼・晩飲まなくても、朝・晩だけで良い訳ですから便利です。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/hcpre/prod.html
■希望小売価格 120錠 4,725円 /60錠 2,604円(税込み)
大人1日量中の成分を比べると・・・全く同じだったりするので
薬屋さんは本当に奥が深い。
・・・と云う話はさておき、これら素晴らしい商品を販売されて
いるエスエス製薬さんのHPの情報にはL-システインについて
「分子構造中にSH基(イオウと水素)を持つアミノ酸で、皮膚
や肝臓をはじめとして体内に広く分布しています。メラニン色素
ができるのを抑えることによりシミ・そばかすの改善効果があり
ます。また、肝臓においては、代謝酵素を活性化したり直接結合
したりすることにより有害物の解毒をしたり、エネルギーの産生
を手助けして、二日酔・全身倦怠にも効果をあらわします。」と
書かれています。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/seibunn/ls.html
私は医師でも薬剤師でも無い素人なので滅多な事は書けませんが
L-システインには重篤な副作用は無いと大多数のサイトに書か
れています。医薬品は適用に応じて用法・用量があり、例えば、
L-システインの効能である「メラニン生成の抑制効果/美肌効
果」では1日量240mg、「有害金属の除去/解毒」や「放射線での
白血球減少防止」では1日量1000mg、等々に効能に於ける用法用量
が決められています。美容薬販売サイト等ではL-システインは
もともと体内に在るので副作用は全く無いと平気で標榜していま
すが、決してそんな事は無い筈です。
少なくとも500mg錠を長期連用するのは避けるべきです。因みに
長期連用とは、効能に於ける用法用量の最大量を3ヶ月継続する
事だそうです。私ら男が二日酔い防止に深酒した際(深酒する前
・深酒した後)に飲む程度なら問題ないと思いますが、500mg錠
を奥様が美容目的で毎日1錠、又は、朝晩1錠ずつ飲むとしたら
3ヶ月ではなく1ヶ月でも問題がありそうです。
因みに、勿体ぶっても仕方が無いのですが、L-システインの
副作用とは一般的に普通の人が飲める分量では「筋肉痛、関節痛
等の症状が現われる」です。
大量に連用すれば他の低カリウム血症の発現の可能性が上がる等
の副作用があります。低カリウム血症とは、体の中でのカリウム
は大部分が細胞中にあり血液中のカリウムは微量(約2%)なの
ですが、このバランスが崩れると重大な障害が現われます。
カリウムの低下で障害を受け易いのは、筋肉(骨格筋や心筋)、
消化管、腎臓です。症状としては、軽度であれば筋肉痛の症状
(脱力感や筋力低下など骨格筋の症状)、悪心、嘔吐、便秘等の
消化管の症状、そして多尿、多飲等の腎臓の症状が主体ですが、
重度の場合は四肢麻痺、呼吸筋麻痺、不整脈、腸閉塞等に至りま
す。
L-システインだけで重度の症状になる迄にはかなり大量のL-
システインをかなり長期連用しないと起こりえないのですが、
ある種の利尿剤や血圧降下剤と併用する場合は、その医薬品自体
のカリウム排泄作用と相まって相乗効果が起き、意外に少量でも
低カリウム血症が発現し易くなるのです。チョキチョキオフの際
親しくお話させて頂いた禁煙に成功された某さんは伺う限りでは
降圧剤を医師に処方されて飲んでおいでなので、注意が必要かと
思った次第。他にもグリチルリチン、及び、漢方薬で甘草の含有
量が多いモノ(甘草湯、芍薬甘草湯、小青竜湯)の併用にも問題
が有るのかも知れません。(甘草は、グリチルリチンの漢名)
・・・と、云う訳で、L-システインには副作用が無いと云う事
は間違いでは無いのでしょうが、医薬品である以上、他の薬との
飲み合わせや既往症との兼ね合いが在り、本質的に素人判断で使
用すべきでは無いと思います。私自身は二日酔い・悪酔い防止の
目的でL-システインを飲みますし、その効果を実感しています。
それは、医師や薬剤師の処方に拠らない自己責任なんです。多分
大部分の方(L-システイン塩酸塩でアナフィラキシーショック
を起こすような不適応な方以外)には、二日酔い・悪酔い防止の
効果は充分に享受出来ると思います。ですが、自己責任なんです。
是非、医師や薬剤師に二日酔い・悪酔い防止目的でL-システイ
ン塩酸塩を多量飲酒時に摂取している旨を相談して見て下さる事
を老婆心からお奨め致します。もし、飲み合わせや既往症等での
禁忌があり取り返しのつかない事態になったら、L-シス教の教
祖だと祭り上げられて喜んでいても(あ?別に喜んではいません。
照れているだけです。)責任重大です。ですので、人様に安易に
お奨めするのではなく医師や薬剤師に御相談の上でお使いになら
れる事を重ねてお願いしておきます。
では、何でL-システインは二日酔いに効くのでしょうか?
