散歩 ◆新潟市のあたり

日々綴り 新潟市のあたりから

横断歩道の向こう側

2013-07-08 22:03:31 | Story 3
自分のカメラを持って久しぶりの待ち合わせ
二度目の撮影

あの方向から来るはずとカメラで追いながら眺める夏の朝
素敵な娘がフレームに入って
思わずシャッターを切った。


髪を切ったことを知らなかった。


ベッド

2012-03-09 21:33:57 | Story 3
いつもの時刻にいつもの番組
ベッドに入る頃



「くすぐったいよぉ」

「お腹 かたいね」
「ぅん いつもあの日が近いと こんなだよ」
「・・・そうなんだ・?」



「あのね・
病院に行ってきたの
・・・
・・・ごめんね」


ねぇ

2011-09-15 21:50:40 | Story 3
星の綺麗な夜だった。
 


「少しおしゃべりをやめて見つめてよぉ」
 
「・・・」
 
「ぱかぁ」
 

 
「この歌みたいに好きといって」
 
「・・・」
 
「ねえ」
 
「よーし いうぞ
きらいだ きらいだ」
 
「ジーンときちゃった」
 
「あほかぁ (ふっ)」
 

2010-12-31 23:12:37 | Story 3
Scene 1
雪 舞う日
空はそれほど暗くなくって
降ってくる雪は ちらり ちらり
連れ出そうとする友達

Scene 2
渋々と ついていく姿
鳥居
参道
ひとごみ、笑顔

Scene 3
見つけた顔
背中を押されて向う足
振り返ると友達の笑顔
ありがとう

Scene 4

 

 「寒いよぉ」「行くの」「雪降ってるよぉ」「行くの。背中丸くなっちゃうから」と強引に連れ出された二年参り。渋々ついていくと・・・。友達が言うのだ「ほんとふたりとも 手がかかるぅ」

偶然でいいのに

2010-12-24 21:06:20 | Story 3
Scene 1
今日の私に連れはいない。予定もない。
賑わいの街
人混みの中にお互いを見つける。
彼にも連れはいない。

Scene 2
久しぶりねと微笑みかわし
街がくれた偶然に 戸惑うふたり
しばし語り
じゃあねと離れる。

Scene 3
きらめく街とウインドウ
ふたり連れの姿の多い街
今日はクリスマスイブ

Scene 4

 

 雑踏。人並みの中に彼の姿を見つけた時。彼も私を見つけた。ふたりとも連れはいなかった。
 久しぶりねと微笑みかわしながら、今日の予定を問われれば、本当は一緒にいたいのに「彼と映画」とありもしない予定をこたえる私。じゃあねと別れてしまった。
 あの親しそうにしていた娘はそんなんじゃなかったのはあとで知った。でも、きっかけが掴めなくって。街がくれた偶然も活かせず、今日は彼と一緒ではないはじめてのクリスマスイブ。

シーズン

2010-12-22 22:28:42 | Story 3
Scene 1
夜の入口
流れるテールライト
イルミネーション
滲む光

Scene 2
小路を歩く小グループの姿
店を覗き込む姿
確認して入る姿
きらめく灯り

Scene 3
ウインドウの光
緑と金の包み紙
赤いアクセント
映る街

Scene 4

 

 彼と離れてしまった。今日も会社の仲間たちと楽しむ師走。街には同じようなグループが列を崩し、お店を選び、笑い声を上げる。街にはイルミネーションが輝き、ショーウインドウはきらびやかなディスプレイ。もうすぐクリスマス。彼と一緒ではないクリスマス。

リング

2010-12-21 21:31:41 | Story 3
Scene 1
草原
小さなふたり
花の冠と草のリング

Scene 2
校庭
鉄棒の脇にひとり
視線の先

Scene 3

見上げる先
見えなくなった空
笑顔

Scene 4

 

 小さな頃から一緒に遊んだふたり。草原なふたり座り花の冠をかぶり、男の子は女の子に草のリングを贈る。
 小学生になると次第に男の子は女の子と遊ぶのが照れくさくなって、気になるのに気にしていない振りをする。お互いちらりと眺める日々。
 中学生。今日は傘をもってこなかった。雨、やみそうにないなと空を見上げると今日に影がその空を隠した。振り返れば彼。

2010-12-20 21:07:17 | Story 3
Scene 1
ショーウインドウ
覗き込む微笑み
きらめく包み紙
映る影

Scene 2
親し気に歩くふたり
振り向く顔

止まる視線

Scene 3


Scene 4
キラキラの包みと
二つのグラス
 

 今日は彼のためのクリスマスプレゼントを探してウインドウを眺めながら歩くまち。見つけたのはそれを送ったときの彼の顔を想像しただけで嬉しくなるようなもの。
 映り込みにふと顔を上げると、みたような影。振り返るとそこには見知らぬ娘と楽しそうに歩く彼。その顔は今想像していたものと同じ。見つめる視線に気付いた彼がこちらを向く。時はそこで止まった。
 説明しようとする彼に「一緒にいたくないの」と離れる私。・・・時だけがただ流れる。
 
 二つのグラスの先にある顔は・・・