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もはや、日米決戦か

2004年10月12日 17時52分51秒 | 世情雑感(サブカルチュア)
 「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」新しく始まったガンダムシリーズに登場する新型ガンダムはインパルスガンダムという。インパルス=衝撃或いは衝動と訳される単語であるが、この単語自体は前作SEEDにおいてガンダムに米国を想像させる単語が使われていたのとは少々異なるようだ。例えば、SEEDの初期の主力機であったストライク、イージスは米国軍事力を象徴する二語である。ストライクはF-15Eストライクイーグル、或いはストライカーを想像させるし、イージスは紛れも無く女神の御盾イージス防空システムを想像するしかない。後半の主力機であったフリーダム、ジャスティスも同様だ。米国は現在遂行中の対テロ戦争以外にもあらゆる機会においてこの二つの主義を振りかざして戦争を遂行して来た。
 しかし、インパルスは米国を想像させる用語ではない。インパルスとして最も身近に想像出来るのはブルーインパルスだろう。ブルーインパルスは我が国の航空自衛隊の曲芸飛行を行う演技飛行隊だ。正式名称は第4航空団第11飛行隊と言う。SEEDの世界において日本が出て来なかったわけではない。無論、地理的な日本ではなく南太平洋に存在するとされる仮想の国オーブこそが日本の理想像として登場した。SEEDにおいてオーブは連合、ザフトとも違う道を歩もうとして連合の攻撃を受ける。このザフトの行動が日本のとるべき理想の姿かといえば疑問もある。国民の犠牲を最小にすべく連合の軍門に下るべきだったのではないかという意見も成り立ち得るからだ。そして、その有り得た選択への提起が今作における主人公シン・アスカである。日本の古名を名に持ち前作における理想の日本からザフトに渡り、インパルスと言う日本を連想させるガンダムに搭乗する主人公。この主人公が合間見えようとしているのはアメリカ合衆国を範とする地球連合である。この構図はオーブからザフトへと日本の立場が移ったようにも見える。横暴なる米国へ挑む善良なる日本。そんな構図にも見えてしまう。今作は日米決戦を待望しているとでも言うのであろうか。
 SEEDが「非戦」をテーマとして、米国の第2次湾岸(イラク)戦争の課程に影響を受けているとも言われる。しかし、11月の米国大統領選挙で民主党のケリー候補が当選すれば米国の外交政策が変化していく可能性はある。その時にこの今の構図が変わっていく可能性は十分にあるであろう。アンチ・アメリカと正義の日本(あたかも八紘一宇であるかのような)は未だに強いイデオロギーと成り得るのである。

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