悪酔や二日酔の原因はアルコールそのものと云うよりアルコール
の代謝性物質であるアセトアルデヒドである事が知られています。
勿論、アルコールそのものも悪酔いの原因には成り得ますが、大
多数大部分が、アルコールよりもアセトアルデヒドに拠ると考え
ても間違いでは無いだろうと思うのです。
このアセドアルデヒドが体内に増加すると一種の中毒症状(吐き
気、嘔吐、頭痛、顔面紅潮、心拍数増加など)が現れます。体内
にいつまでもアセトアルデヒドが残っている状態が二日酔です。
アルコールは、肝臓内でアルコール→アセトアルデヒド→酢酸と
代謝され、最終的にはTCAサイクルを経てエネルギー化されます。
システインは、アルコール→アセトアルデヒド→酢酸への代謝を
促進する2つのSH酵素(アルコール脱水素酵素、アセトアルデ
ヒド脱水素酵素)を活性化して、二日酔・悪酔の原因物質である
アセトアルデヒドの消失を早めます。又、システイン自身がアセ
トアルデヒドと直接反応して、解毒作用をあらわします。つまり、
システインは2つの違ったメカニズムによって原因物質を除去し、
二日酔に優れた効果を発揮するわけです。
日本人は、少しのお酒で悪酔する人=顔が赤くなる・気分が悪く
なる・動悸がする=お酒を飲めない人が遺伝的に約半数いるとさ
れています。この原因は産まれつきアルコールを代謝したアセト
アルデヒドを処理するアセトアルデヒド脱水素酵素の一部が欠損
している為と判明しています。日本人の2人に1人が、ミトコン
ドリアに由来するアセトアルデヒド脱水素酵素の欠損者なんです。
つまり、日本人の2人に1人は、お酒を飲んではいけない人達と
云う事が出来ます。ですが、そんな日本には他者に酒を強要する
悪しき文化があり、お酒を飲む能力が無いのにお酒を飲む必然が
生まれる場合もあるのです。で、そんな時に、事前に牛乳を1杯
飲むよりも、飲む前に1錠のL-システイン、酒量が過ぎたら、
飲んだ後にも1錠のL-システインなんです・・・ね。
そもそも、悪酔い・二日酔いとは何なんでしょうね。
(1)アルコール自体が原因の悪酔い・二日酔い
(A)脱水症状
一般的には認識されていない事かも知れませんが、アルコ
ール自体が利尿作用を持つのです。喉がカラカラに渇いた
時の冷たいビールは美味いモノですが、ところが、水ばっ
かりだと表現されるビールも含めアルコール飲料では水分
補給は出来ません。飲めば飲むほど脱水症状が進みます。
何故なら350ml缶のビールに含まれるアルコールで500mlの
利尿がされるからです。アルコールの利尿作用とは、血液
中のADH(抗利尿ホルモン)の分泌抑制で生じます。
飲んでも飲んでも脱水症状が続きますので大ジョッキ5杯
(600ml × 5 = 3L)でも飲めてしまうのです。ですが、そ
れだけ大量の水分を飲んでも脱水症状から脱していません。
調子が悪くて当然と云えば当然です。水なら3L飲めません。
それと、飲酒を止めてアルコール血中濃度が落ちてくると
抑制されていたADHが反動で一気に分泌されADHの血中濃度が
上がりますが、体内は脱水症状です。この状態自体が気分を
悪くするのです。(暑い夏に、汗をかいて水分補給を怠った
際の気分の悪さと同じです。尿量自体はアクアポリンがフル
活動して増えませんが、腎臓ではADHの作用で尿を大量に作っ
ています)
(B)胃粘膜の障害
アルコールが直接胃粘膜を刺激し、胃粘膜を損傷させます。又、
アルコールが胃酸分泌を促進し、更に、胃の蠕動速度を落とし、
内容物が長期間胃内に留まる様になります。これが上腹部不快
感と嘔吐の原因になります。胃粘膜損傷は活性酸素に拠るモノ
が大半でアルコール濃度が極度に高い酒で無い限り、胃粘液が
剥がれてアルコールが直接粘膜を損傷させる訳ではない様です。
(C)アルコールの麻酔作用
アルコール自体には麻酔作用があり、成長ホルモン等のホルモ
ンや各酵素の分泌も抑制します。それが理由か体内時計も狂わ
せ不眠の原因ともなるそうです。時差ぼけの不快感と同じです。
(D)サイトカインの過剰産生
