皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
このブログを見て本州のリピーターのお客様からのご依頼です。
ぼかしの訪問着を他店の洗い張り屋に出した所、品物をけなされてしみ抜きを勧められ
綺麗にするからと約束して戻ってきたらしみは残り色ははがしたまま帰って来たそうです。
依頼のお手紙
訪問着袷 解き済み
訪問着表地 袖 No1
訪問着表地 袖 No1
ここが一番酷い所です。
油性溶剤による輪じみ、黄変しみを抜こうとして脱色して慌てて作業を中止ています。
黄変しみは抜けずに地色が抜けています。色掛けの技術を持っていない為に色掛けをしていません。
訪問着表地 袖 No2
訪問着表地 袖 No3
訪問着表地 身頃 No4
どこから手を付けたかわかりませんが色掛けの技術がないなら4箇所の色をはがす事なく1箇所で
やめておく事が職人の良心ではないでしょうかと私は考えますが、初心者は4箇所全てに薬材を
塗りそのまま放置して大変だ~となった事が目に浮かびます。
自分の色掛けの技術を認識してしみ抜きをして行く事を学習して欲しいです。
八掛 身頃 全体輪じみNo5
八掛 身頃 全体輪じみNo6
八掛 衽 全体輪じみ No7
八掛 衽 全体輪じみ No7
八掛 衿下 袖口 衽 全体輪じみ No8
八掛全体的に輪じみが有りました。油性の溶剤による輪じみです。
しみ抜きの初心者がお客様の着物を練習台にしたと推測します。
随分お粗末な仕事ですし、自分の技術の無さを棚に上げてお客様の品物を化繊混じりと
罵ったとの事です。呆れて物が言えません。
まずこの訪問着の表地は正絹でラメ入りで生地が厚い(重い)のでかなり高価な物です。
訪問着表地 袖 No1 しみ抜き色掛け後
洗い張り(水洗い)をしても輪じみが残った為に油性の溶剤による輪じみと判断出来ます。
輪じみをベンジンで落としてから黄変しみ抜きをして黄変しみを落としてから、色掛けをしました。
全体的にヤケが有る事と初心者が触った物は直りが悪い事が多いですが、全力を上げて直しました。
訪問着表地 袖 No2 しみ抜き色掛け後
こちらは紫色の柄を剥がしていました。輪じみこそは有りませんでしたが
No1と同じ処理をしました。
訪問着表地 袖 No3 しみ抜き色掛け後
訪問着表地 身頃 No4 しみ抜き色掛け後
No3No4もNo1と同じ処理をしました。
八掛 身頃 全体輪じみNo5
八掛 身頃 全体輪じみNo6
八掛 衽 全体輪じみ No7
八掛 衽 全体輪じみ No7
八掛 衿下 袖口 衽 全体輪じみ No8
八掛はドライクリーニングで洗い直しました。
輪じみは綺麗に落ちました。こちらもしみ抜き後にぼかす事を理解していないと思います。
訪問着袷 洗い張り仕上がり
ある意味ひどい業者がいる事を理解しました。こんなに酷い事をしたら真面目にやっている業者の
面汚しになっています。読者の皆様もお気付け下さい。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
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メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
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