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歳月手記

歳月のちょっとしたメモです。
ちなみに「さいげつ」ではなく「としつき」です。

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール

2005-03-08 16:08:15 | つぶやきいろいろ
上野の国立西洋美術館でやっている
「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 光と闇の世界」展に行ってきました。

私は、ラ・トゥールという名前は今回はじめて知りました。
これをごらんのほとんどの方も知らないのではないでしょうか。

ラ・トゥールは、17世紀頃フランス東部のロレーヌ地方で活動した画家ですが、
20世紀初頭まで忘れられていました。

ラ・トゥールによる作品は400点あまりあったといわれていますが、
30年戦争によりそのほとんどが失われてしました。
今回の展示会の準備中にも、新たに何点かの真作が確認されたと言うことですが、
現在真作として確認されているのは40点ほどだそうです。

光源を日の光(といってもあまり明るくはない)に求める昼の絵画と
ろうそくやランタンに求める夜の絵画に分かれます。

昼の絵画は、
「辻音楽家の喧嘩」など、路上音楽家を描いたものが数点。
(ラ・トゥール「イカサマ師」の下から3枚目)

夜の絵画は
ラ・トゥールの作品の中で最も美しいとされる「聖ヨセフの夢」や「大工の聖ヨセフ」(ラ・トゥール「イカサマ師」の下から8枚目)、
マグダラのマリアなどがあります。

感想としては、
光と闇の表現方法がすばらしいです。
特に夜の絵画といわれる闇の中のろうそくの光に浮かび上がる聖人や天使。
表情、立体感、感情までもを光と闇で表現され、とても厳かで幻想的な感じがします。

作品としては、「聖ヨセフの夢」「大工の聖ヨセフ」がよかったです。
しかし「イカサマ師」もなかなか面白かったなぁ。
ちょうど「イカサマ師」を解説しているHPがあったので興味があったら見てみてください。


平日の午前中にもかかわらず、そこそこ混んでいました。
休日になるとかなり混雑するのではないでしょうか。
平日か、休日の午前中(9:30)を狙った方がよいと思います。


国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/jp/html/collection.html

美の巨匠たち ラ・トゥール「イカサマ師」
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/010505.htm

美の巨匠たち ラ・トゥール「常夜灯のあるマグダラのマリア」
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/050219.htm#top