悪酔い・二日酔いの頭痛は辛いモノですがヒスタミン、セロト
ニン、プロスタグランジン等の神経伝達物質の過剰生成が原因
だそうです。風邪をひいた時の頭痛と同じ原因ですので、プロ
スタグランジン産生阻害剤である非ステロイド系抗炎症薬(ア
スピリンやイブプロフェンをはじめとするNSAID)が効果を発
揮する筈です。同じような痛み止めにアセトアミノフェンが在
るが肝臓障害を生じるので飲酒時は禁忌でしょう。
ここまではアルコール自体に拠る悪酔い・二日酔いなのでアルコー
ル飲料を飲む以上、止むを得ない部分かも知れないです。ですが、
L-システインはアルコール脱水酵素の分泌も促進するので、多少の
改善効果は期待出来ます。又、サイトカインの方はNSAIDで防止し
肴と一緒にゆっくり飲めば良いのでしょうね。
(2)アセトアルデヒドに拠る悪酔い・二日酔い
アセトアルデヒド血中濃度が上昇すると、顔が赤くなる・気分が
悪くなる・動悸がする、吐き気がするといった中毒症状が生じま
す。前述した通り、先天的にアセトアルデヒドの代謝酵素が欠損
している人は、僅かな量のアルコールで真っ赤になります。なの
で、アセトアルデヒドは従来、二日酔いの症状を説明する代表的
な物質と思われていました。ですが、アセトアルデヒドが代謝さ
れた後でも二日酔いの症状は続く事から、新たな発見があり、
二日酔いの原因には脳の浮腫も見つかりました。
曰く、二日酔いで風呂に入るとスッキリするアセトアルデヒド過
多の場合と、風呂に入ると脳に重大な障害が起きる脳浮腫の場合
と2通りがある様です。これも前述のサイトカインの異常産生を
防止さえすれば、アセトアルデヒド代謝対策のみになります。
(3)酒類への添加物の悪影響による悪酔い・二日酔い
私自身の体験からも焼酎の様な不純物の少ない蒸留酒では添加物
も少なく悪酔いも二日酔いも起き難い気がします。ワインには酸
化防止剤として亜硝酸塩が含まれていたり、赤ワインやブランデ
ーやウイスキーにはCongenerと呼ばれる添加剤が加えられていま
す。Congenerが曲者で日本では食品への添加が禁止されているジ
エチレングリコール等も入っているカモ知れない。
ジエチレングリコールには経口摂取による肝、中枢神経系、腎へ
の毒性があり、死亡例では、下痢や嘔吐が続き、最終的には腎不
全に至り死亡するケースが多い。ジエチレングリコールは極端な
例だが他の工業用高級アルコール類やアルミニウムレーキやチア
ベンダゾール等が入っている可能性もあります。又、毒性の高い
アルコールであるメチルアルコールがブランデーやウイスキー等
の風味香味を残した蒸留酒には微量だが混入されています。
☆悪酔い・二日酔いになりにくい酒の飲み方
(1)飲み会の前にL-システイン500mg1錠と、NSAID系の痛み止め
1錠(ロキソニンでもイブプロフェンでもアスピリンでも)を飲
んで飲み会に参加する。
(2)飲み会中は飲みすぎない(薬の効能で、いつもよりマージン
が大きくなるのだが、そのマージンを使い切らない)。
(3)飲み会が済んだら、ポカリスエット等のスポーツ飲料を1L、
L-システイン500mg1錠、NSAIDを1錠飲んでサッサと寝る。
強いハイチオールCが発売された昭和47年当時に謳われていた
最初の効能は「二日酔いに」だったそうだ。勿論、現在でも効能
に「二日酔いに」も謳われているが書かれる順位が下がったダケ。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/hc/prod.html
■希望小売価格 24錠 998円 /90錠 2,310円 /180錠 4,410円(税込み)
ところが、ハイチオールCを発売しているエスエス製薬さんは新
たに(昨年9月に)「二日酔いに」と云う効能を1番目に謳った
アルケシクールと云う医薬品を売り出しています。
『アルケシクールは、アルコールの代謝・解毒を早めて二日酔い
そのものに効くだけでなく、二日酔いからくる倦怠感も改善する医薬品』
だそうです。何か、こちらの方がハイチオールCよりも効きそう。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/alk/prod.html
■希望小売価格 12錠 599円 /72錠 2,100円(税込み)
暇な方は、上記URLから両方の成分をじっくり比較して下さい。
全く同じ成分ですので、微妙にお値段が違いますが、両者は全く
同じ医薬品だと思います。
さて、ハイチオールCでは高級感が足りないのでセレブな女性は
更に高級な商品を求めるからでしょうが、ハイチオールC プルミ
エールが登場しています。パッケージも容器も高級に見えます。
大きな違いは、 「ハイチオールC プルミエールは、大人1日量
240mg の L ‐システインを小粒錠剤に凝縮、1日2回だけ服用する
シミやそばかすのお薬です。」と云う風に、1日3回2錠飲む用
法・用量のハイチオールCとは違い、1日2回2錠飲むのが違い。
朝・昼・晩飲まなくても、朝・晩だけで良い訳ですから便利です。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/hcpre/prod.html
■希望小売価格 120錠 4,725円 /60錠 2,604円(税込み)
大人1日量中の成分を比べると・・・全く同じだったりするので
薬屋さんは本当に奥が深い。
・・・と云う話はさておき、これら素晴らしい商品を販売されて
いるエスエス製薬さんのHPの情報にはL-システインについて
「分子構造中にSH基(イオウと水素)を持つアミノ酸で、皮膚
や肝臓をはじめとして体内に広く分布しています。メラニン色素
ができるのを抑えることによりシミ・そばかすの改善効果があり
ます。また、肝臓においては、代謝酵素を活性化したり直接結合
したりすることにより有害物の解毒をしたり、エネルギーの産生
を手助けして、二日酔・全身倦怠にも効果をあらわします。」と
書かれています。
http://www.ssp.co.jp/products/apf/c1/seibunn/ls.html
私は医師でも薬剤師でも無い素人なので滅多な事は書けませんが
L-システインには重篤な副作用は無いと大多数のサイトに書か
れています。医薬品は適用に応じて用法・用量があり、例えば、
L-システインの効能である「メラニン生成の抑制効果/美肌効
果」では1日量240mg、「有害金属の除去/解毒」や「放射線での
白血球減少防止」では1日量1000mg、等々に効能に於ける用法用量
が決められています。美容薬販売サイト等ではL-システインは
もともと体内に在るので副作用は全く無いと平気で標榜していま
すが、決してそんな事は無い筈です。
少なくとも500mg錠を長期連用するのは避けるべきです。因みに
長期連用とは、効能に於ける用法用量の最大量を3ヶ月継続する
事だそうです。私ら男が二日酔い防止に深酒した際(深酒する前
・深酒した後)に飲む程度なら問題ないと思いますが、500mg錠
を奥様が美容目的で毎日1錠、又は、朝晩1錠ずつ飲むとしたら
3ヶ月ではなく1ヶ月でも問題がありそうです。
因みに、勿体ぶっても仕方が無いのですが、L-システインの
副作用とは一般的に普通の人が飲める分量では「筋肉痛、関節痛
等の症状が現われる」です。
大量に連用すれば他の低カリウム血症の発現の可能性が上がる等
の副作用があります。低カリウム血症とは、体の中でのカリウム
は大部分が細胞中にあり血液中のカリウムは微量(約2%)なの
ですが、このバランスが崩れると重大な障害が現われます。
カリウムの低下で障害を受け易いのは、筋肉(骨格筋や心筋)、
消化管、腎臓です。症状としては、軽度であれば筋肉痛の症状
(脱力感や筋力低下など骨格筋の症状)、悪心、嘔吐、便秘等の
消化管の症状、そして多尿、多飲等の腎臓の症状が主体ですが、
重度の場合は四肢麻痺、呼吸筋麻痺、不整脈、腸閉塞等に至りま
す。
L-システインだけで重度の症状になる迄にはかなり大量のL-
システインをかなり長期連用しないと起こりえないのですが、
ある種の利尿剤や血圧降下剤と併用する場合は、その医薬品自体
のカリウム排泄作用と相まって相乗効果が起き、意外に少量でも
低カリウム血症が発現し易くなるのです。チョキチョキオフの際
親しくお話させて頂いた禁煙に成功された某さんは伺う限りでは
降圧剤を医師に処方されて飲んでおいでなので、注意が必要かと
思った次第。他にもグリチルリチン、及び、漢方薬で甘草の含有
量が多いモノ(甘草湯、芍薬甘草湯、小青竜湯)の併用にも問題
が有るのかも知れません。(甘草は、グリチルリチンの漢名)
・・・と、云う訳で、L-システインには副作用が無いと云う事
は間違いでは無いのでしょうが、医薬品である以上、他の薬との
飲み合わせや既往症との兼ね合いが在り、本質的に素人判断で使
用すべきでは無いと思います。私自身は二日酔い・悪酔い防止の
目的でL-システインを飲みますし、その効果を実感しています。
それは、医師や薬剤師の処方に拠らない自己責任なんです。多分
大部分の方(L-システイン塩酸塩でアナフィラキシーショック
を起こすような不適応な方以外)には、二日酔い・悪酔い防止の
効果は充分に享受出来ると思います。ですが、自己責任なんです。
是非、医師や薬剤師に二日酔い・悪酔い防止目的でL-システイ
ン塩酸塩を多量飲酒時に摂取している旨を相談して見て下さる事
を老婆心からお奨め致します。もし、飲み合わせや既往症等での
禁忌があり取り返しのつかない事態になったら、L-シス教の教
祖だと祭り上げられて喜んでいても(あ?別に喜んではいません。
照れているだけです。)責任重大です。ですので、人様に安易に
お奨めするのではなく医師や薬剤師に御相談の上でお使いになら
れる事を重ねてお願いしておきます。
では、何でL-システインは二日酔いに効くのでしょうか?
悪酔や二日酔の原因はアルコールそのものと云うよりアルコール
の代謝性物質であるアセトアルデヒドである事が知られています。
勿論、アルコールそのものも悪酔いの原因には成り得ますが、大
多数大部分が、アルコールよりもアセトアルデヒドに拠ると考え
ても間違いでは無いだろうと思うのです。
このアセドアルデヒドが体内に増加すると一種の中毒症状(吐き
気、嘔吐、頭痛、顔面紅潮、心拍数増加など)が現れます。体内
にいつまでもアセトアルデヒドが残っている状態が二日酔です。
アルコールは、肝臓内でアルコール→アセトアルデヒド→酢酸と
代謝され、最終的にはTCAサイクルを経てエネルギー化されます。
システインは、アルコール→アセトアルデヒド→酢酸への代謝を
促進する2つのSH酵素(アルコール脱水素酵素、アセトアルデ
ヒド脱水素酵素)を活性化して、二日酔・悪酔の原因物質である
アセトアルデヒドの消失を早めます。又、システイン自身がアセ
トアルデヒドと直接反応して、解毒作用をあらわします。つまり、
システインは2つの違ったメカニズムによって原因物質を除去し、
二日酔に優れた効果を発揮するわけです。
日本人は、少しのお酒で悪酔する人=顔が赤くなる・気分が悪く
なる・動悸がする=お酒を飲めない人が遺伝的に約半数いるとさ
れています。この原因は産まれつきアルコールを代謝したアセト
アルデヒドを処理するアセトアルデヒド脱水素酵素の一部が欠損
している為と判明しています。日本人の2人に1人が、ミトコン
ドリアに由来するアセトアルデヒド脱水素酵素の欠損者なんです。
つまり、日本人の2人に1人は、お酒を飲んではいけない人達と
云う事が出来ます。ですが、そんな日本には他者に酒を強要する
悪しき文化があり、お酒を飲む能力が無いのにお酒を飲む必然が
生まれる場合もあるのです。で、そんな時に、事前に牛乳を1杯
飲むよりも、飲む前に1錠のL-システイン、酒量が過ぎたら、
飲んだ後にも1錠のL-システインなんです・・・ね。
そもそも、悪酔い・二日酔いとは何なんでしょうね。
(1)アルコール自体が原因の悪酔い・二日酔い
(A)脱水症状
一般的には認識されていない事かも知れませんが、アルコ
ール自体が利尿作用を持つのです。喉がカラカラに渇いた
時の冷たいビールは美味いモノですが、ところが、水ばっ
かりだと表現されるビールも含めアルコール飲料では水分
補給は出来ません。飲めば飲むほど脱水症状が進みます。
何故なら350ml缶のビールに含まれるアルコールで500mlの
利尿がされるからです。アルコールの利尿作用とは、血液
中のADH(抗利尿ホルモン)の分泌抑制で生じます。
飲んでも飲んでも脱水症状が続きますので大ジョッキ5杯
(600ml × 5 = 3L)でも飲めてしまうのです。ですが、そ
れだけ大量の水分を飲んでも脱水症状から脱していません。
調子が悪くて当然と云えば当然です。水なら3L飲めません。
それと、飲酒を止めてアルコール血中濃度が落ちてくると
抑制されていたADHが反動で一気に分泌されADHの血中濃度が
上がりますが、体内は脱水症状です。この状態自体が気分を
悪くするのです。(暑い夏に、汗をかいて水分補給を怠った
際の気分の悪さと同じです。尿量自体はアクアポリンがフル
活動して増えませんが、腎臓ではADHの作用で尿を大量に作っ
ています)
(B)胃粘膜の障害
アルコールが直接胃粘膜を刺激し、胃粘膜を損傷させます。又、
アルコールが胃酸分泌を促進し、更に、胃の蠕動速度を落とし、
内容物が長期間胃内に留まる様になります。これが上腹部不快
感と嘔吐の原因になります。胃粘膜損傷は活性酸素に拠るモノ
が大半でアルコール濃度が極度に高い酒で無い限り、胃粘液が
剥がれてアルコールが直接粘膜を損傷させる訳ではない様です。
(C)アルコールの麻酔作用
アルコール自体には麻酔作用があり、成長ホルモン等のホルモ
ンや各酵素の分泌も抑制します。それが理由か体内時計も狂わ
せ不眠の原因ともなるそうです。時差ぼけの不快感と同じです。
(D)サイトカインの過剰産生
悪酔い・二日酔いの頭痛は辛いモノですがヒスタミン、セロト
ニン、プロスタグランジン等の神経伝達物質の過剰生成が原因
だそうです。風邪をひいた時の頭痛と同じ原因ですので、プロ
スタグランジン産生阻害剤である非ステロイド系抗炎症薬(ア
スピリンやイブプロフェンをはじめとするNSAID)が効果を発
揮する筈です。同じような痛み止めにアセトアミノフェンが在
るが肝臓障害を生じるので飲酒時は禁忌でしょう。
ここまではアルコール自体に拠る悪酔い・二日酔いなのでアルコー
ル飲料を飲む以上、止むを得ない部分かも知れないです。ですが、
L-システインはアルコール脱水酵素の分泌も促進するので、多少の
改善効果は期待出来ます。又、サイトカインの方はNSAIDで防止し
肴と一緒にゆっくり飲めば良いのでしょうね。
(2)アセトアルデヒドに拠る悪酔い・二日酔い
アセトアルデヒド血中濃度が上昇すると、顔が赤くなる・気分が
悪くなる・動悸がする、吐き気がするといった中毒症状が生じま
す。前述した通り、先天的にアセトアルデヒドの代謝酵素が欠損
している人は、僅かな量のアルコールで真っ赤になります。なの
で、アセトアルデヒドは従来、二日酔いの症状を説明する代表的
な物質と思われていました。ですが、アセトアルデヒドが代謝さ
れた後でも二日酔いの症状は続く事から、新たな発見があり、
二日酔いの原因には脳の浮腫も見つかりました。
曰く、二日酔いで風呂に入るとスッキリするアセトアルデヒド過
多の場合と、風呂に入ると脳に重大な障害が起きる脳浮腫の場合
と2通りがある様です。これも前述のサイトカインの異常産生を
防止さえすれば、アセトアルデヒド代謝対策のみになります。
(3)酒類への添加物の悪影響による悪酔い・二日酔い
私自身の体験からも焼酎の様な不純物の少ない蒸留酒では添加物
も少なく悪酔いも二日酔いも起き難い気がします。ワインには酸
化防止剤として亜硝酸塩が含まれていたり、赤ワインやブランデ
ーやウイスキーにはCongenerと呼ばれる添加剤が加えられていま
す。Congenerが曲者で日本では食品への添加が禁止されているジ
エチレングリコール等も入っているカモ知れない。
ジエチレングリコールには経口摂取による肝、中枢神経系、腎へ
の毒性があり、死亡例では、下痢や嘔吐が続き、最終的には腎不
全に至り死亡するケースが多い。ジエチレングリコールは極端な
例だが他の工業用高級アルコール類やアルミニウムレーキやチア
ベンダゾール等が入っている可能性もあります。又、毒性の高い
アルコールであるメチルアルコールがブランデーやウイスキー等
の風味香味を残した蒸留酒には微量だが混入されています。
☆悪酔い・二日酔いになりにくい酒の飲み方
(1)飲み会の前にL-システイン500mg1錠と、NSAID系の痛み止め
1錠(ロキソニンでもイブプロフェンでもアスピリンでも)を飲
んで飲み会に参加する。
(2)飲み会中は飲みすぎない(薬の効能で、いつもよりマージン
が大きくなるのだが、そのマージンを使い切らない)。
(3)飲み会が済んだら、ポカリスエット等のスポーツ飲料を1L、
L-システイン500mg1錠、NSAIDを1錠飲んでサッサと寝る。
# 本文にも書いた通り、私は医師でも薬剤師でもない一般人ですので、健康や薬に関する記載内容には一切の責任を負えません。
と、お断りした上で・・・
先ず、第一に筋肉痛やご体調不良の原因がL-システインであるか否かは私には判りません。もし筋肉痛がL-システイン連用の副作用だとすれば、本文にも書いた通り低カリウム血症が原因だと思います。
美容目的でL-システインを連用される場合は、水の摂取量を増やすべきです。十分に水分を補給していれば低カリウム血症を防げるカモ知れません。
確かハイチオールCの添付文章の副作用欄には低カリウム血症の事は書かれていませんが、美容薬として長期連用される場合が多いだろうから水分摂取量を増やす事を書いておくベキだったカモ?
又、本文にも書いた通り・・・グリチルリチン(漢方薬の甘草)の含有量の多い製剤や脂質異常症治療薬のスタチン系薬剤・フィブラート系薬剤や、抗菌薬のニューキノロン系薬剤・キサンチン系薬剤等と併用すべきではありません。
ミオグロビン尿(尿が赤っぽくなる)では無いのなら、当分断薬して激しい運動を避けて水分摂取量を増やして経過を見て下さい。暫く経っても症状が改善しないならお薬を持参して内科医を受診して下さい。
もしミオグロビン尿(尿が赤っぽくなる)となっているのなら「横紋筋融解症」が疑われます。悪くすると急性腎不全から透析の御厄介になる事もあるので、お早めに内科医を受診される事をお薦め致します。
くれぐれもお大事に・・・
基本的な降圧剤はカリウム保持性(カリウム排泄を抑えてナトリウム代謝を促進)なので、降圧剤の効き目が悪くなる弊害は在るかも知れませんが低カリウム血症に発展する可能性は低いのですが、中には高血圧の原因が原発性アルドステロン症(Ald症)、それと偽Ald症(食品由来のグリチルリチン過多・・・タバコを止めた口寂しさを菓子類に依存すると、甘味料として大量に含有した甘草に拠って発病)、等々なら利尿降圧剤が処方されている可能性もあります。難病指定のAld症は高血圧症の数%ですが、偽Ald症も含めると高血圧症の2割弱とされています。
医者に難しい話をしても嫌われるので、処方されている薬の種類と二日酔い防止にL-システインを飲んでいる事実だけを伝えたら判って貰えると思います。サイアザイド系利尿薬(チアジド系)なら要注意です。
> ハイチオールCとアル消しクールはふざけ過ぎに感じました
> 消費者を小ばかにしてる感じがしますね
> 糖衣の色や形、大きさくらいは変えてるのでしょうかね。
> 全く同じほうがコスト掛からずに済みそうですが、子供だましみたいです。
笑い話のツモリでしたが・・・。実際に手に取って比べて頂くのが一番ですが、処方薬でも無いのでマークや刻印も無く・・・見た目は同じ(に素人の私には見えます)です。
ですが、美白美容の薬として定着したハイチオールCを二日酔い防止にも効くと宣伝すると(発売当時は二日酔い防止がメインだったけど)、美白美容目的の売れ行きが弱まるので、二日酔い防止専門のパッケージで売り出した方が売れると頭の良い人が考えたのだと思います。
でも、こんな事で「消費者を小ばかにしてる感じがしますね」と本気でお思いでしょうか?
実は、これは1つの例に過ぎず、実は一般用医薬品はもっと広範囲に効能別のパッケージで売り分けられているのです。某一般用医薬品の睡眠導入剤とかも・・・。
それと・・・これは怖い話ですが、売れるからと言う理由で、細胞を破壊する解毒剤の無い劇薬で発がん性も在る一般用医薬品が現在でも売られています。(多分、普通の家庭では常備薬として必ず置かれている有名な薬で、4倍量でも死に至る可能性もある?)
本気で酒量を減らしたいのなら、シアナマイドやノックビンの様な禁酒薬として処方されるモノで無くても、禁酒薬としても作用する薬は色々在りますよ。セフェム系抗生物質(抗菌スペクトルが広く、安全性が高く、適応症も多いので何科の医者でも出したがる)やある種の糖尿病薬やフラジール(トリコモナスやピロリ菌の除菌剤)やナツラン(抗癌剤)・・・これらは投薬後7日間は飲酒を避けると成っていますし・・・。
私ども下戸の気分を味わうには良いのですが、いつものペースで飲んでしまうと命に係わる重大事になる恐れもあります。
ま、こんな話は加古川のオジサマにして頂くのが良いのかも知れません。
ネットサーフィンして調べるよりもずっと奥が深いです。
このページを叩き込んで布教活動に専念したいと思いました<しなくていいです。ハイ
副作用に関しても長期常用と短期でも飲み合わせいかんで問題ありは承知しました。
長期常用はありえないので降圧剤との飲み合わせかな
今、行き着けの病院は薬を貰いに行ってるレベルの病院なのでそう言う難しい話しについていけるかどうか疑問ですが・・・・
ハイチオールCとアル消しクールはふざけ過ぎに感じました
消費者を小ばかにしてる感じがしますね
糖衣の色や形、大きさくらいは変えてるのでしょうかね。
全く同じほうがコスト掛からずに済みそうですが、子供だましみたいです。
飲酒後の翌朝は利尿作用で喉が渇くから、お酒を飲んでも寝る前に、大きなコップ1杯のお茶を飲んで寝ています。
それでも朝は喉が渇くので起き抜けに先ず1杯のお茶を飲みます。
血がドロドロになって詰まったら恐いですからね・・・
素早く吸収を考えるとスポドリが良いんでしょうけど
粉末のを買って5Lずつくらい大量生産しておこうかな(汗)
安い酒は確かに毒を分解しきれないようです。
平日は飲酒量が少ないのでL-システインを飲まなくても二日酔いになることはないのですが、¥100-の缶チューハイを3本以上飲むと必ず翌日は頭痛と吐き気を催します。
相当悪いものが入っているように思います。
若い頃、安いワインを1升買いしてましたが、毎日大量に飲み続けてじん麻疹になったことがありあます。
最後に〆で判り易く書いて頂いて・・・・・・
(2)のマージンを使い切り、Β-エンドルフィンを分泌させてまで起き続けようとしてるおバカなσ(^-^)に(3)をご教示されたようで、心が痛いです(汗)
さて、実行出切るかどうか・・・・
↑する気があるのか?
m(_ _)m